資金繰りの基礎知識

不渡り手形とは?0号1号2号の違いと2年間の取引停止処分

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多くの金融機関では、2026年9月30日を最終振出期限に設定しています。10月1日以降は、手形・小切手を使った当座勘定からの支払いが原則できなくなります。受け取る側も、決済方法を確認しておく必要があります。

不渡りとは、手形が支払銀行で決済されず、返還されることです。分かれ目は不渡事由の区分。0号・第1号・第2号のどれに当たるかで、不渡情報登録、不渡報告への掲載、取引停止処分のカウントが変わります。この記事では、条文に沿って、受け取った側の回収、振り出した側の対応、会計処理、廃止日程を整理します。手形の基本は、手形の種類と基本的な仕組みで確認できます。

2026年9月3日更新

目次

不渡り手形とは

不渡り手形は、所持人が支払期日に呈示しても手形金を受け取れず、支払銀行から返還された手形です。理由は資金不足だけではありません。形式不備、倒産手続、依頼返却なども不渡事由に当たります。

「支払期日に入金されない」という事実と、金融機関が不渡情報を処理する手続は分けて考えます。支払銀行は、0号不渡事由の場合に不渡情報登録を行いません。登録が必要になるのは、第1号と第2号のときです。手形が返還された時点で、直ちに取引停止処分が決まるわけでもありません。

手形交換所は2022年11月に廃止され、現在は全国銀行協会が設置する電子交換所でイメージデータを交換しています。電子交換所の概要(全国銀行協会)で確認できます。

不渡りが起きる仕組み――呈示から不渡返還まで

所持人は手形を取引銀行へ持ち込み、支払いを求めます。これが呈示です。持出銀行が手形を交換に回し、支払銀行が残高、記載、呈示の適法性を確認します。支払えないときは、不渡事由を付けて返還します。

登録対象に当たる場合、支払銀行が不渡情報を登録します。その後、電子交換所が不渡報告に掲載します。形式不備や依頼返却のように0号に当たるときは、支払銀行は登録しません。

「不渡手形」「不渡り」「不渡届」「不渡報告」の使い分け

不渡手形は、支払いを受けられず返還された手形そのものです。不渡りは、手形金が支払われなかった事実や、その後の手続全体を指します。不渡届は、金融機関が不渡事由を届け出る手続です。不渡情報登録は支払銀行が行う登録処理で、不渡報告は電子交換所が参加銀行へ通知する情報です。取引停止報告は、処分対象者を通知する情報を指します。返還書類で、不渡事由と登録の有無を確認します。

小切手の不渡りとの違い

手形には支払期日があり、原則としてその期日に支払いを受けます。小切手は、原則として呈示時払いです。電子交換所廃止後は、受け取る前に金融機関へ呈示方法と決済時期を確認します。

不渡りの種類は3つ|0号・1号・2号の違い一覧

不渡事由は、電子交換所規則施行細則第33条第1項で0号、第1号、第2号に分かれます。支払銀行は、0号では不渡情報登録を行いません。登録が要るのは、第1号と第2号です。電子交換所規則施行細則第33条を書類と照らして確認します。

不渡事由と不渡報告・取引停止処分への影響

区分主な不渡事由不渡情報登録不渡報告への掲載取引停止処分のカウント異議申立
0号形式不備(振出日・受取人の記載がないものを除く)/裏書不備/呈示期間経過後/期日未到来/破産・民事再生等の手続開始決定/依頼返却/振出人等の死亡/振出期限超過又は交換廃止後の手形不要されないされない対象外
第1号資金不足/取引なし要されるされるできない
第2号契約不履行/詐取/紛失/盗難/偽造/変造/印鑑相違/取締役会承認等不存在ほか要される(異議申立がなければ)される可(異議申立預託金=手形金相当額)

0号不渡事由は4系統に分かれます

施行細則第33条第1項第1号の0号不渡事由は、次の4系統です。形式不備だけに限りません。

①手形法・小切手法等による事由

形式不備、裏書不備、引受なし、手形の呈示期間経過後、期日未到来、除権決定などです。形式不備には、振出日および受取人の記載のないものを含みません。呈示期間経過後かつ支払委託の取消は、小切手に限る扱いです。

②破産法等による事由

財産保全処分中、包括的禁止命令、破産手続開始決定、会社更生手続開始決定、民事再生手続開始決定が含まれます。清算手続による弁済禁止、会社特別清算開始、支払禁止の仮処分決定、外国倒産処理手続に対する援助の処分中も対象です。

