建設業の基礎知識

工事のお知らせ例文9種と近隣挨拶の範囲・時期

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工事のお知らせは、工事名・場所・期間・作業時間・連絡先などを近隣へ書面で伝える案内です。リフォーム・塗装・解体・新築・マンション工事などに使える例文9種と、配布範囲・時期・粗品の目安を紹介します。

任意で配布するお知らせと、法律で定められた掲示・届出は別の手続きです。工事の内容に応じて、それぞれ確認してください。

目次

工事のお知らせとは?近隣挨拶との違い

お知らせ文(書面)と近隣挨拶(訪問)の役割分担

工事のお知らせは、工事の内容や予定を近隣住民へ正確に伝える書面です。工事期間、作業時間、現場責任者の連絡先などを手元に残せるため、口頭の説明を補えます。

近隣挨拶は、施工業者や施主が訪問し、工事への理解と協力をお願いするものです。施工側は工事内容や安全対策を説明し、施主は工事で迷惑をかけることへの配慮を伝えます。

施工業者だけで挨拶するか、施主も同行するかは、工事の規模と近隣への影響で決めます。騒音や振動が大きい工事、長期間の工事、施主が長く住む住宅の工事では、施主も同行すると説明しやすくなります。

書面に載せる項目は、次章の「8項目」の表で整理します。近隣の人が短時間で確認できるよう、文章は簡潔にまとめます。季節の挨拶状の書き方で紹介される頭語や結語は正式な書状では役立ちますが、近隣向けのお知らせでは省いても問題ありません。

法律で決まっている掲示・届出との違い

工事のお知らせは、近隣への配慮を目的とした任意の案内です。一方、該当する工事では、法律に基づく届出や掲示が必要です。両者を混同しないよう、次の表で確認します。

区分何をするか誰が対応するかいつ・どこへ
任意のお知らせ工事内容や期間を近隣へ知らせる施工者や施主一般的には着工の1週間〜10日前に近隣へ
特定建設作業の届出騒音や振動を伴う対象作業を届け出る対象工事の施工者作業開始の7日前までに市町村長へ
建設業の許可票許可番号や技術者名などを掲示する発注者から直接請け負った元請工事現場の見やすい場所へ
石綿事前調査結果の掲示アスベスト調査結果を掲示する解体・改修工事の施工者公衆に見やすい場所へ、工事終了まで
石綿事前調査結果の報告一定規模以上の解体・改修について報告する元請業者または自主施工者対象となる場合に所定の方法で報告

くい打機、さく岩機、一定規模以上のバックホウなどを使う特定建設作業を、都道府県知事などが指定した地域内で行う場合は、騒音規制法や振動規制法に基づき、作業開始の7日前までに市町村長へ届け出ます。対象作業は政令で定められていますが、届出の様式や窓口は自治体によって異なるため、工事場所の自治体へ確認してください。

特定建設作業の騒音は、環境省の基準で敷地境界において85デシベル以下とされています。夜間作業は、第1号区域では午後7時から翌午前7時まで、第2号区域では午後10時から翌午前6時まで禁止されます。1日の作業時間は、第1号区域で10時間以内、第2号区域で14時間以内です。また、連続6日を超える作業と、日曜日などの休日の作業はできません。災害や人命の危険を防ぐ場合などは例外です。

建設業の許可票は、発注者から直接請け負った工事の現場、つまり元請の現場に掲示します。現場用の許可票には、主任技術者または監理技術者の氏名も記載します。すべての下請業者が許可票を掲示する制度ではありません。

解体・改修工事では、石綿の有無に関わらず、事前調査結果を公衆に見やすい場所へA3以上の大きさで掲示します。石綿がある場合は着手7日前から工事終了まで、ない場合は着手前から工事終了まで掲示します。

石綿事前調査結果の報告は、解体工事では床面積80㎡以上、改造・補修工事では請負代金100万円以上の場合が対象です。該当する工事では、近隣向けのお知らせとは別に、必要な手続きを進めます。

工事のお知らせに書く8項目

読み手が確認しやすい記載内容

工事のお知らせは、文章の長さより情報の一覧性を優先します。次の8項目を記載すると、近隣住民が確認したい内容を一通り伝えられます。

項目記載内容の例
工事名称外壁塗装工事、住宅解体工事など
工事場所住所、建物名、部屋番号
工期2026年〇月〇日から〇月〇日まで
作業時間午前8時30分から午後5時30分まで
休工日日曜日、祝日、年末年始など
騒音・車両が特に多い日足場組立、解体、重機搬入、コンクリート打設など
施工者名・現場責任者・緊急連絡先会社名、担当者名、電話番号
施主名施主と施工者の連名、または施主名

