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【未経験からプロへ】経理の勉強方法とは?必須スキル、資格、キャリアパスまで解説

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経理 勉強

「専門スキルを身につけて、安定したキャリアを築きたい」「将来性の高い仕事で、着実に年収を上げていきたい」そう考えたことはありませんか。

経理の仕事は、まさにその希望をかなえる力を持っています。景気に左右されにくく、どんな会社にも必要とされる専門職。それは、あなたに確かな安定と成長をもたらす未来への扉です。

この記事を最後まで読めば、あなたは経理のプロフェッショナルになるための具体的な道筋を完全に理解できます。何から勉強すればいいのか、どんな資格が有利なのか、そしてどうすればキャリアアップして年収1,000万円を目指せるのか。そのすべてが、明確なロードマップとして手に入ります。

「でも、自分は全くの未経験だから不安だ…」と感じるかもしれません。心配はいりません。この記事は、まさにそんなあなたのために書かれました。専門用語はわかりやすく解説し、勉強法から就職活動、未来のキャリアまで、誰にでも実践できる具体的なステップに分解して解説します。

この記事を手に、新しいキャリアへの第一歩を踏み出しましょう。

目次

経理キャリアの礎:すべての始まりは2つの必須スキルから

経理の仕事と聞くと、複雑な計算や専門知識が求められる難しい世界を想像するかもしれません。しかし、その本質は驚くほどシンプルです。

未経験から経理のプロフェッショナルを目指す上で、最初に習得すべきスキルはたった2つに集約されます。それは「簿記の知識」と「表計算ソフト(Excelなど)の操作スキル」です。

経理の2大必須スキル

経理のキャリアを築くことは、家を建てることに似ています。どんなに立派な家も、頑丈な基礎がなければ成り立ちません。経理における基礎、それが簿記とPCスキルなのです。

簿記の知識

これは経理の「言語」です。会社のお金の動きを記録し、整理するための普遍的なルールであり、すべての経理業務の根幹をなします。

表計算ソフト(PCスキル)

これは経理の「道具」です。簿記という言語を使って、日々のデータを効率的に処理し、分析し、報告書を作成するために不可欠なツールです。

なぜこの2つが重要なのか

経理の求人を見ると、「未経験歓迎」という言葉をよく目にします。しかし、これを「何も知らなくても大丈夫」と解釈するのは早計です。企業が本当に求めているのは、「業務経験はないが、基礎知識と学ぶ意欲がある人材」です。

簿記の知識があれば、入社後の仕事の覚えが格段に速くなります。上司や先輩が話す専門用語を理解でき、日々の伝票処理の意味もわかるため、スムーズに業務に溶け込めます。

同様に、Excelの基本操作ができれば、すぐにデータ入力や集計作業で貢献できます。

つまり、この2つのスキルを事前に身につけておくことは、未経験というハンデを乗り越え、採用担当者に「この人は即戦力になるポテンシャルがある」と評価させるための最も効果的な戦略なのです。理論(簿記)と実践(PCスキル)の両輪を揃えることで、あなたの経理キャリアは力強くスタートを切るでしょう。

知識ゼロから始める最強の勉強法

経理の勉強を始めると決めたとき、誰もが最初に直面するのが「簿記」です。この簿記こそが、経理業務のすべてを支える土台であり、キャリアを成功させるための鍵となります。

ここでは、知識ゼロの状態から簿記を完全にマスターするための具体的なロードマップを解説します。

なぜ簿記が最重要なのか?経理業務の根幹を理解する

簿記とは、企業の日々のお金の動きや取引を記録・計算・整理し、最終的に企業の財政状態や経営成績を明らかにするための技術です。その中心となるのが「仕訳(しわけ)」という作業です。

仕訳とは、一つの取引を「借方(かりかた)」と「貸方(かしかた)」という2つの側面に分けて記録するルールのことです。

例えば、「現金で備品を購入した」という取引は、「備品という資産が増えた(借方)」ことと、「現金という資産が減った(貸方)」ことの両面から記録します。この仕訳が、経理の基本中の基本です。

