ファクタリングの基礎知識

2社間ファクタリングとは?仕組み・流れ・3社間との違いから必要書類・手数料相場まで実務でわかりやすく解説

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ファクタリング 2社間

資金繰りの改善や急な支払いへの対応を考えるとき、銀行融資のように時間がかからず、取引先に知られずに売掛金を早期に現金化できる手段として注目されているのが2社間ファクタリングです。2社間ファクタリングは、ファクタリングを利用する事業者とファクタリング会社の2者だけで契約を完結させる方式で、売掛先への通知や承諾を必要としないことが最大の特徴です。最短2時間から即日での資金化も可能なため、月末の支払いが間に合わない、取引先の入金サイトが長く手元資金が枯渇しそうといった切迫した場面で活用されています。

一方で、2社間ファクタリングは仕組みの性質上、ファクタリング会社が負うリスクが大きく、3社間方式と比べて手数料が高めに設定される、債権譲渡登記を求められることがあるといった注意点もあります。この記事では、2社間ファクタリングの仕組みと資金化までの流れ、3社間ファクタリングとの違い、メリットとデメリット、手数料の相場、申し込みに必要な書類、そして実際の利用手順までを実務目線で網羅的に解説します。これから2社間ファクタリングの利用を検討する事業者の方が、自社の状況に適した方法かどうかを判断できるよう、具体的な数値や条件を交えて説明していきます。

2社間ファクタリングとは

2社間ファクタリングとは、売掛債権を保有する利用企業と、その債権を買い取るファクタリング会社の2者だけで契約を結ぶ資金調達の方式です。売掛先(取引先)はこの契約の当事者にはならず、通知も承諾も不要であるため、利用企業はファクタリングを使っている事実を取引先に知られることなく資金を確保できます。ファクタリングは売掛債権を期日前に売却して現金化する取引であり、借入ではないため、原則として信用情報機関に記録が残らず、貸借対照表上も負債として計上されない点が融資との大きな違いです。

2社間ファクタリングでは、売掛金の回収を利用企業が引き続き担当します。つまり、ファクタリング会社から先に買取額を受け取った後、売掛先から通常どおり入金された売掛金を、利用企業がファクタリング会社へ送金するという流れになります。売掛先から見れば取引の形は何も変わらないため、ファクタリングの利用を察知されにくいのです。ファクタリング自体は売掛債権の売買契約として民法上認められた正当な取引であり、債権の譲渡が原則自由であることは民法第466条に基づいています。

2社間ファクタリングの仕組みと資金化までの流れ

2社間ファクタリングがどのように進むのかを、申し込みから完済までの一連の流れに沿って整理します。登場するのは利用企業とファクタリング会社の2者だけであり、売掛先は通常の取引のなかに位置づけられるだけで、契約には直接関与しません。実際の手続きはオンラインで完結するケースが増えており、書類提出から入金までを最短2時間程度で終えられるサービスも存在します。

  • 申し込みと書類提出:利用企業がファクタリング会社へ申し込み、請求書や通帳のコピー、本人確認書類などを提出します。多くの会社はオンラインで申し込みを受け付けています。
  • 審査:ファクタリング会社が売掛債権の実在性や売掛先の支払い能力を確認します。2社間方式では売掛先の信用力が審査の中心となります。
  • 契約:審査に通過すると、債権譲渡契約を締結します。このとき債権譲渡登記を求められる場合があります。
  • 買取額の入金:ファクタリング会社が手数料を差し引いた買取額を、利用企業の口座へ振り込みます。これにより資金化が完了します。
  • 売掛金の回収と送金:支払期日に売掛先から利用企業へ売掛金が入金され、利用企業はその金額をファクタリング会社へ送金して取引が終了します。

売掛先に知られない理由

2社間ファクタリングで取引先に知られにくいのは、債権譲渡の通知を行わず、回収業務を利用企業がそのまま担うためです。売掛先は従来どおり利用企業に対して支払いを行うだけなので、その背後で債権が売却されていることに気づく機会がありません。資金調達をしている事実が知られると取引関係に影響するのではないかと懸念する事業者にとって、この秘匿性は非常に大きな価値を持ちます。ただし、債権譲渡登記を行った場合、登記情報は誰でも閲覧できるため、理論上は取引先が調べれば把握できる可能性がある点には留意が必要です。

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違い

ファクタリングには大きく2社間方式と3社間方式の2種類があります。3社間ファクタリングは、利用企業・ファクタリング会社・売掛先の3者で契約を結ぶ方式で、売掛先に債権譲渡を通知し承諾を得たうえで、売掛先がファクタリング会社へ直接支払いを行います。両者の違いは、誰が当事者になるか、誰が回収を行うか、そして手数料とスピードのバランスに集約されます。

