領収書の基礎知識

手書き領収書の書き方 記入例と収入印紙の判定を解説

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手書きの領収書は、必要な7項目を正しく記載すれば発行できます。適格簡易請求書に該当する場合は、宛名を省略して交付することも可能です。

この記事では、市販の複写式領収書を前提に、発行日、宛名、金額、但し書き、内訳、発行者情報、収入印紙の順で説明します。税込52,800円の書き分け、登録番号、書き損じの直し方も確認できます。

「上様でよいのか」「お品代で通るのか」「印紙を貼り忘れたらどうなるのか」と迷う方は、用紙を手元に置いて読み進めてください。国税庁は手書きの領収書による適格簡易請求書の交付を認めています。決められた欄に一つずつ書けば、同じ手順を再現できます。制度の説明は2026年9月時点です。

目次

手書き領収書の記入例

完成形を先に見ると、各欄の役割を把握しやすくなります。次の例は、商品代金を現金で受け取り、消費税率10%の取引として市販の複写式領収書に記入する場合です。宛名は「株式会社みなと商事」、取引日は2026年9月17日、税込金額は52,800円とします。

欄記入例確認する点
発行日2026年9月17日代金を受け取った日を記入します
宛名株式会社みなと商事 御中相手の正式名称を確認します
金額¥52,800-先頭と末尾を記号で閉じます
但し書き業務用プリンター代として取引内容が分かる表現にします
内訳10%対象 48,000円、消費税額4,800円税率ごとに区分します
発行者株式会社青空商店/東京都港区○○1-2-3/登録番号T1234567890123氏名・住所・登録番号を記載します
収入印紙内訳を区分記載しているため記載金額は48,000円となり、印紙は不要(非課税)記載金額の判定後に貼ります

合計52,800円だけでなく、税抜価額48,000円と消費税額4,800円も区分しています。誰が、いつ、何の代金を、いくら受け取ったかを一枚で追える状態。

飲食店、小売店、タクシーなどが不特定多数の顧客に発行する場合は、適格簡易請求書の要件に当たるか確認します。適格簡易請求書の記入例では、宛名欄を空欄にし、「10%対象」などの適用税率だけを記載する方法もあります。ただし、どの事業でも宛名を省略できるわけではありません。後述する業種の条件を確認してから利用します。

※画像①〜③は完成形、個人事業主例、宛名なし例の順に配置し、本文と金額・日付を一致させます。

手書き領収書に必要な7項目と書き方

手書きで確認する7項目を、一つずつ見ます。

①発行日(取引年月日)

発行日には、代金を受け取った日を西暦または和暦で記入します。注文日や交付日と異なる場合も、原則として代金の受領日を基準にします。9月15日に受け取り、17日に手渡すなら、受領日が15日であることを確認します。

月をまたぐ取引では、発行日の確認が特に重要。控えや振込明細とも照合してください。適格簡易請求書でも、課税資産の譲渡等を行った年月日の記載が必要です。

②宛名

宛名には、代金を支払った個人名または法人名を記します。法人宛ての場合は、名刺や請求先情報を確認し、「株式会社」の位置まで含めた正式名称を書きます。これが安全です。「御中」と「様」は併用せず、会社名には御中、個人名には様を付けます。

「上様」や宛名なしでは、誰の支出か確認しにくくなります。適格簡易請求書では、交付を受ける事業者の氏名・名称が不要です。小売業や飲食店など、対象事業に該当する場合に宛名なしを選べます。

③金額

金額は、アラビア数字なら「¥52,800-」のように、先頭へ「¥」、末尾へ「-」または「円也」などを付けます。数字の間には3桁ごとにカンマを入れ、空白は作らないようにします。漢数字を使う場合は、壱、弐、参、拾、萬など、書き足しにくい字体を選びます。