工期が予定である場合は、「予定」と記載して構いません。天候や資材の納入状況で日程が変わる可能性がある場合は、工程変更時に再通知する方針も添えます。

「騒音が出ます」とだけ書くより、「〇月〇日から〇月〇日まで足場を組み立てます」「〇月〇日は重機を搬入します」と具体的に記載する方が、近隣住民は予定を調整しやすくなります。

連絡先には、現場へすぐ確認できる電話番号を記載します。会社の代表番号に加えて、現場責任者や担当部署の連絡先も記載すると、苦情や相談を受けたときに対応しやすくなります。

工事に関する契約や発注の内容を整理する場合は、工事請負契約書の記入例や工事発注書の書き方も参考になります。

そのまま使える例文9種

基本の例文

工事の種類を問わず使いやすい基本形です。工事名や日程を具体的に差し替えて使用します。

> 近隣の皆様へ

>

> 工事のお知らせ

>

> このたび、下記の場所において工事を実施することとなりました。工事期間中は、騒音や振動、工事車両の出入りなどにより、近隣の皆様にご迷惑をおかけする場合がございます。安全と周辺環境に配慮して作業を進めますので、何卒ご理解とご協力をお願いいたします。

>

> 記

> 工事名称:〇〇工事

> 工事場所:〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号

> 工期:2026年〇月〇日から2026年〇月〇日まで(予定)

> 作業時間:午前〇時〇分から午後〇時〇分まで

> 休工日:日曜日、祝日

> 施工者:〇〇株式会社

> 現場責任者:〇〇

> 連絡先:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

> 施主:〇〇

>

> 以上

リフォーム工事

室内工事でも、搬入車両や共用部分の使用によって近隣へ影響することがあります。マンションでは、管理会社や管理組合への申請が済んでいることも記載します。

> 近隣の皆様へ

>

> リフォーム工事のお知らせ

>

> このたび、下記の場所で住宅のリフォーム工事を行います。工事期間中は、作業音や資材の搬入、作業員の出入りなどでご迷惑をおかけする場合がございます。共用部分を使用する際は養生と清掃を行い、安全に配慮して作業します。ご理解とご協力をお願いいたします。

>

> 工事場所:〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号

> 工事内容:キッチン・浴室・内装の改修

> 工期:2026年〇月〇日から〇月〇日まで(予定)

> 作業時間:午前〇時から午後〇時まで

> 休工日:日曜日、祝日

> 施工者:〇〇工務店

> 現場責任者:〇〇

> 連絡先:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

> 施主:〇〇

>

> 以上

外壁塗装・足場工事

外壁塗装では、塗料のにおいや飛散、足場の組立音が発生することがあります。車両へのカバーや飛散防止ネットを使う場合は、対策も記載します。

> 近隣の皆様へ

>

> 外壁塗装・足場工事のお知らせ

>

> 下記の場所において、外壁塗装および足場工事を実施します。足場の組立・解体に伴う音や、塗料のにおいが発生する場合がございます。飛散防止ネットを設置し、必要に応じて近隣車両の養生を行うなど、周辺環境に配慮して作業します。ご理解とご協力をお願いいたします。

>

> 工事場所:〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号

> 工期:2026年〇月〇日から〇月〇日まで(予定)

> 足場組立日:〇月〇日から〇月〇日まで

> 塗装作業時間:午前〇時から午後〇時まで

> 休工日:日曜日、祝日

> 施工者:〇〇塗装株式会社

> 現場責任者:〇〇

> 連絡先:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

>

> 以上

解体工事

解体工事では、振動や粉じん、重機の搬入が近隣の不安につながります。散水、養生、搬入日などを具体的に記載します。お知らせとは別に、石綿事前調査結果の掲示・報告や、特定建設作業の届出の要否も確認します。

> 近隣の皆様へ

>

> 建物解体工事のお知らせ

>

> 下記の場所において、建物の解体工事を実施します。工事期間中は、解体作業による騒音・振動、粉じん、工事車両の出入りが発生します。防音・防じん対策として養生と散水を行い、周囲の安全を確認しながら作業します。特にご迷惑をおかけする日程は下記のとおりです。ご理解とご協力をお願いいたします。

>

> 工事場所:〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号

> 工期:2026年〇月〇日から〇月〇日まで(予定)

