利用者識別番号とは?確認・取得方法、忘れた時の対処法を紹介 最終更新日: 2024/01/13   公開日: 2024/01/13

e-Taxを利用するためには、あらかじめ利用者識別番号を取得する必要があります。e-Taxを利用した確定申告を検討している方は、早めに取得するようにしましょう。本記事では、利用者識別番号の確認・取得方法などについて、画像でわかりやすく解説します。

利用者識別番号とは何か?

利用者識別番号は、国税庁の提供するe-Tax(国税電子申告・納税システム)を利用するために必要な16桁の番号です。

e-Taxを初めて利用する際は、あらかじめ利用者識別番号を取得することが必要です。確定申告等作成コーナーのページから「電子申告・納税等開始(変更)届出書」を作成・提出するなど、さまざまな方法によって取得できます。

利用者識別番号はe-Taxの利用者に対して発行される番号であるため、紙の書類によって確定申告を行う方に対しては発行されません。

利用者識別番号は何で確認できる?

すでにe-Taxを利用したことがあるという方は、税務署から届く「確定申告のお知らせ」のハガキや、確定申告等作成コーナーを利用した際の「申告書等送信票(兼送付書)」で利用者識別番号を確認できます。

出典:https://www.keisan.nta.go.jp/h28yokuaru/cat1/cat12/cat124/cid002.html
出典:https://www.keisan.nta.go.jp/h28yokuaru/cat1/cat12/cat124/cid002.html

参照:【確定申告書等作成コーナー】-利用者識別番号とはなんですか?

利用者識別番号を取得する方法

利用者識別番号の取得は、マイナンバーカード方式とID・パスワード方式の2つがあります。

マイナンバーカード方式は、e-Taxでの確定申告にマイナンバーカードを使用する方法です。それに対してID・パスワード方式とは、マイナンバーカードの代わりにあらかじめ設定したIDとパスワードを使う方法で、マイナンバーカードによる申告が普及するまでの暫定的な対応という位置付けで実施されています。

また、Webサイトからの手続きや、e-Taxからの手続きなど複数の方法があるため、会社や個人の状況に応じて申請のしやすい方法を選択できます。

参照:ID・パスワード方式について

Webサイトの場合

・e-Taxから開始届出書を提出する(マイナンバーカードの利用あり)
・e-Taxから開始届出書を提出する(マイナンバーカードの利用なし)
・マイナポータルの「もっとつながる」を利用する

e-Taxでは、初めてe-Taxを使う際に必要な開始届出書を作成・提出できます。マイナンバーカードの有無にかかわらず作成できますが、マイナンバーのある方はマイナンバー方式、マイナンバーがない方はID・パスワード方式を利用するため、手続きの方法も異なります。

また、マイナポータルの機能「もっとつながる」では、e-Taxとの連携が可能です。マイナンバー方式で申告を行うための手続きや、利用者識別番号の取得ができます。初回は「もっとつながる」のページからe-Taxを選択し、画面の案内に従って登録を行います。

参照:作成・送信する開始(変更等)届出書の選択| 【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス)
   もっとつながるについて | マイナポータル

e-Taxの場合

e-Taxから利用者識別番号を取得する方法について、マイナンバーカード方式とID・パスワード方式の2つに分けて解説します。

関連リンク:e-Taxでの確定申告のやり方とは?スマートフォンでの手順や必要なものを紹介

マイナンバーカード方式

パソコンからマイナンバーカード方式によって利用者識別番号を取得する方法を、以下の流れに沿って解説します。

①ログインする
②「ICカードリーダライタで読み取り」を選択する
③「マイナンバーカード情報の確認へ」をクリックする
④読み取り方法を選択する
⑤利用者情報を入力する
⑥入力内容を確認する
⑦利用者識別番号の通知を確認する

①ログインする

「受付システムログイン」の画面にアクセスして「マイナンバーカードでログイン」をクリックします。

②「ICカードリーダライタで読み取り」を選択する

「ICカードリーダライタで読み取り」をクリックします。マイナンバーカードの利用者証明用パスワードを求められるため、4桁の数字を入力して「OK」をクリックします。

③「マイナンバーカード情報の確認へ」をクリックする

「初めてe-Taxをご利用される方はこちら」のタブを開いて、表示される「マイナンバーカード情報の確認へ」のボタンをクリックします。

④読み取り方法を選択する

「ICカードリーダライタで読み取り」を選択して、券面入力補助用パスワードを入力します。氏名・生年月日・住所・性別が表示されるので、問題ないか確認して「次へ」を選択します。

⑤利用者情報を入力する

画面の案内に従って、必要な事項を入力していきます。「確認」のボタンを押すと、提出先の税務署があっているか、利用者識別番号を過去に取得していないかどうかの2点を確認されます。問題がなければ「OK」をクリックします。

