
クラウドファンディングで資金を集めたいけれど、税金のことが気になって一歩を踏み出せていない方は多いのではないでしょうか。また、支援者として参加したときに税金が発生するのか不安に思っている方もいるかもしれません。クラウドファンディングの税金は、プロジェクトの種類や立場(起案者か支援者か)によって大きく異なります。正しい知識を持たないまま資金調達を行うと、確定申告の漏れや税金の過不足が生じるリスクがあります。この記事では、購入型・寄付型・投資型・不動産型のそれぞれについて、起案者と支援者の立場から税金の扱いをわかりやすく解説します。確定申告の要否や節税方法まで網羅していますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
クラウドファンディングとは?税金を理解する前の基礎知識
クラウドファンディングとは、インターネットを通じて不特定多数の人から少額ずつ資金を集める仕組みです。近年、個人のクリエイターから中小企業、NPO法人まで幅広い用途で活用されています。税金を正しく理解するためには、まずクラウドファンディングの種類を把握しておく必要があります。種類によって課税の仕組みが根本的に異なるからです。
プロジェクト形式の4つの種類
クラウドファンディングは大きく4つの種類に分類されます。
購入型は、支援者が商品やサービスをリターンとして受け取るタイプです。Makuakeやcamp-fireなどが代表的なプラットフォームです。起案者は商品やサービスを販売する形になるため、事業所得または雑所得として課税されます。
寄付型は、支援者がリターンなし(または感謝の気持ち程度のリターン)で資金を提供するタイプです。社会貢献活動や災害支援などに使われることが多く、起案者が個人の場合は贈与税の対象になる可能性があります。
投資型(ファンド型・株式型)は、支援者が将来の分配金や株式を受け取ることを期待して資金を提供するタイプです。起案者は融資や出資として資金を受け取り、支援者は分配金を雑所得として申告する必要があります。
融資型(ソーシャルレンディング)は、支援者が貸付という形でお金を提供し、利息を受け取るタイプです。不動産クラウドファンディングもこのカテゴリに含まれる場合があります。支援者が受け取る利息や分配金は雑所得として確定申告が必要です。
税金が発生するタイミングとは
クラウドファンディングで税金が発生するタイミングは、資金を受け取ったときではなく、所得として確定したときです。具体的には以下のタイミングで課税関係が生じます。
購入型の場合、プロジェクトが成功してリターン(商品・サービス)を支援者へ提供した時点で、売上収入として認識されます。資金が口座に入金された時点ではない点に注意が必要です。
寄付型の場合、個人が個人から受け取った資金は贈与として扱われるため、受け取った年の12月31日時点での累計額が課税判定の基準になります。
投資型・融資型の場合、分配金や利息を受け取ったタイミングで所得が確定します。源泉徴収される場合もありますが、確定申告で精算が必要なケースもあります。
このように、クラウドファンディングの税金は種類と立場によって発生タイミングが異なります。事前に理解しておくことで、資金計画に税金分を適切に組み込むことができます。
【起案者向け】タイプ別のクラウドファンディングと税金の扱い
クラウドファンディングで資金を集める起案者(プロジェクト実施者)は、受け取った資金が課税対象になることがほとんどです。ただし、タイプによって課税の種類や金額の計算方法が異なります。自分のプロジェクトがどのタイプに当てはまるかを確認しながら読み進めてください。
購入型の税務処理
購入型クラウドファンディングで資金を集めた起案者は、支援者から受け取った資金を「商品やサービスの販売収入」として扱います。
個人事業主として事業を行っている場合は「事業所得」、そうでない個人の場合は「雑所得」として課税対象になります。法人の場合は「売上」として法人税の課税対象です。
具体的な計算例:
購入型クラウドファンディングで100万円の支援金を集め、リターン商品の製造コスト・送料・プラットフォーム手数料の合計が60万円だった場合、課税対象となる利益は40万円です。この40万円から青色申告特別控除などを差し引いた額に対して所得税が課税されます。
注意点として、プロジェクトが成功してもリターンを提供していない時点では、収益として計上するタイミングが決まっていません。リターンの提供が完了した年度に売上を計上するのが原則です。また、プロジェクトが失敗してリターンを提供できず資金を返金した場合は、返金額は収入から除外されます。