> 重機搬入日:〇月〇日

> 解体作業期間:〇月〇日から〇月〇日まで

> 作業時間:午前〇時から午後〇時まで

> 休工日:日曜日、祝日

> 施工者:〇〇解体株式会社

> 現場責任者:〇〇

> 連絡先:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

>

> 以上

新築工事

新築工事は工期が長くなりやすいため、全体の期間と、特に音や車両が多い工程を分けて記載します。

> 近隣の皆様へ

>

> 新築工事のお知らせ

>

> 下記の場所において、建物の新築工事を開始します。工事期間中は、騒音や振動、工事車両の出入りなどでご迷惑をおかけする場合がございます。現場の整理整頓と安全管理を徹底し、近隣の皆様への影響をできる限り抑えて作業します。ご理解とご協力をお願いいたします。

>

> 工事場所:〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号

> 工期:2026年〇月〇日から2027年〇月〇日まで(予定)

> 作業時間:午前〇時から午後〇時まで

> 休工日:日曜日、祝日

> 主な作業予定:基礎工事〇月、上棟〇月、外構工事〇月

> 施工者:〇〇建設株式会社

> 現場責任者:〇〇

> 連絡先:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

> 施主:〇〇

>

> 以上

マンション専有部の工事

マンションでは、専有部の工事でも上下左右や斜めの住戸に音や振動が伝わることがあります。管理会社や管理組合への申請を済ませたうえで、掲示板用と個別配布用を準備します。

> マンション居住者の皆様へ

>

> 専有部工事のお知らせ

>

> 〇〇号室において、内装リフォーム工事を実施します。管理会社・管理組合へ事前に確認のうえ、規約に沿って作業します。工事期間中は作業音や資材搬入などでご迷惑をおかけする場合がございます。共用部分の養生と作業後の清掃を行いますので、ご理解とご協力をお願いいたします。

>

> 工事場所:〇〇マンション〇〇号室

> 工事期間:2026年〇月〇日から〇月〇日まで(予定)

> 作業時間:午前〇時から午後〇時まで

> 休工日:日曜日、祝日

> 施工者:〇〇工務店

> 現場責任者:〇〇

> 連絡先:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

>

> 以上

断水・停電・騒音を伴う設備工事

設備工事では、断水や停電の時間帯を目立つ位置に記載します。影響を受ける範囲が広い場合は、個別投函だけでなく掲示板や回覧も使います。

> 近隣の皆様へ

>

> 設備工事に伴う断水のお知らせ

>

> 下記の日程で給水設備工事を実施します。工事に伴い、〇月〇日の午前〇時から午後〇時まで断水を予定しています。また、作業中は騒音や工事車両の出入りが発生します。開始時刻と終了時刻は作業状況により前後する場合がございます。ご不便をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。

>

> 工事場所:〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号周辺

> 工事日:2026年〇月〇日

> 断水時間:午前〇時から午後〇時まで(予定)

> 作業時間:午前〇時から午後〇時まで

> 施工者:〇〇設備株式会社

> 現場責任者:〇〇

> 連絡先:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

>

> 以上

工程変更のお知らせ

天候や資材の遅れなどで工程が変わった場合は、変更後の日程だけでなく、変更理由と新しい作業内容も知らせます。

> 近隣の皆様へ

>

> 工程変更のお知らせ

>

> 先にお知らせした工事日程について、天候の影響により下記のとおり変更します。ご予定を調整いただいた皆様にはご迷惑をおかけし、申し訳ございません。変更後の日程で安全に作業を進めますので、ご理解とご協力をお願いいたします。

>

> 変更前:〇月〇日から〇月〇日まで

> 変更後:〇月〇日から〇月〇日まで

> 変更となる作業:足場解体、外壁塗装など

> 作業時間:午前〇時から午後〇時まで

> 施工者:〇〇株式会社

> 連絡先:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

>

> 以上

工事完了のお礼

工事が終わったら、協力へのお礼と現場の清掃が完了したことを伝えます。工事中に特別な配慮を受けた場合は、個別に訪問しても構いません。

> 近隣の皆様へ

>

> 工事完了のお礼

>

> 〇月〇日より実施しておりました〇〇工事は、予定どおり完了しました。工事期間中は、騒音や工事車両の出入りなどによりご迷惑をおかけしましたが、皆様のご理解とご協力をいただき、無事に工事を終えることができました。心よりお礼申し上げます。周辺の清掃も完了しております。