③依頼返却等による事由

依頼返却、二重持出、該当店舗なし、レート相違・換算相違、振出人等の死亡、再交換禁止、イメージ不鮮明などです。「振出期限超過又は交換廃止後の手形等」も含まれます。

2026年10月1日以降、最終振出期限を過ぎた手形が呈示された場合、振出人には不渡情報登録が行われず、受取人は手形金を回収できない可能性があります。受け取る前に決済方法を確認します。

④その他による事由

①から③の各不渡事由に準ずる事由です。4系統すべてが0号に含まれます。支払いを受けられなかったという結果だけで、第1号・第2号と同じ処分対象になるわけではありません。

第1号不渡事由――資金不足・取引なし

資金不足は、呈示時点で当座勘定取引があるものの、支払資金が足りない場合です。取引なしは、呈示時点で当座勘定取引がない場合を指します。施行細則第33条第1項第2号に定める、典型的な資金不足の不渡事由です。

ただし、取引停止処分中の者に係る「取引なし」は、不渡情報登録を要しません。区分が第1号でも、登録の例外に当たらないかを確認します。

第2号不渡事由――契約不履行・偽造など

第2号には、0号と第1号に当たらない事由が入ります。契約不履行、詐取、紛失、盗難、印鑑(署名鑑)相違、偽造、変造、取締役会承認等不存在、金額欄記載方法相違、約定用紙相違などが例です。

原則として、不渡情報登録と不渡報告への掲載の対象になります。第2号の不渡りでは、支払銀行が振出人等から異議申立預託金の預け入れを受けて異議申立ができます。偽造や変造に当たる場合は、預託金の免除を請求できます。

不渡事由が重複したときの優先順位

0号と第1号または第2号が重複すると、0号を優先し、不渡情報登録を要しません。第1号と第2号が重複すると、第1号を優先します。ただし、第1号と偽造または変造が重複する場合は、第2号不渡情報登録によります。施行細則第33条第2項の扱いです。

同一交換日の複数登録は、施行細則第32条第5項により1回として計算します。

不渡りから取引停止処分までの流れ

登録から取引停止処分までの手順は、電子交換所規則第40条から第42条が定めています。処分の判断では、交換日を基準にします。

呈示から取引停止処分までの日数

タイミング起きること担い手
交換日手形が呈示され、不渡返還される支払銀行
翌営業日 午前11時まで不渡情報登録支払銀行
翌々営業日 午前9時30分まで登録情報の確認持出銀行
交換日から起算して4営業日目不渡報告に掲載し、参加銀行へ通知電子交換所
1回目の交換日から起算して6か月後の応当日の前日までの日(応当日がない場合には月末日)その日を交換日とする手形に係る2回目の不渡情報登録が行われたときに取引停止処分となる支払銀行・電子交換所
2回目の交換日から起算して4営業日目取引停止報告に掲載・通知。通知を発した日が処分日電子交換所
取引停止処分日から2年間当座勘定および貸出の取引ができない(ただし、債権保全のための貸出はこの限りでない)参加銀行

不渡報告・取引停止報告の仕組み

支払銀行は、交換日の翌営業日の午前11時までに、電子交換所システムへ不渡情報登録を行います。ただし、取引停止処分中の者に係る不渡や、適法な呈示でないことなどを理由とする不渡は、不渡情報登録を要しません。持出銀行は、交換日の翌々営業日の午前9時30分までに登録情報を確認します。

交換所は、交換日から起算して4営業日目に振出人等を不渡報告に掲載し、参加銀行へ通知します。異議申立が行われた場合、取引停止処分を受けている者に係る場合、交換日の翌々営業日の午後3時までに取消請求があった場合は、この扱いから除かれます。支払銀行が0号不渡事由として処理した場合、不渡報告には掲載されません。

取引停止処分の要件を正確に確認する

「6か月以内に1号不渡りを2回」という説明では、要件を正確に表せません。第41条により、1回目は不渡報告への掲載が前提です。第42条では、掲載された者について、一定期間内に2回目の不渡情報登録が行われたときに処分へ付すと定めています。

2回目は第1号でも第2号でもよく、0号は登録されないため回数に入りません。起算日は不渡日ではなく交換日です。1回目の交換日から起算して6か月後の応当日の前日までの日(応当日がない場合には月末日)を交換日とする手形が対象です。

取引停止処分を受けると何ができなくなるか

処分の効果は、電子交換所規則第39条第2項が次のように定めています。「参加銀行は、取引停止処分を受けた者に対し、取引停止処分日から起算して2年間、当座勘定および貸出の取引をすることはできない。ただし、債権保全のための貸出はこの限りでない。」電子交換所規則(全国銀行協会)に基づく制限です。

