
収入印紙は文書区分と記載金額で決まります。以下、国税庁の税額表をもとに整理します。判断は名称ではなく記載内容と作成目的で行います。
更新日:2026年8月2日
目次
収入印紙の金額と印紙税額の早見表
いま作る書類はどれかを逆引きする表
書類名から主な区分を確認します。請求書、見積書、納品書は受領事実がなければ原則不課税です。
| 書類名 | 主な文書区分 | 印紙の要否の目安 | 確認する表 |
| 領収書 | 第17号文書 | 売上代金の受取金額が5万円以上なら課税対象 | 表A |
| レシート | 第17号文書 | 領収書と同じく5万円以上で課税対象となる場合があります | 表A |
| 業務委託契約書 | 第2号文書または第7号文書など | 仕事の完成を目的とする請負なら第2号文書の可能性があります | 表C・表D |
| 請負契約書 | 第2号文書 | 契約金額1万円未満は原則非課税です | 表C |
| 注文請書 | 第2号文書 | 工事注文請書などは請負に関する契約書に該当する場合があります | 表C |
| 不動産売買契約書 | 第1号文書 | 契約金額1万円未満は原則非課税です | 表B・表E |
| 金銭消費貸借契約書 | 第1号文書 | 借用証書なども第1号文書に含まれます | 表B |
| 取引基本契約書 | 第7号文書 | 継続的取引の基本契約は一律4,000円です | 表D |
| 請求書 | 不課税が原則 | 代金受領の事実を記載すると第17号文書に該当する可能性があります | 不要になるケース |
| 見積書 | 不課税が原則 | 見積内容だけなら原則として印紙は不要です | 不要になるケース |
| 納品書 | 不課税が原則 | 納品事実のみなら原則として印紙は不要です | 不要になるケース |
| 定款 | 第6号文書 | 会社設立時に作成される定款の原本は4万円です | 国税庁 No.7141 |
出典・参照:国税庁 No.7140 印紙税額の一覧表(その1)、国税庁 No.7141 印紙税額の一覧表(その2)、国税庁 No.7104 継続的取引の基本となる契約書
注文請書は注文請書(発注請書)とは?発注書との違いや項目も確認してください。
必要かどうかを3ステップで判定するフロー
紙の文書か、印紙税法別表第1の20種類に該当するか、記載金額はいくらかで判定します。電磁的記録は課税対象の「文書」には含まれないとされています。領収書は5万円未満、第1号文書と第2号文書は契約金額1万円未満が原則非課税です。消費税額が区分記載されている場合は、第1号文書、第2号文書、第17号文書に限り、その消費税額を記載金額に含めない扱いがあります。
表A 領収書・レシート(第17号文書)の印紙税額
売上代金に係る受取書の税額表
| 記載された受取金額 | 税額 |
| 5万円未満 | 非課税 |
| 5万円以上100万円以下 | 200円 |
| 100万円を超え200万円以下 | 400円 |
| 200万円を超え300万円以下 | 600円 |
| 300万円を超え500万円以下 | 1千円 |
| 500万円を超え1千万円以下 | 2千円 |
| 1千万円を超え2千万円以下 | 4千円 |
| 2千万円を超え3千万円以下 | 6千円 |
| 3千万円を超え5千万円以下 | 1万円 |
| 5千万円を超え1億円以下 | 2万円 |
| 1億円を超え2億円以下 | 4万円 |
| 2億円を超え3億円以下 | 6万円 |
| 3億円を超え5億円以下 | 10万円 |
| 5億円を超え10億円以下 | 15万円 |
| 10億円を超えるもの | 20万円 |
| 受取金額の記載のないもの | 200円 |
現金88,000円の紙の領収書は200円です。レシートはレシートに収入印紙が必要なケース|5万円の壁と貼り方を確認してください。
売上代金以外の受取書は5万円以上で一律200円
借入金、保険金、損害賠償金、補償金、返還金などは、5万円未満が非課税、5万円以上が一律200円です。
| 記載された受取金額 | 税額 |
| 5万円未満 | 非課税 |
| 5万円以上 | 200円 |
| 受取金額の記載のないもの | 200円 |
5万円の判定は税抜か税込か
第1号文書、第2号文書、第17号文書では、消費税額等が区分記載されている場合など、その消費税額を記載金額に含めない取扱いがあります。「税込54,000円、うち消費税4,909円、税抜49,091円」なら税抜49,091円で見ます。「54,000円(税込)」だけでは税込54,000円判定の可能性があります。詳細は収入印紙は消費税込みで判定する?区分記載のルールを詳しくを確認してください。
