ファクタリングの基礎知識

ファクタリングの種類とは?8つの方式を一覧比較|初心者向けにわかりやすく解説

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ファクタリング 種類

ファクタリングと一口に言っても、その種類は一つではありません。売掛金を売却する買取型もあれば、未回収リスクに備える保証型もありますし、契約の当事者数によって2社間と3社間に分かれます。さらに診療報酬や介護報酬など特定の債権に特化した方式、注文書段階で資金化する方式、海外取引向けの国際ファクタリングまで幅広く存在します。この記事では、ファクタリングの種類を初めて調べる方に向けて、それぞれの仕組み、手数料相場、向いているケースを比較表形式で整理して解説します。自社の資金繰り課題に合った方式を選ぶための判断材料として活用してください。

目次

ファクタリングの種類を理解するための全体像

ファクタリングの種類は、分類の切り口によって呼び方が変わるため混乱しやすいという特徴があります。大きく分けると、資金化の目的による分類(買取型・保証型)、契約の当事者数による分類(2社間・3社間)、対象となる債権の性質による分類(診療報酬・介護報酬・注文書・将来債権など)、決済の仕組みによる分類(一括ファクタリング・リバースファクタリング)、そして取引の範囲による分類(国内・国際)の5つの軸があります。まずは主要な種類とその特徴を一覧で押さえておきましょう。

  • 買取型ファクタリング:売掛債権を売却して即座に現金化する最も一般的な方式。手数料は2社間で8パーセントから18パーセント程度。
  • 保証型ファクタリング:売掛債権の未回収リスクに保険をかける方式。資金調達ではなくリスクヘッジが目的。
  • 2社間ファクタリング:自社とファクタリング会社の2社のみで契約する方式。取引先に知られずに最短即日で資金化できる。
  • 3社間ファクタリング:売掛先を含めた3社で契約する方式。手数料は2パーセントから9パーセント程度と2社間より低い傾向。
  • 診療報酬・介護報酬ファクタリング:医療機関や介護事業者が持つ公的機関への請求債権を資金化する専門特化型。手数料は1パーセントから3パーセント程度と低め。
  • 注文書ファクタリング・将来債権ファクタリング:請求書発行前の注文書や将来発生する債権を対象とする方式。手数料は2パーセントから12パーセント程度とやや高め。
  • 一括ファクタリング・リバースファクタリング:手形に代わる決済の合理化や、買い手企業の支払期日の延長を目的とした仕組み。
  • 国際ファクタリング:海外の取引先に対する売掛債権を対象とする方式。手数料は0.5パーセントから2パーセント程度が目安。

基本分類1:買取型ファクタリングと保証型ファクタリング

買取型ファクタリング

買取型ファクタリングは、自社が保有する売掛債権をファクタリング会社に売却し、その対価として現金を受け取る仕組みです。一般的に「ファクタリング」という言葉が指すのはこの買取型であり、支払期日前に売掛金を現金化できるため、資金繰りの改善やつなぎ資金の確保を目的として利用されます。売掛先の倒産などにより債権が回収不能になった場合でも、多くの契約はノンリコース(償還請求権なし)で結ばれるため、自社が弁済義務を負わない点が特徴です。

保証型ファクタリング

保証型ファクタリングは、売掛債権を売却するのではなく、その債権に保険をかけることで未回収リスクに備える仕組みです。ファクタリング会社に保証料を支払うことで、売掛先が倒産や支払い遅延を起こした場合に、あらかじめ設定した保証限度額の範囲内で保証金を受け取れます。すぐに資金を得る手段ではなく、与信管理や貸し倒れリスクの回避を目的とする点が買取型との大きな違いです。新規の取引先と大口の契約を結ぶ際など、リスクヘッジを重視する場面で活用されます。

買取型と保証型は目的が根本的に異なるため、どちらが優れているという話ではなく、資金調達を急ぐなら買取型、リスク管理を重視するなら保証型というように使い分けるのが基本です。両方を併用する事業者も少なくありません。

  • 買取型:目的は資金調達。売掛債権を売却して即座に現金化する。
  • 保証型:目的はリスクヘッジ。売掛債権はそのまま保有し、未回収時に保証金を受け取る。
  • 買取型:手数料は数パーセントから20パーセント弱と幅がある。
  • 保証型:保証料は売掛先の信用力によって変動し、一般的に買取型の手数料より低めに設定されることが多い。

基本分類2:2社間ファクタリングと3社間ファクタリング

2社間ファクタリング

2社間ファクタリングは、資金調達を行う自社とファクタリング会社の2社だけで契約を完結させる方式です。売掛先への通知や承諾が不要なため、取引先との関係性に影響を与えずに資金化できる点が最大のメリットです。契約から入金までのスピードが速く、最短即日での資金化に対応する会社も多く見られます。一方で、ファクタリング会社にとっては売掛先の信用状況を直接確認できないためリスクが高く、その分手数料は8パーセントから18パーセント程度とやや高めに設定される傾向があります。

