請求書の管理 請求書発行・管理システムを選ぶポイ ント 最終更新日: 2020/10/23   公開日: 2020/10/23

企業にとって毎月の請求書の発行や郵送などの業務は欠かせません。しかし、紙の請求書による請求業務は手間がかかり、管理が大変でしょう。

今回は、請求書システムを使った請求書発行、メリットやシステムの選び方について解説します。

1.請求書システムとは

請求書システムとは、請求書の作成や発送業務を効率化することを目的に開発されたツールやソフト、サービスをいいます。

紙の請求書による請求業務は以下の流れが一般的であり、その業務を効率化できるのが請求書システムとなります。

  1. 顧客管理情報などをもとに、請求書のテンプレートなどを活用して請求書を作成
  2. プリントアウトして内容の再確認、ダブルチェックなどで発送の承認をもらう
  3. 請求書を封入して取引先に郵送・もしくは電子送付
  4. 請求書の控えなどを未入金案件と入金済案件に分けてファイリング
  5. 順次、取引先からの入金を確認しながら管理していく

上記のように、請求業務は人力で行われ、従業員の負担が大きくなっております。そのような背景から、請求書システムを導入する企業が増え続けています。

「システム」と聞くとパソコンにソフトウェアを入れて活用するものをイメージするかもしれません。しかし、近年ではクラウド型サービスが主流になっております。

1.1請求書類のデータ保存について

請求書類におけるデータ保存について「電子帳簿保存法」で定められています。

電子帳簿保存法は1998年7月に制定され、国税関係帳簿書類を電子データとして保存することを認めた法律です。請求書は国税関係帳簿書類に該当するため、電子化するには要件を満たす必要があります。

要件1:請求書の電子保存を始める日の3カ月前までに、所轄税務署長に申請する

要件1の税務署への申請は、期限が設けられています。仮に7月1日から請求書の電子保存を始めたいならば3月31日までに申請を済ませる必要があります。よって、請求書システムの導入を検討される場合は、早い段階から準備を進めましょう。

要件2:真実性と可視性の確保

真実性:請求書が本物であることを証明できる(改ざんなどがされていない)

可視性:誰でも視認できる状態を保つ

これら2つの要件はもう少し詳細な項目がありますので、申請時にしっかりと確認しておきましょう。

また、税務署の申請以外にも大事なことがあります。請求書システムの導入にあたり、段取りよく進めることもポイントです。

  1. 請求書システムの導入で解決や軽減できる課題を検討する
  2. 現状の請求業務と請求書システム導入後の業務フローを整理(導入効果を整理する)
  3. 請求書システムの製品・サービス選び
  4. 所轄税務署への申請

このように、請求書システムの導入はさまざまなことを比較・検討してから税務署に申請することが有効です。

請求書を効率的に管理・整理するコツはこちら

1.2社内ルールを定める

システムの導入についての目的がはっきりしていないと、システムの良さを活かせず非効率な場合も多いです。そこで大事になるのが、社内ルールの決定です。

請求書システムを導入すると、紙の請求書と異なる業務フローとなります。業務フローを明確にしないまま請求書システムを導入すると、現場が混乱してしまいます。結果的にシステムをうまく使えずに非効率となるわけです。

社内ルールを決めるときは、次の3つのポイントに注目してみましょう。また、社内ルールの検討時は、社内の担当者や経営陣だけではなく、顧問税理士も加えると有効です。請求書は税務に関することですので、専門家の意見を聞いてみましょう。

・担当者と期限、業務内容を明確にする(役割分担)

・導入にあたり現場の理解を得る

・導入するシステムの使い方やメリットをレクチャーする

請求書システムを導入した際の役割分担は非常に重要です。請求書の電子化の期限や誰が担当するのか、電子化したものを誰が承認するのか、そのような役割を明確にすることで効率的な請求業務になっていきます。

また、管理者や経営陣がシステムを導入することだけを伝えると、現場の社員は業務が増えると思いやすいものです。それが「やらされている」という感情に変わります。そのため、請求書システムを導入するメリットをしっかりと伝えることが大事です。

今までの請求業務が大幅に効率化できることを伝え、社員に理解してもらえるようにしてみてください。請求書システムがどれほど有効なのかをわかってもらうには、操作など使い方をレクチャーすることもポイントです。

どのように操作するかマニュアルなどを作って、トレーニングしてもらいましょう。社員が操作に慣れてくれば、請求書システムの有効性を感じ取れるはずです。

以上のとおり、請求書システムの導入は段階的に行うことで、スムーズな利用につながります。

2.請求書システムのメリット

請求書システムには3つのメリットがあります。

2.1請求業務を効率化できる

請求書システムを導入することで業務の効率化につながります。まずは、請求書の作成と発送について、請求書システムと紙の請求書で比較してみます。

請求書システム紙の請求書
請求書の作成・発行日や請求書番号が自動で入力される・取引先を登録すると呼び出し選択のみ・自動作成機能あり・テンプレートをダウンロード、もしくは作成して手動で入力
請求書の発送・システム内のメール送信機能あり・郵送代行サービスあり・請求書の印刷、封入、切手の貼り付けなどの手作業