出典:国税庁 No.7124 消費税額等が区分記載された契約書等の記載金額
クレジットカード払い・コード決済の領収書に印紙は必要か
クレジットカード払いは、領収書交付時に金銭または有価証券の受領事実がないため、第17号の1文書には該当しないとされています。コード決済は決済サービスや加盟店契約で扱いが変わります。
出典:国税庁 クレジット販売の場合の領収書、国税庁 コード決済サービスを利用して決済を行った者に交付する領収書
表B 不動産売買・金銭消費貸借など(第1号文書)の印紙税額
第1号文書の税額表
第1号文書には、不動産売買契約書、不動産交換契約書、金銭消費貸借契約書、借用証書、運送契約書などが含まれます。
| 契約金額 | 税額 |
| 1万円未満 | 非課税 |
| 1万円以上10万円以下 | 200円 |
| 10万円を超え50万円以下 | 400円 |
| 50万円を超え100万円以下 | 1千円 |
| 100万円を超え500万円以下 | 2千円 |
| 500万円を超え1千万円以下 | 1万円 |
| 1千万円を超え5千万円以下 | 2万円 |
| 5千万円を超え1億円以下 | 6万円 |
| 1億円を超え5億円以下 | 10万円 |
| 5億円を超え10億円以下 | 20万円 |
| 10億円を超え50億円以下 | 40万円 |
| 50億円を超えるもの | 60万円 |
| 契約金額の記載のないもの | 200円 |
金銭消費貸借契約書250万円は2千円、ちょうど1万円は200円です。
表C 請負・業務委託(第2号文書)の印紙税額
請負に関する契約書の税額表
第2号文書は請負に関する契約書です。工事請負契約書、工事注文請書、物品加工注文請書、広告契約書、請負金額変更契約書などが例です。
| 契約金額 | 税額 |
| 1万円未満 | 非課税 |
| 1万円以上100万円以下 | 200円 |
| 100万円を超え200万円以下 | 400円 |
| 200万円を超え300万円以下 | 1千円 |
| 300万円を超え500万円以下 | 2千円 |
| 500万円を超え1千万円以下 | 1万円 |
| 1千万円を超え5千万円以下 | 2万円 |
| 5千万円を超え1億円以下 | 6万円 |
| 1億円を超え5億円以下 | 10万円 |
| 5億円を超え10億円以下 | 20万円 |
| 10億円を超え50億円以下 | 40万円 |
| 50億円を超えるもの | 60万円 |
| 契約金額の記載のないもの | 200円 |
注文請書の印紙税額は注文請書の収入印紙はいくら?不要なケースも解説を確認してください。
第1号文書と第2号文書の違い
契約金額50万円なら第1号文書は400円、第2号文書は200円です。250万円なら第1号文書は2千円、第2号文書は1千円です。完成物や工事の完成が中心なら第2号文書、継続的な基本条件なら第7号文書の可能性があります。
表D 取引基本契約書・業務委託基本契約書(第7号文書)は一律4,000円
該当する契約書と税額
第7号文書は継続的取引の基本となる契約書で、税額は1通につき4,000円です。契約期間が3か月以内で、かつ更新の定めがないものは除かれるとされています。
| 文書区分 | 主な書類例 | 税額 |
| 第7号文書 | 売買取引基本契約書、業務委託基本契約書、代理店契約書など | 4,000円 |
| 対象外となる場合 | 契約期間3か月以内で、かつ更新の定めがないもの | 第7号文書としては課税されません |
| 注意点 | 第7号文書に該当しなくても、第1号文書や第2号文書に該当する場合があります | 内容により判断します |
出典:国税庁 No.7141 印紙税額の一覧表(その2)、国税庁 No.7104 継続的取引の基本となる契約書
1年間の業務委託基本契約書で、毎月の発注、納品、支払方法、損害賠償などの共通条件を定める場合は、第7号文書に該当する可能性があります。
印紙税の軽減措置(令和9年3月31日まで)
表E 不動産譲渡契約書の軽減後税額
契約金額が10万円を超える不動産譲渡契約書は、平成26年4月1日から令和9年3月31日までの作成分が軽減措置の対象です。10万円以下は対象外、1万円未満は非課税です。
| 契約金額 | 軽減後の税額 |
| 10万円を超え50万円以下 | 200円 |
| 50万円を超え100万円以下 | 500円 |
| 100万円を超え500万円以下 | 1千円 |
| 500万円を超え1千万円以下 | 5千円 |
| 1千万円を超え5千万円以下 | 1万円 |
| 5千万円を超え1億円以下 | 3万円 |
| 1億円を超え5億円以下 | 6万円 |
| 5億円を超え10億円以下 | 16万円 |