「¥10,000-」のように書くと、数字の付け足しによる改変を抑えられます。数字の付け足しを防ぐための実務上の対策。マス目の詳細は、領収書の金額欄(マス目)の書き方を解説した記事もあわせて参照してください。

④但し書き

但し書きには、何の代金を受け取ったかを具体的に記します。「商品代」「事務用品代」「セミナー参加費」「撮影業務委託料」のように、相手が帳簿へ転記できる程度の情報を入れます。飲食代なら「会議用弁当代」、交通費なら「東京・大阪間の新幹線代」とすれば、支出の目的まで確認できます。

「お品代」は、取引内容の確認には弱い表現です。相手から具体的な記載を求められた場合は、商品名やサービス名を書きます。例文は後の表でまとめます。

⑤内訳(税率ごとの区分)

複数の税率が混在する取引では、10%対象と8%対象を分けて記載します。たとえば、10%対象の商品が10,000円、8%対象の飲食料品が3,000円なら、対象ごとの金額と消費税額を別々に書きます。税率を区分しないと、相手は仕入税額控除を計算しにくくなります。

内訳欄がない場合は、空欄へ「10%対象○○円、消費税額○○円」「8%対象○○円、消費税額○○円」と追記します。適格簡易請求書では、消費税額等または適用税率の一方で足ります。

⑥発行者の氏名・住所と押印

発行者欄には、代金を受け取った事業者の氏名または名称、住所を記載します。法人なら会社名、個人事業主なら氏名や屋号を使います。インボイス制度に対応する場合は、登録番号も記載します。登録番号は「T」から始まる13桁です。住所・名称・登録番号をまとめたスタンプを用意すると、手書きの誤記を確認しやすくなります。

領収書への押印は、一般に必須記載事項ではありません。社内規程などで押す場合は、発行者欄の近くで文字を隠さない位置に押します。発行者印を押しても、印紙の消印にはなりません。

⑦収入印紙

紙の領収書が印紙税の課税対象となる受取書に当たる場合は、記載金額に応じた収入印紙を貼ります。判定は合計額だけで決めず、消費税額の区分記載や、クレジットカード払いなども確認します。金額ごとの印紙税額は後の表で確認できます。

ボールペンの選び方と書いてはいけない筆記具

領収書には、油性または水性の消えにくいボールペンを使います。鉛筆、摩擦熱で消えるペン、容易に消せる筆記具は、文字が消えたり書き換えられたりするおそれがあります。黒色で読みやすく書き、にじみやすいインクは避けます。

複写式では、書き終えた後に控えの金額、日付、宛名、但し書きが読めるか確認してください。

但し書きの書き方と業種別の例文20

但し書きは、支払いの中身を短い言葉で示す欄です。領収書を受け取った人が、帳簿の勘定科目や取引内容を後から判断できるようにします。商品名をすべて列挙できない場合でも、用途や役務の種類が伝わる表現を選びます。

業種・場面ごとに使い分ける但し書きの例。

場面但し書きの例
飲食会議用弁当代として
飲食取引先との打ち合わせ飲食代として
飲食懇親会会場費として
接待取引先接待費として
事務用品ボールペン・ノート代として
事務用品コピー用紙代として
備品業務用プリンター代として
備品パソコン周辺機器代として
交通東京・大阪間の交通費として
交通タクシー代として
宿泊出張宿泊費として
宿泊会場までの宿泊代として
贈答取引先贈答品代として
贈答お祝い品代として
冠婚葬祭香典返し品代として
委託Webサイト制作費として
委託撮影業務委託料として
役務セミナー参加費として
家賃・契約事務所賃借料として
家賃・契約保守契約料として

「お品代」では、何を買ったかが領収書だけでは分かりません。事務用品、接待、贈答品などの区別が必要な場面では、避ける方が管理しやすくなります。複数の商品を購入した場合は、「事務用品代ほか3点」のように代表的な用途と点数を示します。飲食店でメニューの明細がレシートに出ている場合は、領収書の但し書きを「飲食代として」とし、レシートを一緒に保管する方法もあります。