この仕訳を理解することで、あなたは以下のことができるようになります。

日次業務の理解

日々の伝票処理や経費精算が、なぜそのように記録されるのかを根本から理解できます。

財務諸表へのつながり

日々の仕訳の積み重ねが、最終的に月次決算や年次決算で作成される貸借対照表や損益計算書といった財務諸表につながる流れが見えるようになります。

学習の加速

基礎がわかっているため、実務の吸収が非常に速くなり、自信を持って仕事に取り組めるようになります。結果として、仕事そのものが楽しく感じられるでしょう。

目指すべき資格:日商簿記検定3級から2級へ

簿記の知識を客観的に証明し、就職・転職活動で強力な武器となるのが日商簿記検定です。これは経理関連資格として最も知名度が高く、多くの企業で評価の基準とされています。

ステップ1:日商簿記3級

日商簿記3級は、経理キャリアのスタートラインです。商業簿記の基礎を学び、経理担当者として必須の基本知識を習得します。未経験者がまず目指すべき目標です。

合格に必要な勉強時間は約50時間から150時間が目安です。1日に1.5時間から2時間勉強すれば、2ヶ月から3ヶ月で合格を目指せる計算になります。合格率は40%から50%程度で、初心者でも十分に合格が狙えるレベルです。

ステップ2:日商簿記2級

日商簿記2級は、経理のプロフェッショナルとしての「パスポート」です。多くの企業の求人で応募条件として「簿記2級以上」が掲げられており、キャリアアップを目指すなら必須の資格と言えます。

学習範囲は、3級の商業簿記に加え、メーカーなどで使われる工業簿記(原価計算など)が加わります。これにより、企業の会計業務をより深く、実践的なレベルで理解できるようになります。

学習時間は、3級の知識がある前提で、約150時間から350時間が必要です。合格率は15%から30%程度と3級に比べて難易度が大きく上がるため、計画的な学習が求められます。

あなたに合った勉強法は?独学・通信講座・通学を徹底比較

簿記の勉強法には、大きく分けて3つの選択肢があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に最適な方法を選びましょう。

独学

独学のメリットは、費用をテキスト代のみに抑えられること、自分のペースで学習を進められることです。

デメリットとしては、疑問点を自分で解決する必要があるため効率が悪くなりがちで、モチベーションの維持が難しいという課題があります。

独学で学ぶなら、定評のある市販テキストを選ぶことが重要です。TAC出版の「みんなが欲しかった!簿記の教科書」や「スッキリわかるシリーズ」、翔泳社の「パブロフ流でみんな合格シリーズ」などが人気です。

イラストが豊富で分かりやすいもの、解説が丁寧なものなど、書店で実際に手に取って自分に合う一冊を選び、それを徹底的にやり込むのが成功のコツです。

通信講座・Web講座

通信講座やWeb講座は、独学の柔軟性とスクールの体系的なカリキュラムの「良いとこ取り」ができる方法です。専門家が作成した効率的な教材で学べ、わからない点は質問できるサポート体制もあります。

最近ではCPAラーニングのように無料で高品質な講義を提供しているサービスもあります。

デメリットは、独学よりは費用がかかる点ですが、通学に比べれば安価です。一人では学習を続ける自信がないけれど、時間や場所の制約がある方に最適です。

スクールに通う

スクールに通うメリットは、決まった時間に授業があるため学習ペースを維持しやすく、講師に直接質問できる環境が魅力です。同じ目標を持つ仲間がいることも刺激になります。

デメリットは、費用が最も高額で、スケジュールが固定されるため、仕事などとの両立が難しい場合があることです。

費用と時間を投資してでも、最短で確実に合格したいという強い意志がある方におすすめです。

現代経理の必須ツール:実務で活躍するためのPCスキル

現代経理の必須ツール:実務で活躍するためのPCスキル

簿記の知識という「理論」を学んだら、次はその知識を実務で活かすための「道具」の使い方をマスターする必要があります。現代の経理業務において、その最も重要な道具がパソコン、特にExcelに代表される表計算ソフトです。

Excelは経理の「第二の言語」:覚えるべき必須機能

会計ソフトが普及した現在でも、Excelは経理の仕事に欠かせないツールです。会計ソフトから出力したデータを加工・分析したり、社内向けの報告資料を作成したりと、その活用範囲は多岐にわたります。

Excelスキルは、業務の正確性と効率を飛躍的に向上させる力を持っています。未経験から経理を目指す上で、最低限マスターしておきたいExcelの機能は以下の通りです。