  • 契約の当事者:2社間は利用企業とファクタリング会社の2者、3社間は売掛先を加えた3者で契約します。
  • 売掛先への通知:2社間は通知不要で取引先に知られにくい一方、3社間は売掛先への通知と承諾が必須です。
  • 回収方法:2社間は利用企業が回収してファクタリング会社へ送金、3社間は売掛先がファクタリング会社へ直接支払います。
  • 手数料相場:2社間は8%から18%程度、3社間は1%から9%程度が目安で、3社間の方が低く抑えられます。
  • 資金化スピード:2社間は最短即日も可能で速く、3社間は売掛先とのやり取りが必要なため時間がかかる傾向があります。

手数料の差が生まれる理由は、ファクタリング会社が負うリスクの大きさにあります。3社間方式では売掛先が直接支払うため、利用企業が資金を流用したり回収後に送金しなかったりするリスクがありません。これに対し2社間方式では、いったん利用企業が売掛金を受け取るため、未送金や使い込みのリスクをファクタリング会社が負うことになり、その分が手数料に上乗せされます。秘匿性とスピードを優先するなら2社間、コストを優先し取引先に知られても問題なければ3社間という選び方が基本になります。

2社間ファクタリングのメリット

2社間ファクタリングが多くの事業者に選ばれているのには明確な理由があります。秘匿性とスピードという2つの強みは、緊急の資金ニーズを抱える中小企業や個人事業主にとって特に大きな意味を持ちます。

  • 取引先に知られずに資金調達できる:売掛先への通知や承諾が不要なため、ファクタリングの利用を取引先に知られず、取引関係への影響を避けられます。
  • 資金化までが速い:売掛先とのやり取りが発生しないため手続きがシンプルで、最短2時間から即日での入金に対応する会社もあります。
  • 借入ではなく負債が増えない:売掛債権の売却であり融資ではないため、借入金として負債計上されず、信用情報にも記録が残りません。
  • 売掛先が倒産しても返済義務がない:償還請求権なし(ノンリコース)契約が一般的で、万一売掛先が支払い不能になっても利用企業が弁済を求められないのが原則です。

2社間ファクタリングのデメリットと注意点

利便性が高い2社間ファクタリングですが、コスト面や手続き面では注意すべき点があります。メリットの裏返しとして、ファクタリング会社のリスクが手数料に反映される構造を理解しておく必要があります。

  • 手数料が高め:3社間が1%から9%程度であるのに対し、2社間は8%から18%程度と高くなる傾向があり、利用が常態化すると資金繰りを圧迫します。
  • 債権譲渡登記を求められることがある:二重譲渡を防ぐため法人では登記を条件とする会社があり、登録免許税が債権譲渡登記1件につき7,500円、加えて司法書士報酬として5万円から10万円程度の費用が別途かかる場合があります。
  • 回収と送金の手間が残る:売掛金を回収したあと、利用企業がファクタリング会社へ送金する作業が必要で、回収した資金を他に使ってしまわないよう管理が求められます。
  • 悪質業者への注意:高額な手数料を提示する業者や、ファクタリングを装った貸付(給与ファクタリングなどの違法な取引)には注意が必要で、契約内容を必ず確認することが大切です。
ファクタリング 2社間

2社間ファクタリングの手数料相場

2社間ファクタリングの手数料相場は、一般的に売掛金額の8%から18%程度とされています。たとえば額面100万円の売掛債権を手数料10%で売却した場合、手数料は10万円となり、手元に入る買取額はおおむね90万円です。近年は業者間の競争が進み、条件によっては数%台で利用できるサービスも登場していますが、まずは8%から18%という幅を基準に見積もりを比較するのが現実的です。

手数料は一律ではなく、複数の要因によって変動します。売掛先の信用力が高いほど貸し倒れリスクが下がるため手数料は低くなり、上場企業や官公庁が売掛先であれば有利になります。また、売掛金の額面が大きいほど、そして支払期日までの日数が短いほど手数料は下がりやすく、過去にファクタリングの利用実績がある事業者も低い手数料を提示されやすい傾向があります。見積もりを比較する際は、基本手数料だけでなく、債権譲渡登記費用や印紙代、振込手数料といった諸費用を含めた総コストで判断することが重要です。

2社間ファクタリングの必要書類

2社間ファクタリングは手続きが簡素なため、申し込みに必要な書類も比較的少なく済みます。多くの会社では3種類前後の基本書類で申し込みが可能で、これらが少ないこと自体が資金化スピードの速さにつながっています。具体的に求められる主な書類は次のとおりです。

