郵送の基礎知識

角2封筒の切手はいくら?重さ別料金と速達・書留の送り方まで徹底解説

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角2封筒 切手

角2封筒はA4サイズの書類を折らずに送れる便利な封筒ですが、郵送する際に必要な切手代や適切な送り方で悩む方も多いでしょう。

本記事では、角2封筒を使ってビジネス書類を郵送する際の郵便料金(切手の金額)や、速達・書留といったオプションサービスの利用方法、さらには切手の貼り方や送り状のマナーまで、実務担当者が知っておきたいポイントを徹底解説します。

正しい知識を身につけて、重要な書類を確実に相手に届けましょう。

角2封筒とは?A4書類が折らずに送れる封筒

角2封筒(角形2号封筒、かくにふうとう)とは、縦約332mm×横240mmの大型封筒で、A4サイズの書類を折らずにそのまま封入できる大きさです。履歴書や契約書、パンフレットなど、重要な書類を綺麗な状態で送りたいときによく利用されます。

封筒には「角形」「長形(なががた)」「洋形」といった種類がありますが、角2封筒はビジネスで特に一般的なサイズです。角2封筒はその大きさゆえに、郵便では定形外郵便(ていけいがいゆうびん)に分類されます。定形郵便(標準的な封筒サイズの郵便物)の規定よりも大きいため、角2封筒で送る際は通常の定形郵便より郵便料金が高く設定されています。

ただし、A4書類を折り曲げずに送れるメリットがあるため、書類を丁寧に扱いたい場面では多少の送料アップは必要経費といえるでしょう。

補足: 定形郵便物の最大サイズは長辺23.5cm×短辺12cm・厚さ1cm以内と定められており、角2封筒(24cm×33.2cm)はこれを超えるため自動的に定形外扱いになります。

厚さ3cm以内・重量1kg以内であれば角2封筒は「定形外郵便(規格内)」として送れます(これを超える厚さ・重さになると規格外郵便となり、更に料金が割高になるので注意しましょう)。

角2封筒の郵便料金(重量別の切手代)

郵便料金は封筒の総重量によって段階的に定められており、角2封筒の場合、2024年10月改定後の定形外郵便(規格内)料金は以下の通りです。

重量(封筒+中身)郵便料金(税込)
50g以内140円
100g以内180円
150g以内270円
250g以内320円
500g以内510円
1kg以内750円

※上記は国内通常郵便(第一種郵便)の基本料金です(2024年10月以降現在)。角2封筒は厚さ3cm以内・重量1kg以内であればこの「規格内」の料金が適用されます。

重量区分と定形郵便との料金差

角2封筒の郵便料金は上記のように140円からと、通常の定形郵便より割高です。参考までに、定形郵便(長形3号などの標準封筒)の現在の料金は50gまで一律110円となっています(2024年10月の改定後)。

つまり、例えばA4用紙2〜3枚程度の書類を折って長3封筒に入れれば110円で送れますが、折らずに角2封筒で送ると140円かかることになります。ただし50gを超える重量の郵便物は、封筒が小さくても自動的に定形外扱いとなる点に注意が必要です。

重い書類であれば結局定形外の料金が適用されます。コスト面では封筒サイズによって差が出るものの、重要書類を折り曲げずに送りたい場合は角2封筒を選ぶメリットが大きいでしょう。

社外向けの契約書や証明書類などは、受け取る相手の印象も考慮し、多少切手代が高くなっても丁寧な封入方法を選ぶことがビジネスマナーとして望ましいといえます。

A4用紙の枚数と重量・切手料金の目安

実際にどのくらいの書類を入れると何円の切手が必要になるのか、目安を知っておくと便利です。角2封筒自体の重さはおよそ15〜20g程度あります。A4コピー用紙1枚の重さは約5gなので、封筒と合わせた総重量を以下のように概算できます。

  • 封筒 + A4用紙1枚(計約23g)→ 140円(50g以内)
  • 封筒 + A4用紙5枚(計約43g)→ 140円(50g以内)
  • 封筒 + A4用紙10枚(計約68g)→ 180円(100g以内)
  • 封筒 + A4用紙15枚(計約93g)→ 180円(100g以内)
  • 封筒 + A4用紙20枚(計約118g)→ 270円(150g以内)