基本関数

SUM(合計)、AVERAGE(平均)、ROUND(四捨五入)など、基本的な計算に必須です。

条件付き関数

SUMIF(条件に合うものだけ合計)、COUNTIF(条件に合うものの数を数える)、IF(条件によって表示を変える)など、データ分析の第一歩です。

検索・参照関数

VLOOKUP(指定した値を範囲から検索して対応する値を取り出す)は、複数の表データを紐づける際に頻繁に使われます。例えば、商品コードから商品名を自動で入力する際に活用します。

データ整理機能

フィルター(条件に合うデータだけを抽出)や並べ替え(ソート)は、大量のデータの中から必要な情報を見つけ出すために不可欠です。

集計・分析機能

ピボットテーブルは、経理のExcelスキルの中でも特に重要な機能です。膨大な取引データをドラッグ&ドロップ操作だけで、月別・部門別・科目別など、様々な角度から瞬時に集計・分析できます。これが使えると、単なるデータ入力者から分析者へとステップアップできます。

効率化の技術

キーボードのショートカットキーを覚えることや、電卓のタッチタイピング(キーを見ずに打つこと)も、日々の業務スピードを上げるために重要です。

会計ソフト入門:弥生、freee、マネーフォワードの違いと役割

現在、ほとんどの企業では手書きの帳簿ではなく、専門の会計ソフトを導入して経理業務を行っています。会計ソフトは、日々の仕訳入力から決算書の作成まで、多くの作業を自動化・効率化してくれる強力なツールです。

日本の会計ソフト市場では、主に以下の3つのシリーズが大きなシェアを占めています。

弥生シリーズ

特に個人事業主や中小企業で高いシェアを誇る、歴史と信頼のあるソフトです。パソコンにインストールして使うタイプが主流でしたが、クラウド版も提供しています。

freee会計

クラウド会計ソフトの先駆けの一つで、簿記の知識が少ない人でも直感的に使えるインターフェースが特徴です。法人向けクラウド会計ソフトでは高いシェアを持っています。

マネーフォワード クラウド会計

freeeと並ぶクラウド会計ソフトの代表格で、銀行口座やクレジットカードとの連携機能が強力です。こちらも法人向けで高い人気を誇ります。

ここで重要なのは、「就職前に特定の会計ソフトを完璧に使いこなせる必要はない」ということです。

なぜなら、どの会計ソフトも簿記の原則(勘定科目、借方・貸方など)に基づいて作られているからです。日商簿記3級レベルの知識があれば、どのソフトでも基本的な考え方は同じなので、すぐに応用できます。

企業によって使用するソフトは異なるため、入社後にその会社のシステムを学ぶ姿勢があれば十分です。

知識を仕事に:未経験からの経理就職・転職ガイド

簿記とPCスキルという2つの武器を手に入れたら、いよいよ実践の場である就職・転職活動に挑みます。未経験であることが不安に感じるかもしれませんが、正しい知識と戦略があれば、経理職への扉は十分に開かれています。

「未経験歓迎」の真実と求人の実態

多くの求人サイトで「経理 未経験歓迎」と検索すると、驚くほど多くの募集が見つかります。これは、経理部門が安定した人材を常に求めている証拠です。

これらの求人には、未経験者を育てる体制が整っている企業が多いという特徴があります。「先輩がマンツーマンで基礎から指導」「未経験スタートの先輩多数」といった言葉は、入社後の手厚いサポートを示唆しています。

企業側も、最初から完璧なスキルを求めているわけではなく、ポテンシャルや学習意欲を重視しているのです。

ここで言う「ポテンシャル」とは、まさにこれまで学んできた簿記の知識です。面接で「未経験ですが、日商簿記3級を取得しました」と伝えることは、「入社意欲が高く、自ら学ぶ姿勢がある」という何よりの証明になります。

未経験者の現実的な給与水準

求人情報を見ると、未経験者の初年度の年収はおよそ330万円から450万円の範囲が一般的です。月給に換算すると、23万円から27万円程度が目安となります。

これはスタート地点の金額であり、経験とスキルを積むことで着実に昇給していくのが経理職の大きな魅力です。

経理の1年目:日次・月次・年次業務のサイクル

経理の仕事は、日・月・年という規則的なサイクルで動いています。この予測可能性が、ワークライフバランスを保ちやすいとされる理由の一つです。

未経験で入社した場合、まずは日々の業務からスタートし、徐々に月次、年次へと関わる範囲を広げていきます。

日次業務(にちじぎょうむ)