但し書きの可否は、取引の実態や帳簿全体との整合性で判断されます。詳しくは領収書に関する解説一覧を確認してください。

収入印紙は記載金額5万円で判定する 税額表と貼り方

紙の領収書に印紙が必要かどうかは、記載金額と受取書の性質で決まります。国税庁の「金銭又は有価証券の受取書」に関する案内では、記載金額が5万円未満なら非課税です。「5万円以上なら必要」と覚えるだけでなく、「5万円未満なら非課税」という境界を正確に把握してください。

領収書の記載金額印紙税額
5万円未満非課税
5万円以上100万円以下200円
100万円超200万円以下400円
200万円超300万円以下600円
300万円超500万円以下1,000円
500万円超1,000万円以下2,000円

この表は、国税庁No.7105「金銭又は有価証券の受取書」をもとにしています。消費税額等を区分記載した場合、税抜49,000円は非課税、税抜50,000円は200円です。

消費税額を区分記載すると印紙が不要になるケース

印紙税の記載金額を考える際、消費税額を区分記載した領収書では、一定の要件のもとで消費税額を記載金額に含めません。国税庁No.7124「消費税額等が区分記載されている場合の記載金額」には、次の例が示されています。

「商品販売代金48,000円、消費税額等4,800円、合計52,800円」と区分記載した場合、記載金額は48,000円です。48,000円は5万円未満なので、金銭又は有価証券の受取書として印紙税は非課税になります。合計52,800円だけを記載した場合とは判定が異なります。

手書き領収書なら、余白や内訳欄に「商品販売代金48,000円」「消費税額等4,800円」「合計52,800円」と書き分けられます。画像④では、52,800円を一括で記載した例と、48,000円・4,800円・52,800円を区分した例を並べます。ただし、区分記載だけを目的に実際と異なる金額を書くことはできません。取引の内訳と一致する書き方を選びます。

印紙が不要になるその他のケース

クレジットカード決済では、その場で現金を受け取った事実を証明する紙の受取書に当たらないため、一般にカード利用を明記した領収書には印紙を貼りません。「クレジットカード利用」と但し書きや支払方法欄へ書き、現金取引と区別できるようにします。電子データで交付する領収書も、紙の受取書とは扱いが異なります。

個人間の立替精算など、営業に関しない受取書は非課税となる場合があります。国税庁は営業を、営利を目的として同種の行為を反復継続して行うことと説明しています。事業者が発行するすべての領収書に当てはまるわけではないため、取引の実態を確認してください。

印紙の貼り方と消印

印紙は領収書の余白または印紙欄へ貼り付け、印紙と台紙にまたがるように消印します。印鑑を使う場合は、印紙の一部と領収書の紙面の両方に印影がかかる位置へ押します。印鑑がない場合は、発行者の署名をまたがるように記す方法もあります。

印紙を貼っただけでは再利用を防げません。消印を忘れないでください。判断材料は、記載金額、支払方法、営業上の取引かどうか。

手書き領収書をインボイス(適格簡易請求書)として発行する

手書きかパソコン作成かによって、インボイスの要件は変わりません。適格請求書と適格簡易請求書は、いずれも手書きで交付できます。発行者の登録状況、対象事業、必要事項を確認します。

適格請求書と適格簡易請求書の違い

項目適格請求書適格簡易請求書
登録番号必要必要
取引年月日必要必要
取引内容必要必要。軽減税率対象の表示を含む
税率ごとの合計額税抜または税込で必要税抜または税込で必要
税率ごとの消費税額等必要消費税額等または適用税率のどちらか一方で可
相手の氏名・名称必要不要

適格請求書には相手の氏名または名称を記載します。適格簡易請求書では宛名が不要で、税率ごとの消費税額等または適用税率の一方で足ります。

比較表の根拠は、国税庁インボイス制度に関するQ&A 問58です。適格簡易請求書の5項目は、発行者の氏名または名称及び登録番号、年月日、取引内容、税率ごとの合計額、税率ごとの消費税額等または適用税率です。