寄付型の税務処理
寄付型クラウドファンディングは、支援者がリターンを期待せずに資金を提供するタイプです。この場合、起案者(個人)が受け取る資金は「贈与」として扱われる可能性があります。
贈与税の基礎控除:
個人が個人から贈与を受けた場合、年間110万円までは贈与税が非課税です。複数人から少額ずつ支援を受けたとしても、1年間の合計が110万円を超えると贈与税が発生します。
法人からの寄付の場合:
法人(企業・団体など)から資金を受け取った場合は「一時所得」として扱われます。一時所得には年間50万円の特別控除があり、50万円を超えた部分の2分の1に対して所得税が課税されます。
NPO法人や認定団体の場合:
NPO法人が適切な認定を受けている場合、支援者側に寄付金控除が適用されることがありますが、起案者(法人)の課税ルールは一般の法人と同様です。
投資型(融資型・ファンド型・株式型)の税金
投資型クラウドファンディングは、支援者が将来のリターン(分配金・株式・利息)を期待して資金を提供するタイプです。起案者にとっては、受け取った資金が「借入金」や「出資金」として扱われるため、受け取り時点では課税されません。
融資型(ソーシャルレンディング)の場合:
起案者は資金を借入金として受け取ります。元本の返済と利息の支払いは費用として計上できるため、事業所得や法人所得の計算上、利息は損金算入が可能です。
ファンド型の場合:
起案者はファンドを通じて資金を調達します。プロジェクトで利益が出た場合、その利益からファンド出資者への分配金を支払います。分配金の支払いは費用として計上できます。
株式型の場合:
株式発行を通じて資金を調達するため、法人格が必要です。受け取った資金は「資本金」として計上され、課税対象にはなりません。ただし、将来の配当は費用計上できません。
不動産投資型の税務処理
不動産クラウドファンディングは、不動産事業者が物件取得・運用資金を集めるために活用するタイプです。投資家(支援者)が分配金を受け取る仕組みです。
起案者(不動産事業者)側は、受け取った資金を借入金または出資金として処理します。不動産の賃貸収入や売却益から事業費・分配金を差し引いた純利益に対して法人税が課税されます。
支援者(投資家)側が受け取る分配金については、源泉徴収税率20.42%(所得税20%+復興特別所得税0.42%)が差し引かれることが一般的です。確定申告で他の雑所得と合算するか、申告不要制度を選択するかは個人の判断によります。
【支援者向け】支援した場合の税務処理
支援者(出資者)の立場でクラウドファンディングに参加した場合の税金について解説します。支援者側は「何かを受け取ったとき」に課税関係が生じるケースがほとんどです。
購入型・寄付型の支援者は原則非課税
購入型クラウドファンディングに支援した場合、支援者はリターン(商品・サービス)を受け取ります。これは「購入」に近い性質であるため、支援者側には原則として課税されません。
寄付型クラウドファンディングに支援した場合も、支援者はリターンを受け取らないか、ごく些細なお礼程度のリターンを受け取るだけです。この場合も支援者側には原則として課税されません。
ただし、支援者が法人(企業)の場合は、購入型への支援金を「交際費」「広告宣伝費」「寄付金」のどれに分類するかによって、損金算入できる金額が変わります。法人が支払った寄付金は損金算入に制限があるため、注意が必要です。
投資型・融資型の支援者は雑所得として申告
投資型や融資型のクラウドファンディングに参加した支援者は、分配金や利息を受け取った場合に雑所得として確定申告が必要です。
雑所得の計算方法:
雑所得= 受け取った分配金・利息の合計 − 必要経費
必要経費として認められるものは少なく、基本的には分配金・利息の金額がそのまま雑所得の金額になります。
不動産クラウドファンディングの場合は、分配金の支払い時にすでに20.42%が源泉徴収されています。確定申告では、源泉徴収された税額を精算します。給与所得者の場合、雑所得(他の雑所得との合計)が年間20万円を超えると確定申告が必要です。
計算例:
不動産クラウドファンディングで年間10万円の分配金を受け取った場合、源泉徴収額は約2万円(20.42%)です。給与所得者の場合、給与所得・退職所得以外の所得の合計額が20万円以下であれば、所得税の確定申告は不要となる場合があります。
リターンの内容によって変わる課税の考え方
クラウドファンディングのリターンが「体験型サービス」や「商品の先行提供」の場合、支援者には経済的利益が生じますが、通常は購入と同じ扱いとなり、支援者への課税は発生しません。