このように、書類の枚数が増えると重量区分が上がり必要な切手代も高くなります。なお、用紙の厚さや封筒の種類によって重さは多少前後しますので、厳密には郵便物全体をはかりで量って確認するのが確実です。特に大量の資料を角2封筒で送る際は、郵便局で重量を測ってもらい適正料金を調べると安心です。

速達・書留・特定記録を利用する方法

速達・書留・特定記録を利用する方法

重要書類や急ぎの書類を送る場合、通常郵便に加えてオプションサービスを利用することができます。ここでは速達・書留・特定記録など、角2封筒郵送時によく検討されるオプションの方法と料金について解説します。

速達郵便の手続きと到着までの時間

書類を速達(そくたつ)で送ると、郵便物を通常より早く相手に届けることができます。角2封筒で速達を利用する場合も手順は簡単です。封筒に必要な通常の切手に加えて、速達料金として所定の金額の切手を追加で貼付し、封筒の表面に赤字で「速達」と明記します。

速達料金は2024年現在、250gまでの郵便物は+300円、250g超〜1kgまでは+400円が通常の郵便料金に加算されます(角2封筒で1kgを超えるケースは稀ですが、上限の4kgまでは+690円)。

速達郵便は差し出す時間や距離にもよりますが、通常郵便より配達が1日程度早まるのが一般的です。例えば同じ県内や近隣地域であれば翌日中に配達される可能性が高く、遠方でも通常より早い便で優先的に運ばれます。

ビジネス上、急ぎの書類(契約締結書類や申請書類の締切が迫っている場合など)は速達を利用すると安心です。

送付方法のポイント: 速達郵便は郵便ポストから差し出すことも可能ですが、できれば郵便局の窓口に持参して「速達でお願いします」と出すと確実です。窓口では速達専用の赤いラベルを貼付してもらえるので、識別が明確になります。

また、速達にした封筒には郵便局で赤いスタンプやシールで「速達」表示がされますが、自分で投函する場合も赤ペンで封筒の宛名の左下あたりに「速達」と書き添えてください。郵便ポストに投函する際は、集配時間に間に合うよう早めに差し出すとより早く届きます。

書留郵便(簡易書留等)の手続きと補償内容

書留(かきとめ)は、郵便物の追跡や確実な受取証明、そして万一紛失した場合の損害補償が付くオプションサービスです。重要な契約書や貴重な書類を角2封筒で送る際には、書留の利用が検討されます。

書留には一般書留と簡易書留の2種類があり、いずれも郵便局窓口から差し出す必要があります(ポスト投函は不可)。差し出し時に専用のラベルを封筒に貼付し、控えとなる伝票を受け取ります。

一般書留
郵便物が相手に配達されると受取人から署名または印をもらう仕組みで、追跡番号により配送状況を確認できます。補償額は通常10万円まで(現金書留も同額)で、必要に応じてさらに高額の保障を付けることも可能です。一般書留の追加料金は+480円です。

簡易書留
一般書留より簡易な手続きで利用できる書留です。補償額は5万円までですが、追跡や受取確認の仕組みはあります。重要書類の郵送では通常こちらで十分でしょう。簡易書留の追加料金は+350円です。

書留郵便で送る場合、封筒の表面に「書留」と記載する必要はありません(郵便局でラベルを貼って処理してくれます)が、差出人の控えとして書留番号が書かれた受領証を必ず受け取りましょう。書留にした郵便物は配達時に相手に手渡しされ、受取人または同居の家族等の署名が取得されます。

そのため、確実に届いた証明が残るとともに、万一紛失や破損があった場合には規定の範囲で損害賠償を受け取ることもできます。大事な書類を発送したあとに相手に届いたか不安な場合も、追跡番号で配達状況をオンライン確認できるので安心です。

その他オプション(特定記録・配達証明)の活用

速達や書留以外にも、必要に応じて利用できるオプションサービスがあります。

特定記録
追跡サービスの一種で、郵便物が配達されたことを記録するものです。郵便受けへの投函まで追跡番号で確認できますが、受取人の署名は不要で補償もありません。追加料金は+210円で、郵便局で専用シールを貼って差し出します。