適格簡易請求書を交付できる6業種と準ずる事業

適格簡易請求書を交付できる主な事業は、小売業、飲食店業、写真業、旅行業、タクシー業、駐車場業の6業種です。駐車場業は不特定かつ多数の者に対するものに限られます。小売業、飲食店業、写真業、旅行業、タクシー業には、法令上この条件は付されていません。

さらに、これらに準ずる事業で、不特定かつ多数の者に資産の譲渡等を行う事業も対象になり得ます。自社が該当するかは、業種名だけでなく、実際の販売方法や顧客の受け方も含めて判断します。国税庁Q&A 問24「適格簡易請求書を交付できる事業」を確認し、個々の事業の性質に応じて判断してください。

国税庁が示す手書き領収書の記載例

国税庁Q&A 問58-2「手書きの領収書による適格簡易請求書の交付」は、手書きの領収書で交付できることを明示しています。税込価額が記載されていれば、税抜価額を記載する必要はありません。さらに、記載例では宛名を省略でき、「上様」と表記することも可能です。消費税額等または適用税率のどちらか一方を記載すればよいことも示されています。

注意点は、これらが適格簡易請求書の記載例だということです。通常の取引先宛ての適格請求書に同じ省略を広げることはできません。画像③では、宛名欄を設けず、税込価額と「10%」を記載した例を示します。市販用紙を使う場合は、登録番号、年月日、取引内容、税込価額、適用税率がどこに入っているか確認してください。

登録番号スタンプで手間を減らす

登録番号はTと13桁の数字で構成されます。名称、住所、登録番号をまとめたスタンプなら、誤記を抑えられます。押した後にTを含む13桁を確認し、税率別の金額は取引ごとに記入します。

登録していない場合の書き方

免税事業者など、適格請求書発行事業者として登録していない事業者は、登録番号を記載できません。番号を空欄にしたまま、適格請求書であるかのように案内することは避けます。通常の領収書として、日付、金額、但し書き、発行者などを正確に書き、取引先から制度上の扱いを尋ねられた場合は登録状況を伝えます。

書き間違えたときの訂正方法とNG例

領収書の書き損じは、金額や日付の信頼性に関わります。最も安全なのは、相手へ渡す前に新しい用紙へ書き直すことです。訂正の跡を残したまま渡すと、相手の経理担当者が確認に時間を要することがあります。

修正テープ・修正液を使わない理由

修正テープや修正液で文字を隠すと、元の数字や文字を確認できません。特に金額欄に使うと、後から別の金額を書いたのではないかと疑われる原因になります。消せるボールペンも、摩擦や熱で文字が消える可能性があるため使いません。

書き損じた複写式領収書は破り捨てず、表面に「無効」または大きなバツ印を書き、控えと一緒に保存します。連番の一枚が欠けると、売上の記録と照合しにくくなるためです。無効にした理由を控えへ簡単に記しておけば、後から経緯を説明できます。

二重線と訂正印の作法

その場で書き直せない場合、日付、宛名、但し書きなどの軽微な誤りは、間違った文字へ二重線を引き、近くへ正しい内容を記載します。訂正線に重なるよう発行者の印鑑を押し、どこを直したか分かるようにします。訂正箇所が複数なら、同じ方法で一つずつ示します。

金額欄の訂正は、相手が受け取りにくく、証明力の確認も難しくなります。予備の用紙があるなら、金額を含めて一枚書き直してください。訂正印があっても、必ず相手の社内処理を通るとは限りません。交付前に宛名、金額、日付、支払方法を声に出して確認すると安心です。