一方で、著しく高額なリターン(例えば10万円を支援して時価100万円相当の品物を受け取るケース)は、差額が「一時所得」や「贈与」として課税対象になる可能性があります。実務上こうしたケースは少ないですが、リターンの市場価値が支援額を大幅に上回る場合は注意が必要です。
企業が自社のPRを目的として多額の支援を行い、見返りに広告効果を得るような場合は、支援金を「広告宣伝費」として処理することが適切な場合があります。
確定申告が必要になるケースとは
クラウドファンディングに関連して確定申告が必要かどうかは、立場・所得の種類・金額によって異なります。「申告が不要なケース」と「必要なケース」を明確に把握しておきましょう。
個人が確定申告を要する条件
個人がクラウドファンディングで確定申告が必要になる主な条件は以下のとおりです。
起案者(購入型・雑所得の場合):
クラウドファンディングで得た所得(支援金 − 必要経費)が年間20万円を超える場合、確定申告が必要です。ただし、給与収入が2,000万円を超える方や、医療費控除など他の事由で確定申告を行う方は、所得に関わらず申告対象に含まれます。
起案者(寄付型・贈与税の場合):
個人間の贈与で年間合計110万円を超える場合、贈与税の確定申告が必要です。この基準は支援者1人あたりではなく、受け取った合計額で判断します。
支援者(投資型・雑所得の場合):
受け取った分配金や利息の合計が、他の雑所得と合わせて年間20万円を超える場合は確定申告が必要です。
会社員が副業でクラファンを行った場合
会社員(給与所得者)が副業としてクラウドファンディングを活用した場合、得られた所得が年間20万円を超えると確定申告が必要です。
具体的なケーススタディ:
Aさん(会社員)は趣味のハンドメイドグッズをリターンとして提供する購入型クラウドファンディングを実施し、支援金として合計50万円を受け取りました。材料費・送料・手数料の合計は28万円でした。
課税対象所得 = 50万円 − 28万円 = 22万円
22万円は20万円を超えているため、Aさんは確定申告が必要です。本業の給与所得と合算して総合課税されます。所得税率は所得合計額によって変わります。
一方、支援金から経費を差し引いた所得が20万円以下であれば、確定申告は不要です(ただし、住民税の申告は別途必要な場合があります)。
会社員がクラウドファンディングを副業として扱う場合、経費の範囲をあらかじめ把握しておくことが節税の第一歩です。詳しくは後述の「経費として認められる支出」の章を参照してください。
確定申告の手順とスケジュール
確定申告は毎年1月1日から12月31日の1年間の所得をまとめて、翌年の2月16日〜3月15日の期間に申告・納税します。
手順:
1. 収入と経費の記録を整理する(領収書・プラットフォームの取引明細を準備)
2. 所得の種類(事業所得・雑所得・一時所得・贈与税)を確認する
3. 確定申告書を作成する(e-Taxオンラインまたは書面)
4. 税務署へ提出する(2月16日〜3月15日)
5. 納税する(振替納税・コンビニ払い・クレジットカード払い・e-Tax払いなどから選択)
期限を過ぎると「無申告加算税」(原則として、納付すべき税額のうち50万円までの部分は15%、50万円超300万円までの部分は20%、300万円超の部分は30%)や「延滞税」が発生するため、早めに準備を始めましょう。e-Taxを利用すると自宅から申告が完結し、青色申告の控除額(最大65万円)も適用できます。

プロジェクト運営で経費計上できるものとは
クラウドファンディングで資金を調達した起案者は、プロジェクト実施に伴う費用を「必要経費」として計上することで、課税所得を圧縮できます。どこまでが経費として認められるかを正確に把握しておきましょう。
起案者が経費として認められる支出の一覧
クラウドファンディングの起案者が経費として計上できる主な支出は以下のとおりです。
プラットフォーム手数料
Makuakeやcamp-fireなどのプラットフォームに支払う手数料(一般的に調達金額の10〜20%程度)は、全額経費として計上できます。
リターン品の製造・仕入れコスト
支援者へ提供するリターン商品の材料費・製造費・仕入れ代金は経費として計上できます。
送料・梱包材費
リターン品を発送するための送料や梱包材費も経費になります。
広告宣伝費
SNS広告・PR記事作成費・動画制作費など、プロジェクトの知名度を高めるための広告費は経費として計上できます。
通信費・交通費
プロジェクト運営のためのインターネット費用や、仕入れ・打ち合わせのための交通費も経費になります。