>

> 施工者:〇〇株式会社

> 現場責任者:〇〇

> 連絡先:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

>

> 以上

どこまで配る?範囲の目安

工事の影響に合わせた配布範囲

配布範囲は、敷地の隣接関係だけでなく、音・振動・粉じん・車両の動線を基準に決めます。一般的な目安は次のとおりです。

工事の区分配布範囲の目安追加で配る相手
戸建ての改修・塗装向こう三軒両隣と裏側車両の出入りがある道路沿いの住宅
マンション専有部上下左右と斜めの住戸管理会社、管理組合、必要に応じて同じ階の住戸
解体・大型工事10軒前後を目安に広めに設定重機搬入路沿い、粉じんや振動の影響が予想される住宅
道路使用・通行止めを伴う工事通行に影響する範囲商店、駐車場利用者、自治会、道路管理者など

戸建てでは、両隣、道路を挟んだ向かい側、裏側を基本にします。工事車両が特定の道路を通る場合は、敷地から離れた住宅にも配布します。

マンションでは、管理会社や管理組合への申請を先に行います。規約に定められた工事申請、作業時間、エレベーター使用、共用部分の養生などを確認してから、居住者へ知らせます。

解体や大型工事では、近隣住戸だけでなく、重機や大型車両が通る経路も確認します。配布範囲に迷う場合は、影響を受ける可能性がある範囲へ広めに配布します。

いつ・どう配る?タイミングと渡し方

着工の1週間〜10日前が目安

近隣挨拶は、着工の1週間〜10日前を目安に行います。遅くとも、工事の3日前までにはお知らせが届くようにします。

早すぎると工事日程を忘れられやすく、直前すぎると近隣住民が予定を調整しにくくなります。足場の組立、重機の搬入、断水や停電など、影響が大きい作業は、通常の着工日とは別に先行して案内します。

訪問は、早朝や夕食時を避けます。相手が出ない場合は時間帯を変えて再訪し、それでも不在なら書面を投函します。

手渡し・投函・掲示板の使い分け

方法向いている場面注意点
手渡し戸建ての近隣、影響が大きい工事長時間引き止めず、要点を説明する
ポスト投函不在時、短期工事、広い範囲への配布雨濡れを防ぎ、連絡先を目立たせる
掲示板マンション、施設、道路沿いの工事掲示場所と期間を管理者へ確認する
回覧・一斉案内断水や通行止めなど影響範囲が広い工事個別の連絡先も併記する

マンションの掲示板だけで済ませず、規約や工事の影響に応じて上下左右の住戸にも案内します。戸建てでも、手渡しが難しい場合は投函で構いません。

不在のときは投函と再訪

不在の家には、工事のお知らせと、不在だったため書面で案内する旨のメモを投函します。粗品を渡す場合は、ポストに入る大きさか、雨に濡れない状態かを確認します。

何度訪ねても会えない場合、無理に訪問を続ける必要はありません。ただし、書面は残します。工事開始後に連絡を受けたとき、事前案内の記録があると説明しやすくなります。

粗品は誰が用意する?相場と費用の扱い

500〜1,000円程度の消えもの

粗品は必須ではありません。近隣挨拶に添える場合は、500〜1,000円程度の消耗品が目安です。タオル、洗剤、キッチン用品、トイレットペーパーなど、相手の好みに左右されにくい品を選びます。

食品を選ぶ場合は、常温で保存でき、賞味期限に余裕があるものが適しています。高額な品は相手に気を使わせるため、避けます。

のし紙を付ける場合は、表書きを「ご挨拶」とし、下に施主名または会社名を書きます。施工会社が主体となって挨拶する場合は、施主と施工会社のどちらの名前を出すか、事前に決めておきます。

施主と業者の費用分担

粗品を施主と施工業者のどちらが用意するかは、着工前に決めます。施主が用意する場合は、挨拶の範囲と必要個数を施工側が伝えます。

業者が負担する場合は、近隣対策に必要な費用として見積へ含める方法があります。粗品だけでなく、養生、清掃、案内文の印刷なども含めて管理する場合は、間接工事費の考え方を確認します。

粗品の有無より、工事内容や連絡先を正確に知らせることが優先されます。粗品を渡せない場合も、書面と丁寧な説明で配慮を伝えます。

施主が同行すべきケース

施工者だけでは説明しにくい工事

次のような工事では、施主も同行すると説明しやすくなります。

> * 長期間にわたる新築工事

> * 騒音や振動が大きい解体工事

> * 生活への影響が大きい断水・停電工事

> * 施主が長く住む住宅のリフォーム

> * 過去に近隣から相談や苦情があった現場

施主が同行すると、工事の責任者と住まい手の双方を近隣へ紹介できます。ただし、施工内容の詳細や補償について、その場で施主が断定しないよう注意します。

近隣から要望を受けた場合は、「現場責任者と確認して対応します」と伝えます。夜勤や在宅勤務など、生活上の事情を聞いたときは施工者へ共有し、作業時間や工程を調整できるか確認します。