毎日発生する基本的な業務で、経理の仕事の入り口です。

伝票処理・仕訳入力

領収書や請求書をもとに、取引内容を会計システムに入力します。

経費精算

社員が立て替えた交通費や出張費などを精算します。

現預金管理

会社の現金の出入りや、銀行口座の残高を確認します。

月次業務(げつじぎょうむ)

毎月決まった時期に行う業務で、会社の1ヶ月間の成績をまとめる重要な仕事です。

売掛金・買掛金の管理

取引先への請求(売掛金)や、取引先からの請求に対する支払い(買掛金)を管理します。

給与計算

従業員の給与を計算し、支払い手続きを行います。

月次決算

1ヶ月分の取引を締め、月単位での損益計算書などを作成します。経営陣が会社の状況を把握するための重要なプロセスです。

年次業務(ねんじぎょうむ)

1年に1度行う、経理業務の集大成です。

年次決算

1年間の会社の経営活動のすべてをまとめる最も重要な業務です。決算書(財務諸表)を作成します。

年末調整

従業員の年間の所得税を精算します。

税務申告

法人税などの税金を計算し、税務署に申告・納付します。

1年目は主に日次業務を担当しながら、先輩の補助として月次業務や年次業務の一部に関わります。このサイクルを2、3回経験することで、経理業務全体の流れを体で覚えていくのです。

キャリアの階梯:経理のプロとして成長し、年収を上げる方法

キャリアの階梯:経理のプロとして成長し、年収を上げる方法

経理の仕事は、一度スキルを身につければ、経験を重ねるごとに専門性が高まり、市場価値が上がっていく魅力的なキャリアです。

ここでは、単なる担当者から経理のプロフェッショナルへと成長し、年収を上げていくための具体的な道筋を示します。

専門性を深める:スキルアップに繋がる資格と経験

日商簿記2級を取得し、日次・月次業務を一人でこなせるようになったら、次のステージを目指しましょう。さらなる専門性を証明し、キャリアの選択肢を広げるためには、より高度な資格や経験が有効です。

さらなるスキルアップに繋がる資格

FASS検定

経理・財務の実務スキルを測定する検定です。資産、決算、税務、資金の4分野から出題され、自分の実務能力を客観的に評価できます。

ビジネス会計検定

財務諸表を分析し、企業の経営状況を読み解く力に特化した検定です。このスキルは、将来的に経営企画や管理職を目指す上で非常に重要になります。

税理士・公認会計士

会計分野の最高峰資格です。取得には多大な努力が必要ですが、会計・税務のスペシャリストとして独立開業や、大企業のCFO(最高財務責任者)など、キャリアの頂点を目指す道が開けます。

最も価値のある経験:「決算業務」

資格も重要ですが、経理のキャリアにおいて最も評価されるのは決算業務の経験です。

月次決算、そして特に年次決算を一人で、あるいは中心的な役割で完遂した経験は、転職市場において非常に高く評価されます。日々の業務を正確にこなすだけでなく、会社全体の数字をまとめ上げる経験を通じて、経理としての視野とスキルは飛躍的に向上します。

キャリアパスと年収の展望

経理のキャリアは、経験年数とスキルに応じて段階的に進んでいきます。それに伴い、年収も着実に上昇していきます。

一般的なキャリアパスと年収の目安を以下の表にまとめました。これは、あなたの努力がどのように報われるかを示す未来予想図です。

経験レベル主な職務内容求められる主な資格年収レンジの目安
0-2年 (ジュニア)日次業務、データ入力、経費精算日商簿記3級330万円 – 450万円
3-5年 (スタッフ)月次決算、レポート作成、後輩指導日商簿記2級450万円 – 600万円
5年以上 (シニア/マネージャー)年次決算、財務分析、チーム管理日商簿記1級, FASS検定600万円 – 900万円
10年以上 (部長/CFO)財務戦略、経営計画、資金調達公認会計士, 税理士1,000万円以上