専門家報酬
税理士への報酬や弁護士費用、デザイナーへの外注費もプロジェクトに直接関連する場合は経費として認められます。
事務用品・消耗品
プロジェクト運営に使うパソコン・文房具・消耗品なども経費計上できます(10万円以上の場合は減価償却が必要な場合があります)。
経費計上の注意点と領収書の保管方法
経費として認められるためには、「事業に直接関連する支出であること」が大前提です。プライベートな支出との区別が曖昧な場合は、家事按分(業務使用割合の計算)が必要です。
例えば、自宅の一部をプロジェクト作業スペースとして使用している場合、家賃の一定割合(作業スペースの占有率など)を経費として計上できます。
領収書の保管:
経費の証明となる領収書・レシート・請求書は、確定申告後も保管が必要です。青色申告の場合は7年間、白色申告の場合は5年間の保管が義務付けられています。デジタルデータとして保存する場合は、電子帳簿保存法の要件を満たす方法で管理してください。
経費と売上の対応関係:
リターン品の製造コストは、リターンを提供した年度の経費として計上します。プロジェクト開始年に材料を仕入れてリターン提供が翌年になる場合は、棚卸資産として資産計上し、提供した年度に費用化するのが原則です。
節税対策と税負担を抑える方法
クラウドファンディングで生じる税負担を合法的に軽減する方法をご紹介します。節税は「支払うべき税金を正しく計算する」ことが基本です。過度な節税対策は税務調査のリスクを高めることもあるため、適切な範囲で活用してください。
青色申告特別控除を活用する
購入型クラウドファンディングで事業所得が生じる起案者(個人事業主)は、青色申告を選択することで最大65万円(e-Tax申告の場合)の特別控除を受けられます。
青色申告のメリット:
-
- 最大65万円の特別控除(紙申告の場合は55万円)
- 赤字を翌年以降3年間繰り越せる
- 家族への青色事業専従者給与を経費にできる
- 30万円未満の少額減価償却資産を即時全額経費化できる
青色申告を始めるための手続き:
税務署に「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。提出期限は、その年の3月15日(新規開業の場合は開業から2か月以内)です。来年から青色申告を始めたい場合は、今年の3月15日までに提出しましょう。
クラウドファンディングで事業所得を得ている個人事業主が青色申告を活用した場合、所得税・住民税の節税効果は年間数万円から十数万円になることもあります。長期的にプロジェクトを運営するなら、早めに青色申告に切り替えることをおすすめします。
ふるさと納税型の寄付金控除を活用する
寄付型クラウドファンディングのうち、自治体が主体となったプロジェクトへの支援は「ふるさと納税」として扱われる場合があります。ふるさと納税に該当する場合、支援者側は2,000円の自己負担で残額を所得税・住民税の控除として受け取れます。
ただし、すべての寄付型クラウドファンディングがふるさと納税に該当するわけではありません。自治体の公式プラットフォームを通じて行われたプロジェクトのみが対象となります。支援前に、そのプロジェクトがふるさと納税として扱われるかどうかを確認しましょう。
また、認定NPO法人や公益財団法人が運営する寄付型プロジェクトへの支援は「寄付金控除」の対象になる場合があります。確定申告で寄付金控除を申請することで、支援額の一部が所得税から控除されます。
経費を漏れなく計上して課税所得を下げる
最も確実な節税方法は、経費を漏れなく計上することです。多くの起案者が「経費にならないと思い込んで」申告していない費用があります。
見落としやすい経費の例:
-
- クラウドファンディングページの写真撮影費
- プロジェクトのPR動画制作費
- 支援者へのお礼メール作成のためのツール費用
- プロジェクト関連の書籍・セミナー参加費
- インターネット費用(家事按分で一部を経費に)
- スマートフォン代(業務使用分の家事按分)
経費の計上漏れは、「余計な税金を支払っている」ことと同じです。日々の支出を記録する習慣をつけ、プロジェクト終了後に整理するのではなく、リアルタイムで記帳することをおすすめします。クラウド会計ソフトを活用すると、経費の記録と確定申告書の作成を効率化できます。
資金繰りが厳しい時期にクラウドファンディングを活用する方は、支払いをカード払いに切り替えることで、手元の現金を確保しながら経費を適切に管理できます。請求書のカード払いを可能にするサービスを活用すると、確定申告時の経費計上もシンプルになります。
よくある質問(FAQ)