配達先の郵便受箱に投函された時点で「配達済み」と追跡画面に表示されるため、相手に届いたかを確認したい場合に有用です(書留より安価に追跡のみ確保したいケースに適しています)。

配達証明
郵便物が確かに相手に配達されたことを郵便局が証明してくれるサービスです。配達記録を文書で入手できるため、公的な証跡が必要な場合(内容証明郵便を送る際など)に利用されます。

一般書留とセットで利用する必要があり、追加料金は差出時なら+350円です(後から請求することもでき、その場合は480円)。配達証明を付けると、郵便物が配達された後、郵便局から配達証明書が交付されます。

これらのオプションは、特に相手に確実に届いた証拠を残したい場合や、送達の事実を後で証明する必要がある業務で役立ちます。ただし、オプションを付けるとその分料金もかさみますので、書類の重要度や緊急度に応じて使い分けましょう。

一般的なビジネス書類で「届いたかどうか確認できれば十分」という場合は特定記録、紛失が許されない重要書類なら簡易書留+配達証明、といった具合に目的に合わせて選択するのがポイントです。

角2封筒への切手の貼り方と郵送マナー

角2封筒への切手の貼り方と郵送マナー

角2封筒で郵送する際は、切手の貼り方や宛名の書き方にも注意が必要です。ここでは複数の切手を貼る場合のレイアウトや、封筒の表面に記載すべき事項(宛名や「親展」表示など)について説明します。

複数枚の切手の貼り方とレイアウト

角2封筒は定形封筒に比べて必要な切手金額が高くなるため、複数の切手を組み合わせて貼る場合も多いでしょう。切手は封筒の表面右上付近に貼るのが基本です。

複数枚貼るときは、できるだけ一直線に並べるか、縦2列程度にまとめて貼り、郵便番号欄や宛名の邪魔にならない位置に配置します。雑然と貼ると見た目が悪いだけでなく、消印が押しにくくなるため避けましょう。

貼る順番や向き自体に厳密な決まりはありませんが、金額の大きい切手を左上に、小さい額面の切手をその右横や下に添えるように並べると見栄えが良くなります。また、切手どうしを重ねて貼ってはいけません。

すべての切手が完全に見えるように貼付してください。万一切手を貼るスペースが足りない場合は、封筒の左上など空いているスペースに追加で貼っても構いませんが、宛名や差出人の記載箇所から離れすぎない範囲にまとめるのが望ましいです。

ワンポイント: 角2封筒には郵便局の窓口で「料金別納郵便」や「後納郵便」の差出用の表示(スタンプ)をして送る方法もあります。

これは多数の郵便物をまとめて送る際に個別に切手を貼らずに済む制度ですが、単発の送付であれば窓口で所要額の切手を購入・貼付してもらうのが確実でしょう。

また、切手を大量に貼るのが大変な場合は、郵便局で料金分を支払えば料金計器による証紙(料金シール)を封筒に貼ってもらうことも可能です。無理に細かい切手を何枚も貼る必要はなく、窓口を活用するとスマートに発送できます。

封筒の表書き(宛名・住所、親展などの表示)

角2封筒であっても、基本的な封筒の宛名書きのマナーは定形封筒と同じです。宛名(送り先の会社名・部署名・担当者名など)と住所は封筒の表面中央にバランスよく配置し、丁寧に書きましょう。郵便番号も忘れずに記載します(封筒に郵便番号欄がある場合はそこに、ない場合は住所の上部に郵便番号を添えます)。

差出人(自社)の住所・氏名(会社名)は通常、封筒の裏面に記載しますが、大型封筒では表の左下に小さく記載しても構いません。いずれにせよ、宛先不明で返送となった場合に備えて差出人情報は必ず明記しておきます。

内容物に応じた表示も忘れずに行いましょう。例えば、宛名の左下あたりに「親展」と赤字で目立つように記載すれば、受取人本人以外は開封しないよう促す効果があります(重要書類や機密性の高い書類を送る際のマナーです)。

また、請求書や見積書を送る場合は「請求書在中」「見積書在中」、履歴書を送るなら「履歴書在中」といった文言を封筒の表面右下などに朱書きすると親切です。これらの表示スタンプが市販されていますので利用すると良いでしょう。