紙の請求書は作成も発送も手作業となるため負担が大きくなっています。

請求書の書き方、作り方を解説|記載事項と注意点まとめ

請求書封筒の書き方と送り方(これはまだアップロードしていないのでアップロード後にリンク設定していただきたいです。)

一方、請求書システムの利用は、自動入力や呼び出し機能、メール送信など作業内容が大きく減っています。取引先から郵送をお願いされても、代行サービスを活用すれば作業負担がなくなります。以上から作業効率を考えると、請求書システムの導入はメリットが大きいです。

2.2請求情報を管理しやすくする

紙の請求書はその控えなどをもとに入金確認を行います。そのため、取引先が多くなると、網羅的に管理することが難しくなってきます。さらに、決済手段が多岐にわたると、さまざまなシステムを横断して入金管理をすることもあるでしょう。

それらの入金確認の漏れを防ぐためには、Excelで一覧表を作って入金締め切りなどに合わせて確認する必要があり、入金作業の負担も大きくなります。

しかしながら、請求書管理システムならば発行した請求書ごとに入金と未入金などのステータス管理ができるものがほとんどです。一覧表を作って管理する必要もなく、未入金の請求書は締め切りが近づくとアラート機能で通知してくれる場合もあります。

このように請求書の発行、発送、管理を一元化できるのが請求書システムであり、管理もしやすくあります。

2.3セキュリティ面で安心

書類をPDFとして送ることも作業の効率化につながりますが、メールで書類を送信する際はセキュリティにも注意が必要です。

万が一、メールのデータが盗まれた場合、情報漏洩の可能性も否定できません。セキュリティの強化を考えるならば、システムやクラウド上で作成した請求書をそのまま送るよりもURLとしてメール送信すると良いでしょう。

請求書システムはセキュリティ面も重要視してつくられていますので、通常のメールソフトで書類を送信するよりも安全に送ることができます。

3.請求書システムを選ぶポイント

請求書システムは多くのメリットを得られるツールですが、製品やサービス選びも大切です。請求書システムを選定する上で抑えておきたい4つのポイントをご紹介します。

3.1 ①クラウド型がおすすめ

請求書システムには、オンプレミス型とクラウド型があります。

  • オンプレミス型:自社にサーバーを設置してシステムを構築
  • クラウド型:すでに用意されているサーバーにインターネットを介してアクセス

両者の特徴を簡潔にいうと以上の通りです。オンプレミス型は自社で請求書システムを構築することになるため、システムの自由度が高まります。しかし、開発や導入にコストがかかり、サーバー構築までに時間も必要です。取引先が多数あり、自社で開発できる環境がないと、コスト面で割に合わないことが考えられます。

クラウド型はサービスを提供している業者のサーバーを使うため、開発コストは不要です。インターネット環境さえあれば、ログイン情報をもとに場所や時間を問わず利用できます。費用は月々数百円や数千円、なかには無料で使えるサービスもあるため、運用コストも抑えられます。

ただし、自社のシステムではありませんので、自由なカスタマイズができません。ほかのシステムとの連携などにも対応していないことも考えられるので、事前に確認してください。

3.2 ②ベンダーのサポートは充実しているか

クラウド型の請求書システムなど、外部サービスを利用するときはサービス提供するベンダーのサポート体制も重要です。外部サービスを利用して何か困ったことあったときに、適切なサポートが受けられないと請求書の業務に影響が出てしまいます。

請求書が期限までに送信できないなどの事態になれば、自社の問題だけではなく取引先にも迷惑をかけることになるでしょう。そうならないためにも、ベンダーのサポートの充実は必要です。

24時間のサポート体制なのか、海外のサービスを使うならば日本語に対応しているかなどを確認しておきましょう。また、土日に稼働する会社であれば、平日のみのサポートでは不十分です。365日のサポートをしている、もしくはチャットボットによる自動回答が設けられているサービス選びましょう。

3.3 ③価格に見合った機能であるか

請求書システムを導入するときは、価格に見合う効果が得られるかも大事です。高額な請求書システムを使えば必ずメリットが発生するわけではありません。

例えば、取引先が数件しかないにもかかわらず月々数万円の請求書システムを導入するのは、余計なコストをかけていることになります。取引先が少なければ、月額数百円や無料のシステムを使うほうがいいでしょう。

逆に取引先が多いにもかかわらず、費用を節約したいがために機能を確認せず安いシステムを使えば、機能が不足してしまい非効率な作業となってしまうことがあります。

3.4 ④テンプレートの豊富さ

請求書管理システムでは、請求書のテンプレートが用意されています。テンプレートの種類も豊富であることが望ましいです。取引先から請求書の様式について要望があった場合などに対応しやすくなります。

4.無料請求管理サービス「INVOY」

INVOYは無料で使えるクラウド型の請求書システムで、5万ユーザーを超える多くの企業・個人事業主様にご利用いただいてます。

利用登録はGoogleアカウント、もしくはメールアドレスで簡単に無料登録ができるため、気軽にお試しいただくことができます。

また、ご利用いただけるテンプレートも豊富に取り揃えており、請求書だけでなく、納品書や見積書の発行も可能です。

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まとめ

請求書管理システムは、紙の請求書の請求業務を大幅に効率化できるものです。

この機会に是非、INVOYをご利用いただいてはいかがでしょうか。

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この記事の投稿者:

hashiyama@olta.co.jp

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