| 10億円を超え50億円以下 | 32万円 |
| 50億円を超えるもの | 48万円 |
出典:国税庁 No.7108 不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置
表F 建設工事請負契約書の軽減後税額
契約金額が100万円を超える建設工事請負契約書も、平成26年4月1日から令和9年3月31日までの作成分が軽減措置の対象です。100万円以下は対象外、1万円未満は非課税です。
| 契約金額 | 軽減後の税額 |
| 100万円を超え200万円以下 | 200円 |
| 200万円を超え300万円以下 | 500円 |
| 300万円を超え500万円以下 | 1千円 |
| 500万円を超え1千万円以下 | 5千円 |
| 1千万円を超え5千万円以下 | 1万円 |
| 5千万円を超え1億円以下 | 3万円 |
| 1億円を超え5億円以下 | 6万円 |
| 5億円を超え10億円以下 | 16万円 |
| 10億円を超え50億円以下 | 32万円 |
| 50億円を超えるもの | 48万円 |
出典:国税庁 No.7108 不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置
変更契約書・補充契約書も対象になる場合
建設工事請負契約を5,000万円から5,500万円に変更する紙の契約書では、記載方法で印紙税額が変わることがあります。
印紙税の基本ルール
印紙税は課税文書に課される税金
印紙税は、経済取引に伴って作成される特定の文書に課される税金です。第1号文書から第20号文書まで20種類の課税文書があり、収入印紙は貼付と消印で納付します。
出典:国税庁 No.7140 印紙税額の一覧表(その1)、国税庁 No.7129 印紙税の納付方法
課税文書かどうかの3つの判断基準
課税文書は、20種類の文書で証明されるべき事項があり、課税事項を証明する目的で作成され、非課税文書ではないものです。「確認書」「覚書」「合意書」でも実質で判断します。
課税・非課税・不課税の違い
課税文書は印紙税の対象です。200万円の請負契約書は第2号文書に該当し、200万円を超えないため「100万円を超え200万円以下」の区分に入り、税額は400円です。250万円なら1千円です。非課税文書は法律上の条件で印紙税がかからない文書、不課税文書は20種類に該当しない文書です。
収入印紙は全31種類
収入印紙の額面は、1円から10万円まで全31種類です。600円なら600円印紙1枚、または400円と200円の組み合わせで納付できます。
| 区分 | 額面 |
| 1円台・10円台 | 1円、2円、5円、10円、20円、30円、40円、50円、60円、80円 |
| 100円台 | 100円、120円、200円、300円、400円、500円、600円 |
| 1,000円台 | 1,000円、2,000円、3,000円、4,000円、5,000円、6,000円、8,000円 |
| 1万円以上 | 10,000円、20,000円、30,000円、40,000円、50,000円、60,000円、100,000円 |
会計処理例は「借方:租税公課200円、貸方:現金200円」です。期末の未使用分は貯蔵品などで管理することもあります。
不要になるケース
電子契約・電子領収書には印紙税がかからない
電子契約や電子領収書としてPDFなどをメール送信する場合、印紙税の課税対象となる文書には含まれないとされています。5万円以上100万円以下の紙の領収書を月20枚発行すると、1枚200円として月4,000円、年間48,000円です。
出典:国税庁 取引先にメール送信した電磁的記録に関する印紙税の取扱い、福岡国税局 文書回答事例
領収書の書き方は業務委託の領収書テンプレートと書き方|印紙税の節約も参考になります。
電子データを印刷した場合の課税関係
電子契約や電子領収書を社内保管のために印刷しただけなら、原則として写しです。ただし、印刷後に署名や押印をして紙の契約書を原本として扱う場合は、新たな課税文書と判断される可能性があります。
請求書・見積書・納品書は不課税
請求書、見積書、納品書は原則不課税です。ただし、請求書に「上記金額を受領しました」などと記載すると、第17号文書に該当する可能性があります。契約書に収入印紙が不要となるケースは契約書の収入印紙が不要なケースを詳しくを確認してください。
購入場所と貼り方・消印の要点
購入場所の比較
コンビニは200円印紙中心のため、1万円以上は郵便局や法務局を確認します。
| 購入場所 | 特徴 | 注意点 |