注意: 宛名や各種表示は、郵便局の消印やバーコードが印字されるエリア(通常は封筒上部)と重ならないように配置します。特に「親展」や「〜在中」の表示は封筒の端の方に寄せ、宛名からあまり離れすぎない位置に書き添えます。

郵便番号・住所・氏名といった基本情報がはっきりと読み取れることが最も重要です。表書きはできるだけ公的な書式に則り、略字を使わず正式名称で記入しましょう。

ビジネス郵送のポイント:大量発送や代替手段

最後に、角2封筒で郵送する業務に関連して、複数通をまとめて送る場合の方法や代替となる送付手段について触れておきます。状況に応じて効率的・経済的な方法を選択することで、郵送業務の負担軽減やコスト削減につながります。

複数通を送る場合の効率的な方法

同じ書類を複数の宛先に角2封筒で送付するような場合、毎回個別に切手を貼っていては手間がかかります。料金別納郵便や料金後納郵便の制度を活用すれば、複数通の郵便物をまとめて差し出す際に効率的です。

料金別納郵便とは、所定の表示(「料金別納」スタンプ等)を封筒に押印し、複数通まとめて差し出して一括して郵送料を支払う方法です(通常、同時に10通以上差し出す場合に利用可)。個別に切手を貼らずに済むため、大量発送時の作業負担を減らせます。

料金後納郵便は、あらかじめ郵便局と契約して一定期間の郵送料を後払いできる仕組みで、毎日のように大量の郵便を出す企業向けです。

一方、短期間に数通送る程度であれば、無理に別納の手続きをしなくても郵便局窓口で一件ずつ計量・精算してもらうのが確実です。複数の角2封筒をまとめて持ち込めば、一通ごとの料金をその場で算出してくれるため、料金不足の心配もありません。

社内で郵便計りがない場合や、手元に適切な額の切手が揃っていない場合でも、窓口で対応可能です。郵便局では企業向けに大量郵便の割引サービスも提供していますので、定期的な大量発送がある場合は相談してみると良いでしょう。

レターパックなど他の送付方法との比較

角2封筒を使った郵送以外にも、書類の内容や重要度によっては他の送付手段を検討できます。代表的なのが日本郵便のレターパックです。レターパックは専用封筒を購入して利用するサービスで、A4サイズの厚紙封筒に書類を入れて送ります。

料金は全国一律で、追跡サービスも付いているのが利点です。現在「レターパックライト」(厚さ3cmまで・郵便受け配達)430円と、「レターパックプラス」(厚さ制限なし・対面配達)600円の2種類があります。

角2封筒で重量が重くなり郵便料金が500〜700円かかるような場合、レターパックを使えば定額料金で済み、なおかつ追跡もできるためお得です。

また、書類の性質によっては宅配便(宅急便やゆうパック)を使う方法もあります。配送日時の指定が必要な場合や、角2封筒に入らない量の資料をまとめて送りたい場合には、宅配便のほうが適しています。ただし料金は重量や距離によって変動し、郵便より高額になることが多いので、緊急性や重要度とコストを天秤にかけて選択しましょう。

昨今では電子メールやオンラインストレージを用いたデータ送付で済むケースも増えていますが、原本書類を郵送しなければならないシーンでは、以上のような様々な手段を知っておくと便利です。

特に重量が重い場合や確実に配送したい場合は、今回紹介した方法を状況に応じて使い分けることで、コストと安全性のバランスを取った送付が可能になります。自社のニーズに合った送り方を選択し、郵送業務の効率化とトラブル防止につなげましょう。

まとめ

角2封筒を使った郵送では、郵便料金の確認と適切な送り方が何より重要です。事前に封筒と書類の重さを測って必要な切手代を調べ、料金不足のないようにしましょう。速達や書留などのオプションサービスは、書類の緊急度や重要度に応じて賢く活用します。

切手は決まりに沿ってきれいに貼り、宛名や各種表示も明確に記入して、郵便局で確実に処理してもらえるように整えます。ビジネス書類を確実に届けるためには、多少の手間を惜しまず準備することが大切です。本記事で解説したポイントを踏まえて対応すれば、角2封筒での郵送業務における不安やトラブルも解消できるでしょう。

この記事の投稿者:

hasegawa

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