後払い決済は、通販サイトや電子マネーの利用時に選べることのある決済方法です。商品が手元に届いてから支払いを行えるため、一時的に現金が手元にない場合などに使えます。今回は後払い決済のメリット・デメリットや、後払い決済がない場合の対応方法などについて解説します。
目次
後払い決済とは
後払い決済とは、購入した商品やサービスを受け取ってから代金を支払う方法です。購入したものが手元に届き、自分の目で確認した上でお金を支払うため、消費者が安心して利用できる点に特徴があります。
後払い決済の例として、通販で商品を購入した際に、商品と一緒に送られてきた請求書を使って銀行・郵便局・コンビニなどで支払うといった方法があります。また、後日改めて請求書が送られてきたり、電子マネーを使って後払い決済したりと、さまざまな方法によってサービスが提供されています。
後払いを利用するには?
インターネットの通販サイトで後払いをしたい場合、後払い決済に対応した通販サイトを利用しましょう。購入する際に「後払い」や「ツケ払い」を選択することで、商品の到着後に代金を支払えます。
また、通販サイトにおける商品の購入や、スマホアプリ・スマホゲームといったデジタルコンテンツの購入などにかかった料金を、携帯料金と合算してまとめて支払うサービスもあります。これは利用する各サイトで「キャリア決済」や「携帯決済」などの項目を選択することで利用できます。
後払い決済のメリットは
後払い決済のメリットを4つ紹介します。
支払いまで猶予がある
後払い決済は一時的にお金が手元にない時でも利用できる決済方法です。支払日や引き落とし日は利用するサービスによってさまざまですが、長いもので3ヶ月程度支払いを先送りできるものもあります。
後払い決済を利用することで、欲しい商品を諦めることなく購入できるでしょう。支払いまで猶予があるため、購入時は手元にお金がなかったとしても、支払日までの間に代金を用意することも可能です。
商品を確認してから支払える
ネットショッピングは一般的になったとは言え、商品が届いてから「イメージしていたものとは少し違った」「商品が破損していた」などのトラブルが起こることもあります。また、注文したのにもかかわらず商品が届かなかったというケースもあるでしょう。実物の商品を見てから注文するということができないため、通販サイトで購入するのは心配と考える方も多くいます。
それに対して後払い決済は届いた商品を確認してから支払いができるため、そのような心配をせずに買い物ができます。
クレジットカードを使わずに買い物ができる
クレジットカードを利用した買い物は、カード番号の漏洩や不正利用といったトラブルが起きる可能性があります。例えば、架空の通販サイトにクレジットカードの情報を入力してしまったり、通販サイトが不正アクセスを受けてクレジットカードの情報が流出してしまったりといったケースです。
一般的な後払い決済であれば、送付された振り込み用紙を使うことで、現金で支払いを済ませることが可能です。クレジットカードの利用に不安がある方や、カードを持っていないという方も手軽に利用できます。
ポイントが貯まる
サービスによっては、後払い決済を利用することでポイント還元が受けられるケースがあります。ホームページに「ポイント○%還元」「○○円につき1ポイント」などの記載があるため、より条件のいいサービスがないかどうか検討した上で購入することも可能です。
後払い決済のデメリットは?
