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仕入れにはクレジットカードが便利!使用するメリットや選び方をご紹介!

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仕入れ クレジットカード

商品を仕入れる際は、現金払いや口座振り込みのほかにも、クレジットカードを使って決済する方法があります。クレジットカードによる商品の仕入れには、キャッシュフローの安定化やポイント還元といったメリットがあります。今回は、仕入れをクレジットカードで行う場合のメリットや注意点、カードの選び方などについて解説します。

仕入れにクレジットカードが便利な理由やメリットは?

商品の仕入れにクレジットカードを利用するメリットを4つ紹介します。

現金や預金が少なくても購入できる

クレジットカードは銀行口座から代金が引き落とされるのが基本的に翌月以降となるため、注文時に資金がなくても商品を購入できます。支払いが重なって資金が用意できない時や、たまたま手元に現金がない時などに便利です。

また、クレジットカードによって仕入れた商品が売れた際に生じる売上を、引き落とし日までにクレジットカードの引き落とし用口座に入れておくこともできます。この方法を使うと、普段よりも多めに商品を仕入れることができ、より効率的に利益を上げることも狙えるでしょう。

キャッシュフローの安定に繋がる

事業を経営する上では、売上は早期に回収し、支払いは先延ばしにした方がキャッシュフローが安定しやすいと考えられています。

もし全ての仕入れを現金で行っていれば、商品を仕入れた段階で全ての支払いを行うことになるため、手元に資金が残りにくくなるでしょう。そうなると、日々の支払いに追われることになり、キャッシュフローの悪化に繋がるかもしれません。

クレジットカードは後払いであるため、手元に資金を置いておける期間が長くなります。余裕を持って支払いができるようになり、より安定した経営が行いやすくなるでしょう。

支払い方法が選べる

利用するクレジットカードによっては、分割払いやリボ払いといった支払い方法が選べます。仕入れの代金の支払いを分割払いにすれば、支払いのタイミングをさらに遅らせることができ、余裕を持って支払いを行えるでしょう。

例えば、今後を見越して通常より多くの仕入れを行いたい場合や、一時的に資金が不足している場合などには、分割払いを利用することで支払いの負担を軽減できます。

ポイントやマイルが貯まる

クレジットカードを利用すると、支払った金額に応じてポイントやマイルが貯まることが一般的です。商品の仕入れでクレジットカードを利用する際は、毎月まとまった金額の支払いを行うことになるため「いつのまにかたくさんポイントが貯まっていた」と感じることも少なくないでしょう。

貯まったポイントで好きな商品を購入したり、毎月の支払いに当てたりと、経営者や責任者が使い道を選べます。仕事でよく出張に行くのであれば、マイルが貯まるクレジットカードもおすすめです。

仕入れに使用するクレジットカードの選び方

クレジットカードの選び方

商品の仕入れに使用するクレジットカードはどのように選べばいいのでしょうか。比較する際のポイントを紹介します。

利用限度額

クレジットカードには利用限度額が設けられており、その金額によっては商品の仕入れ量に制限が生じるかもしれません。仕入れを行うたびに利用限度額を気にしなくてはいけないのは億劫であるため、ある程度、利用限度額にゆとりのあるクレジットカードを選ぶことが望ましいでしょう。

なお、同じクレジットカードであっても、申し込み時の状況によって利用限度額が異なる場合があります。例えば、法人の場合は経営状況や設立してからの年数に加え、代表者のこれまでのクレジットカードの利用履歴などによって決まると考えられています。

また、利用限度額が高すぎても無駄な買い物をしてしまうリスクが高まるため、自社の規模に適した額のクレジットカードを選ぶことも大切です。

年会費の金額

クレジットカードは、一般カード・ゴールドカード・プラチナカード・ブラックカードの順にランクが上がっていきます。高いランクのカードはポイントの還元率や付帯サービスといった面で優遇されていますが、その分年会費が高い傾向にあります。

クレジットカードの年会費はカード会社によっても異なりますが、無料〜数万円するものまでさまざまです。これから事業を始める方や、小規模のビジネスを営んでいる方は、まずは年会費が無料もしくは安いカードを選ぶ方がいいでしょう。まずは一般カードで申し込んで、その後の利用状況などに応じてグレードアップすることもできます。

審査の厳しさ

クレジットカードの発行には審査が設けられているため、希望のカードが必ず利用できるというわけではありません。審査の基準はカード会社から提示されませんが、申し込み時の審査をクリアできるよう、ビジネスの規模にあったものを選ぶことが望ましいでしょう。

一般的には、これまで利用してきたクレジットカードの代金を遅延なく支払うなど「この人にはカードをきちんと利用してもらえそうだ」と思わせる人に対してカードを発行するものと思われます。審査に通るかわからなければ、ゴールドカードを申し込む前に一般カードを利用するなどして、時間の経過とともにランクアップしていく方法もあります。

ポイントの還元率

ポイントの還元率も事前にチェックしておきたい点の1つです。ポイント還元率が1%であれば、100円の買い物するごとに1ポイントを獲得できます。クレジットカードで定期的に支払いを行うのであれば、このポイント還元率が高い方がお得です。