当座勘定を使った手形・小切手の決済や、参加銀行との貸出取引に大きな制約が生じます。取引停止処分を受けた事実だけで法的な倒産が確定するわけではありませんが、支払いと資金繰りの両面で厳しい対応が必要になります。

2号不渡りの異議申立と異議申立預託金

支払銀行は、第2号不渡事由の不渡情報登録について、交換日の翌々営業日の午後3時までに異議申立ができます。異議申立をするには、振出人等から手形金相当額の金銭(異議申立預託金)の預け入れを受ける必要があります。偽造または変造では、預託の免除を請求できます。

異議申立が行われると、不渡報告への掲載や取引停止処分の扱いが変わる場合があります。預託金は、電子交換所規則第46条第1項第4号により、異議申立をした日から起算して2年を経過した場合などに返還の許可を受けます。

不渡報告・取引停止処分の取消と解除

第48条は取扱錯誤による取消、第49条は偽造・変造・詐取・紛失・盗難・取締役会承認等不存在による取消を定めています。第50条は、著しく信用を回復したときなどの解除を定めています。取消と解除では要件が異なるため、支払銀行へ確認します。

過去5年間の不渡報告および取引停止報告は、電子交換所が保有しています。不渡報告・取引停止報告の開示請求は郵送のみで、来所による請求は受け付けていません。

手形が不渡りになったときの対応【受け取った側】

受取人は、不渡事由、交換日、登録の有無を確認します。資金不足なら第1号、契約や券面の争いなら第2号です。0号の場合も手形金が自動的に入金されるわけではないため、回収の準備を進めます。

支払期日当日から3営業日以内に確認すること

支払銀行には決済結果と返還理由を、持出銀行には返還書類と手続期限を確認します。第2号に当たるときは、異議申立の有無も尋ねます。

振出人へ連絡し、支払意思、支払予定日、代替決済の可否を確認します。手形原本、不渡関係書類、契約書、納品書、請求書、連絡記録を保管します。裏書がある場合は、裏書の連続と記載不備も調べます。

債権回収の手順

まず振出人へ電話で催告し、続けて請求額と期限を記載した書面を送ります。内容証明郵便を使えば、請求内容と発送日を証拠として残せます。分割払い、担保提供、代替決済で合意する場合は、支払日、金額、遅れた場合の扱いを覚書にします。

支払いがない場合は、支払督促、訴訟、強制執行を比べます。異議が出れば訴訟へ移るため、契約書、納品記録、手形原本、不渡関係書類を準備します。債務名義を得た後は差押えを検討します。

相手の資産、他の不渡り、倒産手続の開始状況を調べ、回収見込みと費用・時間を比べます。

振出人への請求と裏書人への遡求権

裏書譲渡された手形では、所持人が振出人や裏書人へ手形金の支払いを求める関係が生じます。振出人から回収できないときは、裏書人へ遡求できる可能性があります。請求額には手形金のほか、遅延損害金や必要な費用が含まれる場合があります。

手形法上の通知や呈示には期限が関係します。手形原本、不渡関係書類、呈示と返還の記録、通知記録を保存します。裏書の連続や記載不備によって請求関係が変わるため、早めに専門家へ相談します。

不渡手形の会計処理

不渡りが発生したら、受取手形を不渡手形へ振り替えます。回収できた場合は現金預金へ振り替え、回収不能が確定した場合は貸倒損失を計上します。貸倒引当金を計上済みの場合は、引当金の取崩しと不足額を処理します。税務上の損金算入時期は、個別要件を確認します。

ケース借方貸方
不渡りが発生したとき不渡手形受取手形
回収できたとき現金預金不渡手形
回収できなかったとき貸倒損失(または貸倒引当金)不渡手形

通常の支払手形の勘定科目と仕訳は、支払手形の勘定科目と仕訳例も確認します。

不渡りを出してしまったときの対応【出した側】

振出人は、不渡事由と登録の有無を確認します。0号でも支払義務は残ります。第1号・第2号では、2回目の登録に注意が必要です。

1回目の不渡り後にできること

1回目が不渡報告に掲載された場合は、次の2回目を防ぐ資金計画を作ります。対象となるのは、1回目の交換日から起算して6か月後の応当日の前日までの日(応当日がない場合には月末日)を交換日とする手形です。保有手形、支払予定、売掛金の入金予定、金融機関への返済予定を一覧にします。

取引先と金融機関へ、事情、支払予定、代替決済の案を伝えます。区分が第1号でも第2号でも、2回目の要件になり得ます。支払遅延が連鎖する場合は、再生や清算の判断も早めます。