3社間ファクタリング

3社間ファクタリングは、自社とファクタリング会社に加えて、売掛先も契約当事者に含む方式です。売掛先の承諾を得て債権譲渡を通知するため、ファクタリング会社は売掛先から直接債権を回収でき、未回収リスクが低くなります。そのため手数料は2パーセントから9パーセント程度に抑えられるのが一般的です。ただし売掛先の同意と手続きに時間がかかるため、資金化までのスピードは2社間ファクタリングに劣ります。

  • 2社間ファクタリング:売掛先への通知は不要。契約は自社とファクタリング会社の2社のみ。
  • 3社間ファクタリング:売掛先への通知と承諾が必要。契約は自社・ファクタリング会社・売掛先の3社。
  • 2社間ファクタリング:資金化スピードは速く最短即日も可能。手数料は8パーセントから18パーセント程度。
  • 3社間ファクタリング:資金化までに数日から数週間かかることが多い。手数料は2パーセントから9パーセント程度。

特定の債権に特化したファクタリング:診療報酬・介護報酬

診療報酬ファクタリング

診療報酬ファクタリングは、医療機関が社会保険診療報酬支払基金や国民健康保険団体連合会に対して請求する診療報酬債権を資金化する方式です。請求先が公的機関であるため未回収リスクが極めて低く、手数料は1パーセントから3パーセント程度と他の方式に比べて低く設定されています。入金は2回に分けて行われることが一般的で、まず請求額の8割前後が振り込まれ、支払基金や国保連からの支払いが確定した段階で残額が入金される仕組みです。

介護報酬ファクタリング

介護報酬ファクタリングは、介護事業者が国民健康保険団体連合会に請求する介護給付費を対象とする方式で、仕組みは診療報酬ファクタリングとほぼ同様です。公的機関への債権を対象とするため未回収リスクが低く、手数料は1パーセントから3パーセント程度に収まるケースが多く見られます。デイサービスや訪問介護事業者など、毎月のキャッシュフローが安定しにくい事業者にとって、資金繰りを平準化する手段として利用されています。

請求書発行前でも資金化できる注文書ファクタリングと将来債権ファクタリング

注文書ファクタリング(発注書ファクタリング)

注文書ファクタリングは、まだ商品やサービスの納品が完了しておらず請求書が発行されていない段階の注文書(発注書)を対象に資金化する方式です。通常のファクタリングは納品後に発行された請求書に基づく確定債権を対象としますが、注文書ファクタリングでは納品義務が残っている分、ファクタリング会社にとって未納品リスクが高くなります。そのため手数料は2パーセントから12パーセント程度と、通常の請求書買取に比べてやや高めに設定される傾向があり、審査も厳しくなりがちです。受注はしたものの仕入れや外注費の先払いが必要な事業者にとって有効な資金調達手段です。

将来債権ファクタリング

将来債権ファクタリングは、現時点ではまだ発生していないものの、継続的な取引関係に基づいて将来発生することが見込まれる売掛債権を対象とする方式です。改正民法第466条の6により将来債権の譲渡は法的に有効とされており、これを根拠に将来分の売掛金をまとめて資金化することが可能になっています。今後数か月分の売上が確実に見込める継続契約がある事業者に向いていますが、将来の売上が不確実な場合はファクタリング会社の審査が通りにくく、対応する会社も限られる点には注意が必要です。

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決済の仕組みを合理化する一括ファクタリング

一括ファクタリングは、従来は手形で行われていた仕入先への支払いを、売掛債権の譲渡というかたちに置き換えることで決済事務を合理化する仕組みです。支払企業(買い手)とファクタリング会社があらかじめシステム登録と契約を済ませておき、納入企業(売り手)がその債権をファクタリング会社に譲渡することで、所定の手数料を差し引いた金額を早期に受け取れます。下請代金支払遅延等防止法により手形の支払期限は従来は繊維業90日・その他の業種120日を上限とする運用でしたが、公正取引委員会の指導基準変更により2024年11月1日以降は全業種一律で60日を超える手形の交付が下請法上問題となる運用に改められていますが、一括ファクタリングの支払期限は60日程度に短縮されるケースが多く、下請事業者の資金繰り改善につながる仕組みとして位置づけられています。

一括ファクタリングと混同されやすいものに、電子記録債権(でんさい)があります。でんさいは手形や振込に代わる決済手段としてオンライン上で債権をやり取りする仕組みで、目的はあくまで決済事務の効率化にあります。これに対して一括ファクタリングは債権を譲渡した時点で未回収リスクもファクタリング会社に移転する点が異なり、でんさいの場合は支払企業が倒産すると納入企業が弁済義務を負う場合がある点に違いがあります。