苦情が来たときの初動

謝罪・現場確認・対応内容と期日の連絡

苦情を受けたら、次の3段階で対応します。

> 1. 迷惑をかけたことについて謝罪します。

> 2. 現場責任者が騒音、振動、粉じん、車両の状況を確認します。

> 3. 対応内容と、いつまでに改善するかを連絡します。

工事が基準内であっても、近隣が不快に感じている場合は、まず話を聞きます。「基準を守っているので問題ありません」と先に説明すると、対立が深まることがあります。

作業時間の見直し、防音シートの追加、散水、車両の待機場所変更、誘導員の配置など、実行できる対策を検討します。対応後は、苦情を申し出た相手へ改善内容を報告します。

記録の残し方と物損への対応

苦情や相談を受けたら、日時、相手の氏名、内容、現場の状況、対応内容、次回連絡日を記録します。口頭で終わらせず、施工会社と施主が同じ情報を共有できる状態にします。

建物や車両などの物損が疑われる場合は、現場責任者と元請へ速やかに報告します。写真や発生日時を記録し、補償の判断は施工会社や保険会社の窓口で進めます。一人親方の場合は、工事保険の補償内容も確認します。

施主が個人で補償内容を約束すると、後から認識の違いが生じる可能性があります。施主が同席している場合もお詫びにとどめてもらい、具体的な補償は現場責任者を通じて案内します。

配布前チェックリスト

施工側が確認する項目

> * 工事名と工事場所を確認した。

> * 工期と作業時間を記載した。

> * 休工日を記載した。

> * 騒音や車両が多い日を記載した。

> * 現場責任者と緊急連絡先を記載した。

> * 配布範囲を地図で確認した。

> * 管理会社や管理組合への申請を確認した。

> * 特定建設作業の届出が必要か確認した。

> * 石綿事前調査と掲示・報告の要否を確認した。

> * 不在時の投函用書面を準備した。

> * 粗品の費用負担と個数を決めた。

> * 工程変更時の再通知方法を決めた。

工事写真や掲示物の管理が必要な場合は、工事写真の記録方法も参考にします。お知らせを配った日や掲示した日も記録しておくと、後から確認しやすくなります。

よくある質問

近隣挨拶は何日前までにすればよいですか?

着工の1週間〜10日前が目安です。遅くとも3日前までに届くようにします。足場組立、重機搬入、断水など影響が大きい作業は、作業日を別に明記します。

何度訪ねても不在の家はどうしますか?

時間帯を変えて再訪し、それでも不在なら工事のお知らせを投函します。訪問した日時や投函日を施工側で記録しておくと、後から確認できます。

1〜2日で終わる工事でもお知らせは必要ですか?

短期工事でも、騒音、振動、車両、断水、通行への影響がある場合は知らせます。影響が小さい工事でも、隣接住戸や管理者への案内を検討します。

メールやLINEで済ませてもよいですか?

相手が同意している場合は補助的に使えますが、全員に同じ方法で届くとは限りません。戸建てでは書面の投函、マンションでは管理会社や管理組合が指定する掲示・配布方法を基本にします。

粗品は必ず必要ですか?誰が用意しますか?

粗品は必須ではありません。用意する場合は500〜1,000円程度の消耗品が目安です。施主と施工業者のどちらが用意するかを着工前に決め、業者負担なら見積の近隣対策費として整理します。

まとめ

近隣へ正確に伝え、法定手続きも分けて管理

工事のお知らせには、工事名称、場所、工期、作業時間、休工日、影響が大きい日、施工者の連絡先、施主名を記載します。配布時期は着工の1週間〜10日前、範囲は工事の影響に合わせて決めます。

任意のお知らせとは別に、該当する工事では特定建設作業の届出、建設業の許可票、石綿事前調査結果の掲示・報告が必要です。自治体や工事内容によって要件が変わるため、着工前に確認します。

工事完了後は、現場の記録を整理し、契約内容に沿って請求書を作成します。FINUX株式会社が運営するクラウド請求書サービスのINVOYも選択肢のひとつです。

この記事の投稿者:

hasegawa

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