手形の割引で入金を前倒しする

手形の割引は、支払期日前の手形を金融機関などに持ち込み、割引料を差し引いて資金化する方法です。資金化できる金額、割引料、審査期間、振出人の信用状況を確認します。

不渡りになった場合に買戻しや遡求義務が生じる契約もあります。契約前に、責任範囲、必要書類、資金化の実行日を確認します。

銀行と手形割引業者の違い

銀行と手形割引業者では、審査主体、割引料、資金化までの時間、買戻し・遡求の扱いが異なります。契約前に、不渡り発生時の責任と総額の負担を比べます。

手形ジャンプ(支払期日の延期)を依頼する

手形ジャンプは、振出人が受取人へ支払期日の延期を依頼する方法です。延長後の支払日、延期理由、資金繰りの見通し、追加手数料、覚書、既存手形の返却方法を明確にします。受取人は、過去の支払実績、資金繰り表、回収可能性を確認します。裏書人、担保、連帯保証などの追加保全策や、新しい手形で遡求関係が変わる可能性も協議します。

具体的には、支払期日を延ばした手形を新しく振り出し、既存の手形と差し替える方法をとります。受取人との個別の交渉であり、手続として公表はされません。ただし受取人には「支払資金が足りていない」という情報が伝わります。取引条件の見直しや与信枠の縮小につながることもあるため、依頼する時期と説明の内容を用意してから持ちかけます。

ジャンプに応じてもらえない場合は不渡りとなる可能性があります。振出人は、代替資金の確保と説明を早めます。

手形ジャンプを依頼するときに合意する事項

延長後の支払期日、延長分の手数料の負担、覚書の作成、既存手形の返却方法、裏書人や担保の追加、支払えなかったときの対応を合意します。口頭のやり取りだけで進めると、後から条件の解釈が分かれます。覚書には、新しい手形の金額、満期、振出日、既存手形をいつ返すかを書き込みます。受取人が裏書譲渡した手形では、第三者の所持人が関係するため、返却の可否を先に確かめます。

売掛金の資金化で支払期日に間に合わせる

売掛金や請求書の資金化を利用する場合は、売掛先、請求書の内容、入金予定日、利用可能額を確認します。手数料、実際の入金額、契約期間、売掛先への通知の有無、入金後の送金手順も確認します。

資金化後も、取引先への支払義務や手形決済義務が残る場合があります。契約条件と入出金を照合します。

再生か清算かを判断する

一時的な資金不足か、継続的な赤字や債務超過かを確認します。返済計画、本業の収益力、保有資産、債権者との合意可能性を整理し、再生手続か清算手続かを専門家と検討します。

請求書のカード払いで支払期日をずらす

請求書のカード払いは、請求書の支払日とカード代金の支払日を調整する方法です。利用条件と手数料を確認します。

カード払いで支払資金のタイミングを調整する

対象となる請求書、利用可能額、手数料、カードの支払日を確認します。取引先への支払日とサービス上の決済日が一致するかも確かめます。詳しい条件は請求書のカード払いで確認できます。

サービス利用前に確認する項目

利用規約を読み、対象請求書、利用可能額、手数料、カードの支払日を確認します。次回以降の入金予定まで資金繰り表に記載し、継続して支払えるかを判断します。

紙の手形はいつまで使えるのか

手形・小切手の廃止にあたっては、最終振出期限、電子交換所での交換、その後の相対決済を確認します。手形・小切手の廃止スケジュール(全国銀行協会)に案内があります。

2026年9月30日が多くの金融機関の最終振出期限

最終振出期限は、各金融機関が設定します。多くの金融機関では2026年9月30日ですが、全国銀行協会が一律に定めた日ではありません。全銀協は「10月1日以降は、原則として手形・小切手を用いた当座勘定からの支払いができなくなります」と案内しています。

2027年3月31日に電子交換所での交換が廃止される

2027年3月31日をもって、電子交換所における手形・小切手の交換が廃止されます。全国銀行協会は「2026年度末(2027年3月末)までに電子交換所における手形・小切手の交換枚数をゼロにすることを目標」としています。

2027年4月以降も手形が無効になるわけではない

2027年4月1日から、手形・小切手が使用できなくなるものではありません。電子交換所を介さない決済となるため、各金融機関で郵送等による相対決済を行います。取扱い可否や手続が変わる可能性があります。

2029年6月末、具体的には2029年6月29日をもって、電子交換所における交換自体が廃止されます。これは2026年6月18日に公表された予定です。

最終振出期限を過ぎた手形を受け取ったらどうなるか

施行細則第33条第1項第1号③は、0号不渡事由に「振出期限超過又は交換廃止後の手形等」を挙げています。最終振出期限を過ぎた手形が呈示されると、0号として不渡情報登録が不要になる可能性があります。