| 郵便局 | 額面の種類を確認しやすい | 営業時間や在庫に注意します |
| 法務局 | 登記手続きとあわせて購入しやすい | 併設窓口の営業時間を確認します |
| コンビニ | 急ぎのときに便利です | 200円印紙が中心です |
| 役所 | 一部で取り扱いがあります | すべての役所で買えるとは限りません |
| 金券ショップ | 額面より安く買える場合があります | 必要な額面があるとは限りません |
消印の押し方の要点
収入印紙は、文書と印紙の彩紋にまたがるように印章または署名で消印します。詳しくは収入印紙の割印(消印)の正しい位置・印鑑の種類を確認してください。
貼り忘れ・金額間違いのペナルティと対処法
貼り忘れの過怠税は本来の税額の3倍
作成時までに納付しなかった場合、本来の印紙税額とその2倍の合計3倍の過怠税が徴収されるとされています。200円なら600円です。調査前の印紙税不納付事実申出書で要件を満たす場合は1.1倍、同じ200円なら220円です。
消印を忘れた場合の過怠税
消印していなければ、消印されていない印紙の額面に相当する金額の過怠税が徴収されるとされています。2千円の印紙なら2千円の過怠税が徴収されます。
未使用は郵便局で交換、貼付後は税務署で還付
未使用の収入印紙は郵便局で交換でき、1枚につき5円の手数料がかかります。現金への交換はできません。貼付後の還付請求権は、文書を作成した日から5年で消滅するとされています。
| 状況 | 手続き | 窓口 | 主な注意点 |
| 未使用の印紙を別額面にしたい | 交換 | 郵便局 | 1枚5円の手数料がかかります |
| 高い印紙を文書に貼った | 還付 | 税務署 | 文書の現物が必要です |
| 非課税文書に貼った | 還付 | 税務署 | 印紙を剥がさず申請します |
| 現金化したい | 原則不可 | なし | 郵便局で現金交換はできません |
還付手続きの流れ
還付では、印紙税過誤納確認申請書を納税地の所轄税務署へ提出します。文書の現物が必要で、印紙は剥がさず保管します。誤りに気づいた日、文書作成日、貼付した印紙額、本来の印紙税額、差額をメモします。
よくある質問(FAQ)
税込55,000円の領収書に収入印紙は必要ですか
消費税額が5,000円、税抜金額が50,000円と明らかな場合でも、非課税は5万円未満です。売上代金に係る受取書なら200円です。区分記載がない場合は税込55,000円で判定される可能性があります。
税抜ちょうど5万円の領収書はどうなりますか
税抜ちょうど5万円は5万円未満ではありません。紙の売上代金に係る受取書なら、5万円以上100万円以下で200円です。49,999円は5万円未満、50,000円は課税対象です。
クレジットカード払いの領収書に収入印紙は必要ですか
利用の旨を記載すれば原則として印紙は不要です。記載がない場合は第17号の1文書に該当する可能性があります。
PDFやメールで送った領収書・契約書に収入印紙は必要ですか
電子契約や電子領収書は原則不要です。ただし、印刷して紙の原本として署名押印する場合は課税文書の作成となる可能性があります。
業務委託契約書は第2号文書と第7号文書のどちらですか
内容で判断します。請負契約なら第2号文書の可能性があります。継続的取引の基本となる契約書に当たれば第7号文書で4,000円、請負契約なら第2号文書で50万円は200円、250万円は1千円です。委任型で継続性もなければ不課税です。
請求書や見積書に収入印紙は必要ですか
請求書や見積書は原則不要です。ただし、代金を受領した事実を記載すると第17号文書に該当する可能性があります。
収入印紙を貼り忘れたらどうなりますか
税務調査で指摘された場合、本来の印紙税額の3倍に相当する過怠税が徴収されるとされています。調査前の自主申出は一定の要件で1.1倍に軽減されます。消印漏れは印紙の額面相当額です。
電子で請求書・領収書をやりとりする場合の印紙税管理
電子交付を選ぶ場合の考え方
電子で請求書や領収書を発行・受領する取引では、課税対象となる紙の文書を作成しないため、印紙税管理を減らせる場合があります。
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まとめ
要点再確認
収入印紙の金額は文書区分と記載金額で決まります。領収書は5万円未満、第1号文書と第2号文書は契約金額1万円未満が原則非課税です。電子契約や電子領収書は原則として印紙税が課されません。
参考・出典(国税庁)
参照した一次情報
本文中の国税庁URLを参照しています。



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