複写式で控えも訂正する手順

複写式で誤記した場合、渡す用紙だけを直すことはできません。控えにも同じ訂正内容が残るよう確認します。新しい用紙へ書き直すときは、誤った一組を無効にして冊子へ残し、正しい領収書の番号を控えへ記録します。控えの文字が薄ければ、発行日、番号、金額、宛名を別の管理表へ転記します。

書き直したときの書き損じ用紙の扱い

書き損じ用紙を廃棄すると、連番管理が途切れます。表面と控えの両方へ無効と記し、発行日と書き直した理由を残します。印紙を貼った後に無効にした場合は、印紙の扱いも確認が必要です。金額や日付を後から書き換えたように見えないよう、用紙一式で保存してください。

手書き領収書の用紙の選び方

手書き用紙は、誰へ渡すか、控えをどう管理するかで選びます。価格だけで選ぶと起きる、控えが残らない、複写が薄いといった問題。購入後に気づくことがあります。

単票と複写式

単票は一枚で完結するため、少量の発行や受領側が控えを保管する場面に向いています。発行者側にも記録が必要なら、領収書番号、発行日、金額を管理表へ入力する作業が必要です。

複写式は、1枚目を相手へ渡し、2枚目を発行者の控えにできます。3枚綴りなら、社内の別部署や会計担当者へ回す運用も可能です。ミシン目で外せるか、控えに同じ番号が印刷されているかを購入前に確認します。

ノーカーボン式とカーボン紙

ノーカーボン式は、専用の複写用紙を重ね、筆圧で下へ転記します。カーボン紙を別に挟む必要がなく、手が汚れにくい点が利点です。カーボン紙式は交換や位置合わせが必要ですが、用紙を自由に組み合わせやすい特徴があります。

サイズと入手場所の目安

持ち歩くなら、封筒やファイルに収まるサイズを選びます。店舗で使う場合は、金額欄、税率欄、但し書き欄が十分にあるか確認します。登録番号や税率ごとの内訳を追記する可能性を考え、余白の少なすぎる用紙は避けます。文具店、事務用品店、オンラインショップなどで購入できます。

コクヨなど製品ごとの欄配置は、製品名に特化した解説で確認します。用紙を自作する場合は、領収書番号、発行日、宛名、金額、但し書き、内訳、発行者、支払方法、控え欄を設けます。テンプレートでも、税率や登録番号の欄が制度要件に合うか確認してください。

レシートと手書き領収書はどちらを渡すべきか

レシートには購入日、品目、数量、金額、税率などが印字されます。手書き領収書は宛名や但し書きを合わせやすいため、取引内容と相手の経理処理を見て選びます。

レシートを渡した後、同じ取引について手書き領収書を追加で渡すと、二重発行と受け取られるおそれがあります。相手が手書き領収書を必要とする場合は、レシートを回収して領収書へ差し替える方法があります。レシートを領収書に添付し、一つの取引として管理する方法もあります。どちらにするか、双方で確認します。領収書を再発行する場合も、元の書類との関係を控えに残します。

レシートでも、必要な記載事項がそろい、取引内容と支払者を確認できれば、経費処理や仕入税額控除の資料として扱える場合があります。インボイス対応の可否は、登録状況と記載内容で判断します。

発行後の保存義務と再発行

発行した領収書は、控えを残して売上や入金の記録と照合します。複写式なら冊子単位で保存し、単票なら番号順に並べます。保存場所、年度、取引先などのルールを決めておくと、税務調査や問い合わせの際に探しやすくなります。

保存期間

国税庁No.5930「帳簿書類等の保存期間」では、法人の帳簿書類を原則として確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存すると案内しています。青色申告書を提出した事業年度で欠損金額が生じた事業年度などは10年間です。領収書などの証憑書類も保存対象に含まれます。