この場合、振出人は不渡報告に掲載されず、取引停止処分にもカウントされません。一方、受け取った側は手形金を回収できない可能性があります。受領前に、最終振出期限、交換方法、銀行振込などの代替決済を確認します。

でんさいにも支払不能処分があります

でんさいは電子記録債権で、支払不能時には紙の手形とは別の処分制度があります。紙の不渡報告や取引停止処分と同一制度ではありません。移行時は、利用金融機関の支払不能処分、利用停止、取引停止のルールを確認します。

不渡りを防ぐために平時からできること

資金ショートは、手元の現金が支払予定額を下回る状態です。黒字でも、入金より支払いが先なら資金不足が起こります。赤字や債務超過は、財務状態として確認します。

支払予定と入金予定を管理する

支払期日、手形決済日、交換日、売掛金の入金予定を一覧にします。手形の割引、貸出の返済、でんさいの決済も記録します。資金繰り表の作り方を参考に、日付ごとの残高を確認します。

取引先の信用状況と与信枠を定期確認する

与信枠は、取引先の信用状況、取引実績、支払条件、自社が負担できる未回収額をもとに設定します。支払遅延、不渡り、受注減少、資金繰り悪化の兆候があれば、受取手形の集中や裏書人の信用も見直します。

中小受託事業者との取引の支払期日は、取適法(2026年1月1日施行、旧下請法)の60日ルールと手形払の禁止も確認します。

手形以外の決済手段も検討する

銀行振込、でんさい、請求書のカード払いを比べます。手数料、支払不能時の扱い、決済方法について、取引先と見直します。

よくある質問

0号不渡りでも取引停止処分になりますか

形式不備や依頼返却など、0号に当たる場合、支払銀行は不渡情報登録を行いません。不渡報告と取引停止報告にも掲載されず、処分のカウントにも入りません。ただし、受取人が手形金を回収できるかは別問題です。返還理由と代替決済を確認します。

6か月以内に2回とは、1号不渡りが2回という意味ですか

違います。1回目は不渡報告への掲載が前提で、2回目は第1号でも第2号でもよい扱いです。起算日は不渡日ではなく交換日です。1回目の交換日から起算して6か月後の応当日の前日までの日(応当日がない場合には月末日)を交換日とする手形が対象になります。

2号不渡りなら不渡報告に載らないのですか

第2号は、原則として不渡情報登録と不渡報告掲載の対象です。異議申立には、手形金相当額の異議申立預託金が必要です。偽造・変造では、預託免除の請求が可能です。

取引停止処分を受けると貸出の取引は一切できなくなりますか

第39条第2項により、処分日から起算して2年間、当座勘定および貸出の取引ができません。ただし、債権保全のための貸出はこの限りでないと定められています。個別の取扱いは参加銀行へ確認します。

自社が不渡報告に載っているか確認できますか

電子交換所は、過去5年間の不渡報告・取引停止報告に係る情報を保有しています。全国銀行協会へ郵送で開示請求できます。来所による請求は受け付けていません。必要書類を確認します。

2026年10月以降に振り出された手形はどうなりますか

最終振出期限を過ぎた手形は、施行細則第33条第1項第1号③の「振出期限超過又は交換廃止後の手形等」に当たる可能性があります。0号の場合、振出人は不渡報告に掲載されませんが、受取人が手形金を回収できない場合があります。

取引停止処分は途中で解除されることがありますか

第50条は、著しく信用を回復したときなどの解除を定めています。取扱錯誤は第48条、偽造・変造などは第49条の取消が関係します。解除や取消には所定の要件があります。

請求書の管理は請求書の受取・管理で確認できます。

まとめ

不渡りを理解するための5つの要点

0号不渡事由は、手形法・小切手法等、破産法等、依頼返却等、その他の4系統で、不渡情報登録の対象外です。第1号は資金不足・取引なし、第2号は契約不履行・偽造などです。1回目は不渡報告への掲載が前提で、2回目は第1号・第2号のいずれでも期間要件を満たし得ます。処分期間は2年間です。

次に確認したい手続と決済方法

受け取った側は、不渡事由、登録状況、遡求権、回収手順を確認します。出した側は、交換日を基準に資金を確保し、取引先へ説明して2回目を防ぎます。2026年9月30日、2027年3月31日、2029年6月29日の日程を確認し、必要に応じてでんさいなどへ移行します。

この記事の投稿者:

hasegawa

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