この表が示すように、経理は経験と学習を続けることで、着実にステップアップし、高い収入を得ることが可能な専門職です。最初は日々の地道な作業から始まりますが、その一つ一つの積み重ねが、数年後には大きな成果となって返ってくるのです。

キャリアの未来を拓く:経理DX時代を生き抜くための戦略

経理の世界は今、大きな変革の時代を迎えています。テクノロジーの進化と法改正の波が、これまでの働き方を根本から変えようとしています。

しかし、これは決して脅威ではありません。むしろ、これから経理を目指すあなたにとっては、他にない大きなチャンスです。

避けては通れない2大法改正:インボイス制度と電子帳簿保存法

近年、経理業務に最も大きな影響を与えているのが、この2つの法改正です。これらは単なるルール変更ではなく、国が主導する「経理業務のデジタル化」の推進力となっています。

インボイス制度

2023年10月から始まったこの制度により、消費税の仕入税額控除を受けるためには「適格請求書(インボイス)」の保存が必要になりました。これにより、請求書のフォーマットが統一され、取引先が登録事業者かどうかの確認作業が発生するなど、業務が複雑化しました。この対応には、手作業ではなくシステム化が不可欠です。

電子帳簿保存法

特に2024年1月からの改正で、メールで受け取った請求書のPDFなど、電子的に授受した取引情報は、電子データのまま保存することがすべての事業者に義務化されました。これにより、「とりあえず印刷して紙で保管」という従来の慣習が終わりを告げ、ペーパーレス化が強制的に進むことになります。

経理DX(デジタルトランスフォーメーション)の本質とは

これらの法改正を背景に、経理DXが急速に進んでいます。DXとは、単にITツールを導入することではありません。デジタル技術を活用して、業務プロセスそのものを根本的に見直し、経理部門の役割を変革することです。

多くの企業では、いまだに「紙のファイリング」や「ハンコでの押印」といった非効率なアナログ業務が残っており、これが経理担当者の大きな負担となっています。

経理DXは、AI-OCRによる請求書の自動読み取りや、RPAによる定型業務の自動化などを通じて、経理担当者をこうした単純作業から解放します。

その結果、経理担当者は、過去の数字を記録する「作業者」から、リアルタイムのデータを分析し、経営判断に貢献する「戦略的パートナー」へと進化することが期待されているのです。

新時代に求められる経理人材とは

この大きな変革期は、未経験者にとって絶好の機会です。なぜなら、あなたは「古いやり方」を知らないからです。長年の経験を持つベテランの中には、紙ベースの業務に慣れ親しみ、新しいデジタルツールへの適応に苦労する人もいます。

一方で、これからキャリアを始めるあなたは、最初からデジタル化された最新の業務フローを学ぶことができます。簿記という普遍的な基礎知識と、最新のITスキルを兼ね備えた「ハイブリッド人材」になることができるのです。

自動化によって単純なデータ入力作業が減少する未来において、本当に価値を持つのは、会計知識を基にデータを分析し、課題を発見し、解決策を提案できる能力です。

経理DXの波に乗り、自らのスキルをアップデートし続けることで、あなたのキャリアはよりダイナミックで、やりがいに満ちたものになるでしょう。変化を恐れず、新しい時代の経理プロフェッショナルを目指してください。

まとめ:未来への第一歩を踏み出すあなたへ

この記事では、未経験から経理のプロフェッショナルになるための完全なロードマップを提示しました。最後に、最も重要なポイントを再確認しましょう。

まず、スタートは2つのスキルからです。すべての基本は「簿記の知識」と「PCスキル」であり、日商簿記3級の取得を目標に学習を始めましょう。

次に、段階的なキャリアアップが可能です。日次業務から始め、月次、年次決算へと経験を積むことで、スキルと年収は着実に向上します。日商簿記2級は、プロとして認められるための重要なステップです。

最後に、変化は最大のチャンスです。経理DXや法改正は、新しいスキルを身につけた人材が活躍する絶好の機会です。デジタル化の波を乗りこなし、未来の経理人材を目指しましょう。

経理の勉強は、決して楽な道のりではないかもしれません。しかし、その先には、専門性を武器に社会に貢献し、安定した豊かな人生を築く未来が待っています。

このガイドが、あなたの輝かしいキャリアへの第一歩となることを心から願っています。

この記事の投稿者:

hasegawa

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