⑥入力内容を確認する

入力した内容が再度表示されます。確認して問題がなければ「送信」をクリックしましょう。

その後、利用者識別番号を通知するかどうか確認するポップアップが表示されます。「利用者識別番号の通知を希望する」にチェックを入れて「OK」をクリックします。

⑦利用者識別番号を確認する

登録が完了すると利用者識別番号が表示されますので、番号を控えておきましょう。「次へ」をクリックすると、受付システムのメインメニューに戻ります。

出典:e-Tax利用の簡便化についてよくある質問

ID・パスワード方式

ID・パスワード方式は事前に税務署でIDとパスワードを発行する必要があります。税務署では本人確認を行うため、運転免許証などを持参しましょう。本人確認後、IDとパスワードが発行されます。

その後はe-Taxにアクセスし、自ら手続きを行うことができます。手順を以下の流れに沿って解説します。

①利用者識別番号の取得ページにアクセスする
②マイナンバーカードの有無を選ぶ
③必要事項を入力する

①利用者識別番号の取得ページにアクセスする

以下のURLから「開始届出書を作成する」のページにアクセスします。緑色の「開始届出(個人の方用)新規」をクリックしましょう。

参照:開始届出書を作成する

②マイナンバーカードの有無を選ぶ

出典:https://kaishi.e-tax.nta.go.jp/SU_APP/lnk/kaishiShinkiKojin

「マイナンバーカードをお持ちでない方はこちら」を選択します。

③必要事項を入力する

出典: https://kaishi.e-tax.nta.go.jp/SU_APP/lnk/kaishiShinkiKojin?SS000120

必要事項を入力します。画面の案内に従って遷移してくと、利用者識別番号の取得手続きが完了します。

その他の場合

これまでに解説した方法以外にも、以下の方法によって利用者識別番号を取得できます。

・税務署に直接行って手続きする
・届出書を作成して税務署に提出する
・税理士に依頼する

管轄の税務署に行くと、税務署の職員に本人確認をしてもらうことで、ID・パスワード方式で利用者識別番号を取得できます。

また、「電子申告・納税等開始(変更等)届出書」を国税庁のホームページからダウンロードして記入し、税務署に提出することで手続きを行うことも可能です。この場合、直接税務署に持ち込んでも、郵送しても構いません。なお、e-Taxを利用するためにはマイナンバーカードとICカードリーダライタが必要になります。

契約を結んでいる税理士がいれば、税理士に依頼して利用者識別番号を取得することも可能です。また、契約を結んでいない場合でも、近所の税理士に新規で相談すると受け付けてくれることがあります。

利用者識別番号を忘れた時の対処法

利用者識別番号を忘れてしまった場合、マイナンバーカードを利用してe-Taxにアクセスすることで番号を確認できます。具体的な手順は以下の通りです。

①受付システムにアクセスし「マイナンバーカードの読み取りへ」をクリックします。
②マイナンバーカードを読み取り、パスワードを入力します。
③「利用者識別番号の通知・確認」をクリックします。
④利用者識別番号を確認します。

表示された利用者識別番号は、印刷などを行って控えておきましょう。暗証番号を変更したい場合には、利用者識別番号を確認する画面の下部に表示される「暗証番号の設定へ」のボタンをクリックすることで再設定できます。

参照:e-Tax利用の簡便化についてよくある質問| 【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス)

2024年の確定申告の情報

2024年提出分の確定申告のスケジュールは以下の通りです。

・所得税の申告・納付:2024年2月16日(金)〜2024年3月15日(金)
・個人事業者の消費税の申告・納付:2024年2月16日(金)〜2024年4月1日(月)

個人事業者の消費税および地方消費税の納付期限は毎年3月31日ですが、今回は31日が日曜日であるため、翌日の4月1日が期限となっています。

今回の確定申告では、マイナポータルと連携することで自動入力される情報の対象として、給与所得の源泉徴収票・国民年金基金掛金・iDeCoなどが新たに追加されました。また、インボイス制度が導入されてから初めての確定申告ですので、期限の直前になって慌てることのないよう、余裕を持った準備を行いましょう。

参照:令和5年分 確定申告特集(準備編)

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個人事業主が経理業務を行う上では、確定申告などの仕組みに対応していく必要があり、毎年悩まされているという方も多いのではないでしょうか。特に近年はマイナポータルとの連携やe-Taxによる確定申告などの仕組みが一般的となり、変化に対応していくのが大変という方も少なくありません。

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まとめ

e-Taxは、確定申告をはじめ、国税に関する手続きをオンライン上で済ませることのできる便利なサービスです。

e-Taxを利用するためには、利用者識別番号をあらかじめ取得する必要があります。e-Taxによる確定申告や手続きを検討している方は、余裕を持って利用者識別番号を取得するようにしましょう。

この記事の投稿者:

shimohigoshiyuta

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