クラウドファンディングの税金に関するよくある疑問をまとめました。
Q. 集めた資金はすべて課税されますか?
A. すべてのクラウドファンディングで集めたお金が課税されるわけではありません。課税されるかどうかは、資金の性質(売上収入・贈与・借入など)と金額によって変わります。
購入型の場合、経費を差し引いた「利益」部分が課税対象です。集めた資金そのものが全額課税されるわけではありません。
寄付型の場合、個人間での贈与は年間110万円以下なら非課税です。
投資型・融資型の場合、受け取った資金(借入金・出資金)自体は課税されず、生じた利益(分配金を受け取る立場)が課税対象になります。
いずれの場合も、経費として認められる支出をしっかり計上することで、課税所得を減らすことができます。
Q. 少額でも確定申告は必要ですか?
A. 金額が少なければ確定申告が不要な場合があります。
給与所得者(会社員)の場合:
クラウドファンディングで得た所得(支援金 − 経費)が年間20万円以下であれば、確定申告は不要です。
個人事業主・フリーランスの場合:
所得の大小に関わらず、確定申告が原則として必要です。所得がマイナス(赤字)の場合でも、青色申告で損失を翌年に繰り越すために申告することをおすすめします。
投資型の支援者の場合:
源泉徴収されている場合は申告不要のこともありますが、他の雑所得と合わせて20万円を超えると確定申告が必要です。
「少額だから大丈夫」と判断せず、自分の状況に照らし合わせて確認することをおすすめします。不安な場合は税理士に相談してください。
Q. 法人が資金調達した場合の税務は?
A. 法人がクラウドファンディングで資金を調達した場合の税務は、個人よりもシンプルな部分があります。
購入型の場合、受け取った支援金は「前受金」として計上し、リターンを提供した時点で「売上」に振り替えます。リターン提供に伴う費用は「売上原価」または各費用科目に計上します。
寄付型の場合、法人が受け取った資金は「受贈益」として計上し、法人税の課税対象になります。
投資型・融資型の場合、受け取った資金は「借入金」や「資本金」として計上するため、受取時点での課税は発生しません。
法人の場合、帳簿への正確な記録と決算処理が重要です。クラウドファンディングを活用する予定の法人は、事前に顧問税理士と相談することをおすすめします。
Q. プラットフォーム手数料は経費になりますか?
A. プラットフォームに支払う手数料は、原則として経費として計上できます。
Makuake、camp-fire、READYFORなどの主要プラットフォームは、支援総額に対して10〜20%程度の手数料を課金します。この手数料は「支払手数料」勘定科目で経費計上が可能です。
手数料は支援金と相殺されてプラットフォームから入金されることが多いです。この場合、入金額を収入とするのではなく、支援金の全額を収入として計上し、手数料を別途経費として計上するのが正確な会計処理です。
確定申告の際は、プラットフォームが発行する取引明細や手数料の領収書を必ず保管しておきましょう。
まとめ
クラウドファンディングの税金について、種類別・立場別に解説しました。要点を振り返ります。
起案者(プロジェクト実施者)の税金:
-
- 購入型:支援金は事業所得または雑所得として課税(経費差し引き後の利益に対して)
- 寄付型:個人間では贈与税(110万円超で課税)、法人からは一時所得
- 投資型・融資型:受け取り時は非課税、利益が出た場合は事業所得または法人税の対象
支援者の税金:
-
- 購入型・寄付型:原則として支援者側は非課税
- 投資型・融資型:分配金・利息は雑所得として確定申告が必要(年間20万円超の場合)
節税の基本:
-
- 青色申告で最大65万円の特別控除を活用する
- 経費を漏れなく計上して課税所得を圧縮する
- 寄付型の場合は寄付金控除・ふるさと納税の適用可否を確認する
クラウドファンディングは資金調達の有効な手段ですが、税金の扱いを正しく理解しておかないと、確定申告漏れや過少申告のリスクがあります。不安な場合は税理士に相談し、適切な税務処理を行いましょう。また、資金調達後の資金管理・支払いを効率化するために、請求書カード払いサービスなどのツールの活用も検討してみてください。



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