買い手企業の資金繰りを支えるリバースファクタリング

リバースファクタリングは、これまで紹介してきた売り手側の資金調達を目的とした方式とは逆に、買い手企業(発注企業)の資金繰りを支援する仕組みです。発注企業がファクタリング会社と契約し、外注先や仕入先への買掛金の支払いをファクタリング会社に立て替えてもらうことで、発注企業自身は支払期日を先延ばしにできます。手数料は原則として発注企業側が負担する点が、売掛債権を売却する通常のファクタリングとの大きな違いです。サプライチェーン全体の資金繰りを安定させたい大企業やグループ企業で導入が進んでいます。

海外取引に対応する国際ファクタリング

国際ファクタリングは、海外の取引先に対して有する売掛債権を対象とするファクタリングです。輸出企業が国内のファクタリング会社と契約し、そのファクタリング会社が輸入国側の提携ファクタリング会社と連携して債権の回収と保証を行う、いわゆる2ファクター方式が一般的です。信用状(LC)取引に比べて手続きが簡素で、為替変動や海外取引先の与信リスクを軽減できる点がメリットとされています。手数料は0.5パーセントから2パーセント程度が目安ですが、対象国や取引先の信用力によって変動します。

自社に合うファクタリングの種類を選ぶポイント

ここまで見てきたように、ファクタリングの種類は目的や対象債権によって大きく異なります。実際に利用する際は、以下の観点で自社に合う方式を選ぶとよいでしょう。請求書発行やインボイス管理を効率化したい場合は、INVOYのようなクラウド請求書発行サービスを併用することで、売掛債権の管理からファクタリングの申し込みまでの手間を減らせます。

  • 資金化のスピードを最優先するなら、取引先への通知が不要な2社間ファクタリングを検討する。
  • 手数料を抑えたく、取引先への開示に問題がないなら3社間ファクタリングを検討する。
  • 医療・介護事業者は診療報酬・介護報酬ファクタリングなど専門特化型を優先的に比較する。
  • 請求書発行前の受注段階で資金が必要な場合は注文書ファクタリングや将来債権ファクタリングを検討する。
  • 海外との取引が多い場合は国際ファクタリングに対応した会社を選ぶ。

よくある質問

ファクタリングの種類はいくつありますか

大分類としては買取型と保証型の2種類、契約形態としては2社間と3社間の2種類がありますが、これに診療報酬・介護報酬ファクタリング、注文書ファクタリング、将来債権ファクタリング、一括ファクタリング、リバースファクタリング、国際ファクタリングなどの専門特化型や仕組みの違いによる方式を加えると、実務上は8種類前後に分類されるのが一般的です。

個人事業主やフリーランスはどの種類を選べばよいですか

取引先に知られずに資金化したい個人事業主やフリーランスは、2社間ファクタリングを選ぶケースが大半です。手数料はやや高めですが、契約から入金までのスピードが速く、単発の請求書1枚から利用できる会社も多いため、急な資金需要に対応しやすい方式といえます。

ファクタリングと融資はどう違いますか

ファクタリングは保有する売掛債権を売却する取引であり、貸金業には該当しません。そのため負債として計上されず、担保や保証人も原則不要です。一方、融資は金融機関からの借入であり、信用情報や決算内容に基づく審査が必要で、返済義務と利息が発生します。資金調達のスピードを重視するならファクタリング、低コストでの資金調達を重視するなら融資というように、資金使途や事業状況に応じて使い分けることが重要です。

複数の種類のファクタリングを併用できますか

併用は可能です。例えば通常の売掛債権は2社間ファクタリングで資金化しつつ、大口の新規取引先には保証型ファクタリングで貸し倒れリスクに備えるといった組み合わせが考えられます。自社の資金繰り状況や取引先の信用力に応じて、複数の種類を使い分けている事業者も少なくありません。

ノンリコースとウィズリコースの違いはファクタリングの種類とどう関係しますか

ファクタリング会社との契約には、売掛先が倒産するなどして債権が回収不能になった場合に自社が弁済義務を負わないノンリコース型と、弁済義務が残るウィズリコース型があります。国内で提供されている買取型ファクタリングの多くはノンリコース型で、これは償還請求権のない債権譲渡契約として扱われるため、貸金業に該当しないという法的根拠にもつながっています。2社間・3社間のいずれの契約形態であっても、契約書にノンリコースと明記されているかどうかは、利用前に必ず確認すべきポイントです。

まとめ

ファクタリングの種類は、買取型と保証型という目的による分類、2社間と3社間という契約形態による分類を基本としつつ、診療報酬・介護報酬ファクタリング、注文書ファクタリング、将来債権ファクタリング、一括ファクタリング、リバースファクタリング、国際ファクタリングといった専門特化型の方式に枝分かれしています。それぞれ手数料相場や資金化までのスピード、向いているケースが異なるため、まずは自社がどの目的で資金調達をしたいのかを整理したうえで、比較表を参考に方式を絞り込むことが大切です。ファクタリングを含めた資金調達手段の比較検討にあたっては、OLTA株式会社のクラウドファクタリングサービスのように、複数の種類やプランを提示している会社の情報を参考にすると、自社に合った方式を見つけやすくなります。

この記事の投稿者:

hasegawa

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