  • 請求書:売掛金が実際に発生していることを示す中核書類で、買取対象となる債権の金額や支払期日を確認するために使われます。
  • 通帳のコピーや入出金明細:売掛先からの過去の入金実績を裏付ける最重要資料で、取引が継続的に行われていることを確認します。
  • 本人確認書類:運転免許証やマイナンバーカードなど、申込者本人または代表者を確認するための書類です。
  • 取引基本契約書や発注書など:会社によっては、売掛先との取引実態を補足するために追加で求められることがあります。

書類が不足していたり内容に不備があったりすると審査に時間がかかり、即日入金を希望していても間に合わなくなることがあります。請求書と通帳、本人確認書類はあらかじめ揃えて鮮明なデータで用意しておくと、手続きがスムーズに進みます。

2社間ファクタリングが向いているケース

2社間ファクタリングはあらゆる場面に万能というわけではなく、その特性が活きる状況があります。秘匿性とスピードという強みを踏まえると、次のようなケースで特に効果を発揮します。

  • 取引先に資金調達を知られたくない場合:継続的な取引関係を維持するうえで、ファクタリングの利用を売掛先に伝えたくないときに適しています。
  • 急いで資金が必要な場合:月末の支払いや仕入れ代金など、数日以内に現金を確保しなければならない緊急時に有効です。
  • 入金サイトが長く資金が先細る場合:売上は立っているのに入金が先で手元資金が不足するというキャッシュフローのギャップを埋められます。
  • 借入を増やしたくない場合:負債を増やさずに資金を確保したい、あるいは銀行融資の審査に時間をかけられない事業者に向いています。

反対に、手数料コストをできるだけ抑えたい、取引先にファクタリング利用を知られても支障がないという場合は、手数料相場が1%から9%程度と低い3社間ファクタリングを検討する方が合理的です。自社のキャッシュフローの状況と、取引先との関係性、そして許容できるコストを照らし合わせて選択することが大切です。資金繰り全体の見直しについては、クラウドファクタリングを提供するOLTAのサービス情報が参考になります。OLTA

よくある質問

2社間ファクタリングは違法ではありませんか

2社間ファクタリングは売掛債権の売買契約であり、違法ではありません。債権譲渡は民法上原則として自由に認められており、ファクタリングはその仕組みを利用した正当な取引です。ただし、ファクタリングを装って実質的には貸付を行う給与ファクタリングなどは貸金業に該当し違法となる場合があるため、契約内容が債権の売買になっているかを必ず確認してください。

個人事業主でも2社間ファクタリングは利用できますか

利用できます。多くのファクタリング会社が個人事業主やフリーランスの利用に対応しており、請求書と通帳のコピー、本人確認書類があれば申し込めるケースが一般的です。法人と比べて少額の債権でも対応する会社があるため、自社の売掛金額に合ったサービスを選ぶとよいでしょう。

債権譲渡登記は必ず必要ですか

必ず必要というわけではありません。債権譲渡登記は二重譲渡を防ぐ目的で求められるもので、会社や契約内容によっては登記不要で利用できる場合もあります。ただし法人の場合は登記を条件とする会社が多く、その際は登録免許税7,500円に加えて司法書士報酬がかかる点を見込んでおく必要があります。個人事業主は登記制度の対象外のため、登記なしで契約できることが一般的です。

2社間ファクタリングはどのくらいで資金化できますか

オンライン完結型のサービスでは、書類が揃っていれば最短2時間から即日での入金に対応する会社もあります。ただし、書類の不備や審査の混雑状況によっては1日から数営業日かかる場合もあるため、余裕をもって申し込むことをおすすめします。資金化を急ぐ場合は、必要書類を事前に揃えておくことが重要です。

まとめ

2社間ファクタリングは、利用企業とファクタリング会社の2者だけで契約が完結し、売掛先への通知や承諾を必要としない資金調達の方式です。取引先に知られずに、最短即日で売掛金を現金化できる秘匿性とスピードが最大の強みで、急な支払いや入金サイトの長さによる資金不足に直面した事業者に適しています。一方で、手数料相場は8%から18%程度と3社間方式より高く、法人では債権譲渡登記費用がかかる場合があるなど、コスト面の負担は理解しておく必要があります。

利用にあたっては、請求書・通帳のコピー・本人確認書類といった基本書類を揃え、手数料だけでなく登記費用や諸経費を含めた総コストで複数社を比較することが大切です。秘匿性とスピードを重視するなら2社間、コストを抑えたいなら3社間というように、自社の状況に応じて方式を選びましょう。請求書発行やカード払いを含む日々の資金繰りの効率化については、INVOYで関連情報を確認できます。

この記事の投稿者:

hasegawa

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