事業者・状況保存期間の目安
法人7年間
青色申告で欠損金の繰越控除がある事業年度など10年間

個人事業主は申告方法や帳簿書類の種類によって扱いが異なります。紙の控えは年度別に綴じ、スキャンする場合は電子帳簿保存法の要件を確認します。

再発行を求められたときの対応

領収書を紛失したという依頼を受けても、同じ取引について無条件に再発行しないでください。二重に経費計上されるおそれがあるためです。再発行する場合は、表面に「再発行」と記載し、元の領収書の発行日、金額、内容と一致させます。控えには、再発行日と依頼理由を記録します。

クレジットカード払いなら、支払方法を明記して現金受領と区別します。銀行振込の場合は、振込日や対象取引を但し書きへ記載し、振込明細と照合します。すでにレシートや請求書を交付している場合は、その書類を回収するか、領収書との関係を相手へ説明します。

よくある質問

Q1. 宛名は「上様」でもよいですか?

適格簡易請求書では宛名が不要で、「上様」の記載例もあります。ただし、すべての取引で省略できません。法人名や氏名を確認する方が管理しやすくなります。

Q2. 但し書きは「お品代」でもよいですか?

「お品代」は取引内容を確認しにくいため、事務用品代、飲食代、商品名などを選びます。

Q3. 領収書に押印は必要ですか?

押印は一般に必須記載事項ではありません。社内規程などで求められる場合は押しますが、印紙の消印とは別の手続きです。

Q4. アルバイトが書いた領収書は有効ですか?

権限を与えられた担当者が正しい内容で発行するなら、代表者本人でなくても差し支えありません。発行者名、登録番号、金額、日付を確認し、控えを残します。

Q5. クレジットカード払いでも領収書を発行しますか?

発行できますが、利用明細やレシートと二重にならないようにし、「クレジットカード利用」と記載します。

Q6. 銀行振込でも領収書は必要ですか?

振込明細や通帳記録が支払の証拠になるため、必ず発行するとは限りません。求められた場合は振込済みであることと対象取引を確認します。

Q7. 手書き領収書は税務調査で不利ですか?

手書きであることだけで不利になるとは限りません。日付、金額、取引内容、発行者が整い、帳簿と一致していることが大切です。

Q8. 手書き領収書に上限金額はありますか?

手書きであること自体に一律の上限金額はありません。高額になるほど金額と印紙税を確認します。5万円以上なら200円とは限らず、100万円超で税額も変わります。

INVOYで請求書の作成・受取をかんたんに

手書き領収書はその場で発行できる一方、控えの検索や担当者間の共有には手作業が残ります。INVOYなら、請求書の作成と取引先から受け取る請求書の管理をまとめて行えます。項目を上から入力するだけでインボイス制度対応の請求書を作成でき、請求書をアップロードすれば支払情報をデータ化して管理できます。

サービス内容はINVOY公式サイトで確認できます。領収書の控えをデジタル化する場合は、電子帳簿保存法の要件も確認してください。

まとめ

手書き領収書は、次の7項目を順番に確認すると書き漏れを防げます。

– 発行日(取引年月日)

– 宛名

– 金額

– 但し書き

– 内訳

– 発行者の氏名・住所と押印

– 収入印紙

金額は「¥52,800-」のように改ざんされにくい形で書き、但し書きは「お品代」より具体的な内容を選びます。記載金額5万円未満は印紙税が非課税で、5万円以上100万円以下は200円です。48,000円、消費税額4,800円、合計52,800円のように消費税額を区分記載すれば、記載金額を48,000円として判定できるケースがあります。

インボイスにも、手書きで対応できます。適格簡易請求書なら、対象となる6業種などの条件を満たす場合に宛名を省略でき、消費税額等または適用税率のどちらか一方で足ります。書き損じは修正テープで隠さず、用紙一式を無効として控えに残し、新しく書き直してください。保存期間は法人で原則7年、欠損金の繰越控除がある事業年度などは10年です。

制度の条件と取引の実態を照合し、7項目を一つずつ埋めれば、手書き領収書を発行できます。

この記事の投稿者:

hasegawa

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