後払い決済のデメリットを4つ紹介します。
手数料がかかる
後払い決済を行うことで手数料が発生するケースがあります。1回あたりの手数料は数百円程度であることが一般的です。
支払う手間が発生する
振込用紙が届き、それをコンビニや銀行に持ち込んで支払うといったタイプの後払い決済の場合、外に出て支払いに行く手間が生じます。また、ネットバンキングなどを利用して支払えるものであっても、情報を入力する作業を億劫に感じられる方もいるかもしれません。
払い忘れに気をつける必要がある
クレジットカード払いや自動引き落としとは異なり、後払い決済は消費者が自ら支払いを行う必要があるため、つい手続きを忘れてしまう可能性があります。支払いが行われない場合、電話やメールなどで支払いを催促されます。
それでも代金を支払わないと、弁護士から連絡があったり、サービスを強制解約されたりするリスクがあります。また、返済能力に問題がある旨が信用情報機関に記録される(いわゆるブラックリストに登録される)こともあるでしょう。
トラブルが起きる可能性がある
後払い決済は手元にお金がなくても商品を購入できる仕組みであるため、計画的に利用しないと、支払うことのできない金額の商品を購入してしまうなどのトラブルが起きやすくなります。
また、中には悪意を持って後払い決済を取り入れる事業者も存在します。「いつでも解約できる」という商品を後払い決済で定期購入したものの、実際はなかなか解約できず、数ヶ月分の料金を請求されたといった事例も問題視されています。
参照:消費者トラブルからみる立替払い型の後払い決済サービスをめぐる課題
後払いと比較したクレジットカード払いの特徴
通販サイトでは、支払い方法としてクレジットカードを選択しているという方も多いでしょう。本項では、クレジットカード払いの特徴を後払いと比較しながら紹介します。
実質後払いが出来る
クレジットカードで商品を購入すると、設定された銀行口座から代金が引き落とされます。基本的に、1ヶ月間の購入金額を翌月以降にまとめて支払う形式となっているため、クレジットカード払いも実質的には後払いとなります。
ポイントやマイルを貯めることができる
クレジットカードによって支払ったお金の額に応じ、ポイントやマイルが貯まります。貯まったポイントやマイルは次の支払いや旅行費用に充てたり、欲しい商品と引き換えたりと、さまざまな用途に使えます。
無駄な手数料が発生しない
後払い決済の多くは手数料が発生しますが、クレジットカードは基本的に手数料をかけずに商品を購入できます。なお、分割払い・リボ払いを選択した場合には、設定された利率に応じた手数料が発生します。
利用範囲が幅広い
後払い決済に対応していない通販サイトやサービスは多くあります。それに対してクレジットカード払いは、ネットショッピングやコンビニといった日頃の買い物はもちろん、光熱費・税金・家賃の支払いなど、幅広い場面で利用することが可能です。
後払い決済のサービスが導入されていないことも?その場合の対応方法は?
全ての通販サイトや電子マネーが後払い決済を導入しているわけではありません。後払い決済がない場合の対応方法について紹介します。
クレジットカードを使う
クレジットカードは、購入時にカード会社が店舗へ代金を立て替え、後日、カード会社が消費者の銀行口座からその代金を引き落とします。この取引の流れにより、購入してから支払いまでには1〜2ヶ月のタイムラグが生じます。そのため、クレジットカードの利用は実質的な後払い決済と同様に、支払いのタイミングを遅らせることが可能です。
カードローンを使う
カードローンとは、カード会社・銀行・消費者金融・信販会社(商品の代金の建て替えなどを行う会社)が提供するサービスです。審査に通過すれば、利用限度額の範囲内で現金を借りられます。
どうしても購入しなくてはいけないものがある場合、カードローンで借りた現金を使って支払います。借りたお金は、翌月以降に分割して支払っていくことが一般的です。なお、カードローンは借金の一種であるため、返済までにかかった日数に応じて利息がかかります。
法人向けカードの決済なら「INVOYカード払い」
INVOYカード払いは、請求書の支払いを最大で60日間後ろ倒しにする事業者向けのサービスです。「支払いを伸ばして経営状況を改善したい」「一時的に資金が必要になった」などのお悩みを持つ方にお使いいただけます。
まとめ
購入した商品の代金を後日支払う後払い決済は、一時的に手元にお金がないものの、どうしても購入したい商品がある場合や、トラブルを防ぐために商品を確認してから代金を支払いたい場合などに利用されています。クレジットカードを持っていない若い方やカードを持たない人々にも利用しやすいサービスです。
一方、クレジットカードも購入代金が引き落とされるまでに1〜2ヶ月かかるため、実質的に後払いのような感覚で利用できます。クレジットカードを持っている方は、後払い決済の代わりにカード払いを検討するのも良いでしょう。計画的に利用すれば、支払いのタイミングを調整しやすくなります。
商品など仕入れにはクレジットカードが便利!メリットや注意点を…
ビジネスで商品を仕入れる際は、現金払いや銀行振込だけではなく、クレジットカードによって決済を行うケー…