ポイント還元率はカードによって異なりますが、0.5%〜2%程度と、選択するカード会社やプランによって差があります。また、特定の場所で買い物をする時に限り、ポイント還元率が10%以上になるサービスを提供している会社もあります。仕入れにかかる金額や買い物をする場所などからも比較して、自社に適したものを選んでみましょう。

仕入れにクレジットカードを使用する際の注意点

仕入れにクレジットカードを使用する際の注意

仕入れにクレジットカードを利用する際に気をつけたい点について見てみましょう。

利用限度額を超過しないようにする

クレジットカードの利用限度額を超えると、次の引き落としまで利用できないことが一般的です。いざという時に「決済できなかった」と慌てないために、会員用のページやアプリなどを通じて残りの金額を把握しておくといいでしょう。

利用限度額を超えてしまった時は、クレジットカード会社に申請することで一時的に額を引き上げてもらうことができる場合もあります。一時的な増枠には審査がありますが、即日〜数日とすぐに対応してもらえます。「最大で3ヶ月」などの期間が設けられているので、必要に応じて継続的な増枠も視野に入れましょう。

有効期限に気をつける

クレジットカードには有効期限が設けられており、その期限を過ぎると決済ができません。

クレジットカードの表面に「04/29」といったような記載がありますが、これは有効期限が2029年の4月までであることを示しています。また、このような情報が記載されていないナンバーレスカードであれば、カード会社のホームページやアプリなどから情報を確認できます。

一般的には、特別な手続きをしなくても、クレジットカードの有効期限の1ヶ月前程度までに新しいカードが登録した住所に自動で届きます。新しいクレジットカードは署名することですぐに使えるため、古いカードの有効期限を待つ必要はありません。なお、セキュリティコードや有効期限が変更されているため、それらの情報を登録しているサイトの設定を変更しましょう(通販サイトや通信料・公共料金の会員ページなど)。

個人的な買い物に利用しない

クレジットカードをビジネス用に使う場合は、個人的な買い物に利用しないようにしましょう。ビジネスとプライベートの支出を区別せずに使っていると、本来の支出よりも多くの支払いを行い、利益を減らしていることになります。そのため、税務調査が入った際は「税金の金額を抑えるために不正に利用している」と思われ、追加で税金を支払うなどのペナルティが科されるリスクもあります。

ひとり社長の会社や個人事業主といった小規模のビジネスであっても、ビジネス用とプライベート用のクレジットカードを分けることをおすすめします。公私の支出を同じクレジットカードから行うこともありますが、後からそれらを区別して仕訳することになるため、経理業務の負担が増すことになります。

支払い遅延を起こさないようにする

クレジットカードの引き落とし日に、引き落とし用の口座に資金が用意できていないと、支払いが遅延しているとみなされます。クレジットカードが利用できなくなり、状況確認のためにカード会社から連絡が入ります。また、支払いの金額や、遅延した期間に応じて発生する「遅延損害金」を支払う必要が生じます。

さらに、会社や代表者の信用状況に傷がつき、新しいクレジットカードを発行したり、新規でローンを組んだりすることが難しくなる可能性があります。

仕入れでクレジットカードが使えないケース

クレジットカードが使えないケース

クレジットカードで決済ができない原因は、以下のようにさまざまなものがあります。

  • 利用限度額を超過している
  • 有効期限が切れている
  • 暗証番号を間違えて入力している
  • 引き落としに失敗している
  • 磁気不良が起きている

そのほかにも、不正利用が検知されたり、規約違反を疑われたりしたためにクレジットカードの利用が停止することもあります。

仕入れにはINVOYカードがおすすめ

INVOYカード払いは、取引先などから受け取った請求書の支払いを最大60日間後ろ倒しにできるサービスです。仕入れをはじめとするさまざまな支払いを後ろ倒しにすることで、キャッシュフローの安定化に期待できます。

INVOYカード払いの費用は以下の通りです。

通常料金月間200万円以上のご利用の場合
決済手数料支払額の3%(消費税は非課税)支払金額による
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月額費用無料無料

「一時的に大量の仕入れを行う必要がある」「大規模な設備投資を行う必要が生じた」など、キャッシュフローに関するお悩みのある方におすすめです。現在は96%の支払いが1営業日以内に振り込まれており、期日の迫った請求書の振り込みにも活用されています(2024年2月時点当社調べ)。

また、クレジットカードと請求書によって利用できるため、他の業務で忙しいという方にも手軽にご利用いただけます。

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INVOYカード払いは以下のステップで振り込み手続きを行います。

  1. 請求書のアップロード
  2. カード払い
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まとめ

仕入れをクレジットカードで行うと、実際の支払日は先送りになるため、キャッシュフローの安定化に繋がる可能性があります。手元に資金がない時や、急に大量の商品を仕入れる必要が生じた際にも便利です。

「利用限度額を超過しない」「引き落とし日に必ず口座に資金を用意する」などの注意点を守りながら、商品の仕入れにクレジットカードを活用してみてはいかがでしょうか。

この記事の投稿者:

nakashima

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